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診療マル秘裏話 Vol.304 平成21年10月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次
1)  生活を楽しむ男性は脳卒中、虚血性心疾患になりにくい
2) 胃ガンの再発を7割の確率で予測できるシステムを開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 生活を楽しむ男性は脳卒中、虚血性心疾患になりにくい

 
 
 
 
生活を楽しむ意識の高い男性
ほど脳卒中や狭心症などを発症
する危険性が低いことが、厚生
労働省の研究班の調査でわかり
ました。岩手、長野など8県の
40~69歳の男女12万人を
12年間追跡調査したもので、
女性では明確な差は見られませ
んでした。

琉球大学の白井こころ准教授
(公衆衛生)らは、調査対象の
うち、循環器疾患やガンの既往
症がない約9万人のデータを
分析しました。アンケートで
「生活を楽しんでいますか?」
と尋ね、楽しむ意識を高・中・
低に3分類しました。

その結果、生活を楽しむ意識
が低い男性は、高い男性に比べ
脳卒中を発症する危険性が1・
22倍、死亡率は1・75倍高
いという結果がでました。狭心
症、心筋梗塞(こうそく)を発症
する危険性は1・28倍で、
死亡率は1・91倍でした。

ストレスなど心理的なマイナ
ス要因が、健康に悪影響を与え
ることは知られていましたが、
前向きな要因が、健康に与える
効果についての研究はほとんど
ありません。

白井准教授は「生活を楽しむ
前向きな人は、健康的な生活
習慣を取り入れるのにも積極的
で、ストレスへの対応が上手な
ため、脳卒中などになりにくい
のだろう。男性は女性に比べて
ストレスに弱い傾向があり、
効果がはっきり出たと考えられ
る」と分析しています。

虚血性心疾患に関する動画です。



 
 
 
 
 
私も生活を楽しんで、病気を
予防したい。笑

 
 
 
 
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2】 胃ガンの再発を7割の確率で予測できるシステム

 
 
 
 
 
胃ガンの手術後の再発を7割
の確率で予測できるシステムを、
国立ガンセンター研究所の佐々
木博己室長らが開発しました。
手術後に隣接する腹膜への転移
が見つかる例が多い胃ガンの
再発防止に役立つものと期待さ
れています。

推定10万人いる全国の胃が
ん患者のうち、手術前に転移し
たガンが術後に見つかる「再発」
は全体の3~4割です。 その
原因の半数以上は胃に隣接する
腹膜への転移が占めています。
胃ガン摘出前に、顕微鏡で転移
の有無を調べているが、小さい
ガン細胞を見つけ損ね、数年後
に再発することが多いといわれ
ています。

佐々木室長らは、腹膜細胞内
の胃ガンに特徴的なRNA(リ
ボ核酸)だけに付着する物質と、
その有無を判別する装置を開発
しました。これを使い、進行し
た胃ガン患者さん191人を手
術後に調べた結果、顕微鏡で
ガン細胞が見つかった患者さん
34人全員に加え、顕微鏡では
見つからなかった36人でも
陽性反応が出ました。計70人
のうち4年目までに再発したの
は52人。再発患者さんは全体
で75人おり、その7割を予想
できた計算になります。

佐々木室長は「腹膜のガンの
位置は、まだ特定できないので
摘出は難しいが、胃ガン手術と
腹膜の抗ガン剤治療を併用すれ
ば、再発は減らせる」と話して
います。

胃ガンのステージに関する動画

です。



 
 
 
 
 
ガンガン胃ガンの再発の予測
を正確にしましょう。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

今年の医学生理学賞は、テロ
メアでした。テロメアは細胞の
老化にかかわる細胞中にある
染色体の一部で、年をとると
次第に短くなっていきますが、
テロメア合成酵素はテロメアの
長さを元に戻す働きがあり、
老化やガン化にかかわっている
ことを発見したというものです。
男性諸君、前向きな考え方で脳
卒中や虚血性心疾患を予防しま
しょう。胃ガンの再発の予測が
できれば、抗ガン剤治療の実施
によって再発を先延ばしにした
り、治癒したりできることに
なります。すごい発見ですね。

才発なる人々によって再発が
予測された。笑

 
 
 
 
 
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