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診療マル秘裏話 Vol.314 平成21年12月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次
1)  特発性肺線維症の詳細な発症機序
2) 万能細胞を用いた心筋再生新手法

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 特発性肺線維症の詳細な発症機序

 
 
 
 
 
肺組織にコラーゲンなどが沈着
して硬化し呼吸困難を引き起こす
「特発性肺線維症」の発症に特定
の生理活性物質の受容体が関係し
ていることを、京都大の成宮周
(なるみや・しゅう)教授のチー
ムがマウス実験で突き止め、11月
29日付の米医学誌ネイチャーメデ
ィシン電子版に発表しました。

受容体の働きを止めた、遺伝子
操作マウスでは、発症が抑制され
ることを確認しました。小賀徹
(おが・とおる)講師は「受容体
の作用を阻害する薬が、治療に役
立つ可能性がある」と話していま
す。

肺線維症には、感染症や炎症が
原因のものもありますが、大半を
占める特発性疾患は原因不明で、
抗炎症薬の効果も少くなっていま
す。

チームは、生理活性物質プロス
タグランジンFの受容体に着目し
ました。これを働かなくしたマウ
スに人為的に肺線維症を起こす
薬剤を投与すると、通常のマウス
と比べて肺胞に蓄積するコラーゲ
ンの量が減少しました。肺の硬化
が軽減し、症状の進行が半分程度
に抑えられました。

間質性肺炎に関する動画です。



 
 
 
 
 
 
 
高価な硬貨が効果的に硬化する。


 
 
 
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2】 万能細胞を用いた心筋再生新手法

 
 
 
 
 
さまざまな、細胞に分化できる
万能細胞の胚(はい)性幹細胞
(ES細胞)やiPS細胞を基に
純度の高い心筋細胞を精製しそれ
を塊にして注入し効果的に定着さ
せる心筋再生に向けた新手法を、
慶応大の福田恵一(ふくだ・けい
いち)教授(循環器内科)らが
開発、11月30日付の米科学誌
ネイチャーメソッド電子版に発表
しました。

現在は、ガン化の恐れのない
iPS細胞を作製したり、ES
細胞やiPS細胞を目的の細胞に
分化させる方法の確立が焦点とな
っています。実際に重症心不全の
患者を治療するには、目的の細胞
を高い純度で取り出し体内に入れ
る技術が不可欠で、今回の成果は
実用化につながりそうです。

製薬大手第一三共の子会社、ア
スビオファーマの服部文幸(はっ
とり・ふみゆき)副主任研究員ら
との共同研究です。

福田教授によると、万能細胞か
ら心筋細胞を作っても、心筋細胞
になっていない細胞が混じってい
ると体内で腫瘍(しゅよう)にな
る危険性があるということです。
そこで心筋細胞が、エネルギーを
つくるミトコンドリアを多く含む
ことに着目しました。ミトコンド
リアを光らせる色素を加えて、特
に強く光る細胞を選別し、99%
以上の純度で心筋細胞を集める事
に、ヒトやマウスの細胞で成功し
ました。

その細胞を、心筋のすき間に引
っ掛かりやすいよう千個程度の塊
にして注射しました。 マウスの
実験では90%以上の細胞が定着
し、心臓内で成長を始めるのを
確認しました。従来は心筋細胞を
ばらばらのまま入れていましたが、
体液に流され心臓の外に排出され
てしまっていました。

福田教授は「非常に単純な方法
で細胞の純度や定着率を飛躍的に
向上できた」と話しています。

心筋再生に関する福田教授の

動画です。



 
 
 
 
 
清澄な環境で成長する。笑

 
 
 
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編集後記

肺線維症にプロスタグランジン
が関与しているとは驚きです。受
容体の構造が分かっていれば、
繊維化を止める薬の開発が期待さ
れます。肺線維症に対してはピル
フェニドン(商品名ピレスパ)し
かありません。しかしこの薬には、
強い副作用があります。副作用の
少ない薬の開発が進むと素晴らし
いと考えています。ミトコンドリ
アを光らせることで、心筋細胞を
選別するなんて、なんとエレガン
トな手法でしょう。動いている
ミトコンドリアの可視化に成功し
たのは、つい最近のことと認識し
ています。コロンブスの卵のよう
になかなか思いつくのは難しいと
思います。

河岸から魚を可視化する。笑

 
 
 
 
 
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