最新号より200号前のメルマガ

2015-07-25 11:21:20

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
診療マル秘裏話 Vol.407 平成23年9月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1) 造血幹細胞の維持や増殖に、不可欠な特定の蛋白質
2) 進行肝臓ガンを鉄除去療法で進行を抑える事に成功

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 

1】 造血幹細胞の維持や増殖に、不可欠な特定の蛋白質

 
 
 
 
 
血液のもとになる造血幹細胞
の維持や増殖に、特定の蛋白質
が不可欠であることを九州大の
中山敬一(なかやま・けいいち)
教授らのチームが突き止め、9
月1日付の米科学誌セル・ステ
ム・セル電子版に発表しました。

この蛋白質のメカニズム解明
が進めば試験管内で大量の血液
をつくる、輸血技術や、白血病
治療などの再生医療への応用が
期待できるということです。

この蛋白質は、造血幹細胞に
多い「p57」です。細胞分裂
を抑える機能がありますが、詳
しい役割は分かっていませんで
した。

造血幹細胞は、骨髄や臍帯血
(さいたいけつ)中にある非常
に少ない細胞です。まれに細胞
分裂することで造血幹細胞自体
を複製し、更に血液細胞をつく
ります。

チームの実験で、マウスの
造血幹細胞からp57を取り除
くと異常な細胞分裂が起き自己
を複製できなくなりました。
造血能力を失ったマウスにp5
7を除いたマウスの骨髄を移植
した実験では正常な造血幹細胞
の約10分の1しか血液細胞を
つくることができませんでした。

この結果、p57が細胞分裂
を調節することで造血幹細胞が
維持され、血液細胞づくりが保
たれていると判明しました。
中山教授は「p57はさまざま
な幹細胞に存在しており、ほか
の幹細胞の維持にも重要な働き
をしている可能性がある」と話
しています。

骨髄の造血幹細胞より、ASCの

優越性を解説している動画です。



 
 
 
 
 
幹細胞の維持に意地でもこだ
わる医事ニュース 笑

 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
2】 進行肝臓ガンを鉄除去療法で進行を抑える事に成功

 
 
 
 
 
抗ガン剤が効かない進行期の
肝臓ガンに対し、ガン細胞の
増殖に必要な鉄分を除去する
ことで進行を抑えることに、
山口大の坂井田功教授らのグル
ープが成功しました。

患者さんの5割でガンが縮小
したり進行しなくなったりした
ということです。抗ガン剤に代
わる新たな治療法で、米医学誌
ニューイングランド・ジャーナ
ル・オブ・メディシンに報告し
ました。

肝臓ガンは切除しても再発し
やすく、進行すれば抗ガン剤の
治療効果がなくなる場合も多い
と言われています。

グループは、体内の鉄分を尿
と一緒に排出する「鉄キレート
剤」と呼ばれる薬剤を、患者の
肝臓動脈に、直接投与する臨床
研究を実施しました。末期の
肝臓ガン患者10人に対し、
隔日で平均2か月間注入したと
ころ、2人でガンが縮小し、3
人で進行がほぼ止まりました。
重い副作用も確認されませんで
した。残り5人には治療効果は
みられませんでした。

鉄キレート剤を使った治療は、
他の臓器のガンにも応用できる
と考えられますが、肝臓は鉄分
を蓄積する性質があるため効果
が表れやすいと推測されていま
す。

坂井田教授は「今回の方法は、
今後のガン治療の選択肢の一つ
として期待できる」と話してい
ます。

九州大生体防御医学研究所の
中山敬一・主幹教授(分子生物
学)らの研究チームが、人など
の細胞で鉄分の過剰蓄積を防ぐ
メカニズムを解明しました。
過剰蓄積によって起こる肝ガン
の発症を防ぐ薬などの開発に
つながるということです。米国
科学誌「セル・メタボリズム」
の電子速報版に、9月6日付で
公開されました。

鉄分は酸素を運ぶ働きを持ち、
不足すると貧血になります。逆
に増えすぎるとDNAや蛋白質
などを酸化し肝障害や神経障害
を引き起こす恐れもあります。
「IRP2」という蛋白質が
鉄分を細胞内に取り込む働きを
持つことは知られていましたが、
抑制の仕組みは分かっていませ
んでした。

研究チームは、細胞質に存在
し、IRP2に結合する性質を
持つ蛋白質「FBXL5」に
着目しました。FBXL5が
欠損したマウスで実験したとこ
ろ、鉄分の過剰蓄積で死にまし
た。こうした実験を繰り返し、
鉄分が増えると、FBXL5が
自動的に働き、IRP2を分解
して鉄分の摂取を抑制すること
が確認できたということです。

肝細胞ガンについて解説した

動画です。



 
 
 
 
 
 
 
鉄は熱いうちに打て、同じ轍
を踏むなと頑固一徹。笑

 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
編集後記

試験管内で大量の血液をつく
る輸血技術や、白血病治療など
の再生医療への応用などとこう
した遺伝子が見つかると夢のよ
うな血液疾患の治療が実現する
ように思えます。実際の道は険
しくとも従来の治療がバカバカ
しくなるほどの進歩を遂げて欲
しいものです。鉄キレート剤を
肝ガンの治療に使うのは、素晴
らしい発想です。しかし残り5
割の人には効かなかったという
事実にも注目しなければなりま
せん。なぜ残り5割の人に効か
ないのかは、前述のFBXL5 のよ
うな遺伝子を徹底的に精査する
必要があるでしょう。この遺伝
子に変異が起きて、鉄過剰症が
簡単に起こる環境では効かない
のかもしれません。

病気の性差を精査する。笑

 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント