2015-07-27 13:06:00

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診療マル秘裏話　号外Vol.134 平成27年1月26日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
 
 
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目次

1)デングウイルスの全ての型に免疫力を持つ新しいタイプの抗体
2)胎児感染で難聴や脳障害等の原因となるサイトメガロウイルス

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】デングウイルスの全ての型に免疫力を持つ新しいタイプの抗体

 
 
 
 
デングウイルスの全ての型
に免疫力を持つ新しいタイプ
の抗体を、イギリス等の研究
グループが発見し、科学誌ネ
イチャーで報告しました。
昨年は日本でも感染が広がっ
たデング熱ですが、効果的で
安全なワクチンや治療薬の
開発につながる可能性がある
と期待されています。

デングウイルスは４種類の
血清型があり、１種類に感染
して体内で免疫ができても、
異なる型への免疫は不十分で、
逆に異なる型への感染で重症
化する危険性が高くなること
が知られています。

研究グループは７人の回復
した患者から血液を採取し、
そこから、デングウイルスを
覆うたんぱく質に反応して、
感染を防ぐ抗体を１４５種類
作製しました。それぞれ、全
ての型のウイルスに反応する
か調べたところ、８４％が４
種全ての型に結合して感染を
防ぐ抗体であることが分かり
ました。また、その抗体が
結合する部分が、４種のウイ
ルス全てに共通してあること
が確認されました。

現在、世界中で開発中のデ
ングウイルスのワクチンは、
４種それぞれに免疫力を引き
出す物質を組み合わせて作ら
れていますが、一部の型への
免疫効果がほかより劣ること
があり、かえって重い発症を
招く危険性が残ります。今回、
４種に共通して働く抗体や結
びつく部分が発見されたこと
で、有効で安全なワクチンや
治療薬の開発への新たな可能
性が示されました。

国立感染症研究所の西條
政幸ウイルス第一部長は「こ
の報告があったからといって
すぐに有効なワクチンができ
るわけではないが、ワクチン
開発に新しい戦略があること
を示した研究だ」と評価して
います。

デング熱に関する動画です。



 
 
 
 
 
抗体の後退と交代を許さ
ない。笑

 
 
 
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2】胎児感染で難聴や脳障害等の原因となるサイトメガロウイルス

 
 
 
 
胎児が感染すると難聴や脳
障害などの原因となるサイト
メガロウイルスについて、
厚生労働省研究班（研究代表
者＝藤井知行東大産婦人科
教授）が、妊婦や新生児への
対応マニュアルを初めてまと
め、日本産科婦人科学会を通
じて全国の産科医に配布しま
した。

すべての妊婦に対し予防法
を早期に指導することを勧め
たほか、感染が疑われる妊婦
のカウンセリングを行ったり、
産科医からの相談に応じたり
する専門病院を示しました。

サイトメガロウイルスは、
ありふれたウイルスで、健康
な人が感染しても、軽い風邪
程度で済みます。ただ、妊婦
が感染すると、胎児に障害を
起こす恐れがあります。これ
までの研究では、妊婦の約３
割が、ウイルスを排除する、
抗体を持っていないことがわ
かっています。

現在、妊婦健診で抗体の
有無を調べる検査は、ほとん
ど行われていない。妊娠中の
感染がわかっても胎児の障害
を防ぐ方法がないためです。
妊娠中に感染が疑われるのは、
妊婦の希望や、胎児の発育不
良で検査をしたケースなどに
限られます。

近年の大規模調査で国内で
は、新生児の１０００人に１
人が胎内で感染し、なんらか
の症状が出ていることが判明
しています。先天的な病気の
中でも頻度が高いことが分か
りました。

妊娠中の感染は主に、子供
の唾液や尿に触れることで起
きます。予防のためのワクチ
ンはありません。マニュアル
では、妊婦が行う感染予防策
として、子どもと飲食物を
共有しないことや、こまめな
手洗いなどの感染予防法を
明記しました。

皮膚科のウイルス感染症に

ついて分かりやすく解説した

動画です。



 
 
 
 
 
サイトメガロウイルスの
妊婦さんへの感染予防を呼
ぼう。笑

 
 
 
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編集後記

デングウイルスの全ての型
に免疫力を持つ新しいタイプ
の抗体が発見されたのは、素
晴らしいことだと思います。
更に、研究が進んで、良い
ワクチンが、作られることを
希望して止みません。サイト
メガロウイルスの感染予防は、
真剣に取り組むべき問題であ
ると思います。大学病院時代
血小板減少性紫斑病の患者
さんでサイトメガロウイルス
感染と判明した患者さんがお
られました。その方は、女性
でしたが、職業は、保母さん
でした。やはり、子供さんか
ら移されたのだと思います。
妊娠は、されていなかった
ので、デノシンという薬での
治療となりました。この薬は
副作用が多く、使いにくいの
ですが、幸いその方から、副
作用が出たという報告はあり
ませんでした。白血病などの
病気に罹っている人にとって
は、脅威となる感染症です。

七生報国の決意の報告。笑

 
 
 
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