2015-07-12 14:17:01

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診療マル秘裏話　Vol.505 平成25年8月8日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
 
 
 
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目次
1) 生体適合性の高い素材を用いた、吸収性縫合補強材
2）透析ｼｬﾝﾄ向けPTA （経皮的血管形成術）ﾊﾞﾙｰﾝｶﾃｰﾃﾙ

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】生体適合性の高い素材を用いた、吸収性縫合補強材

 
 
 
 
 
グンゼは、生体適合性の高い
素材を用いた吸収性縫合補強材
「ネオベール」の海外展開を
強化します。肺や気管支、肝臓
など脆弱な組織の縫合部を補強
するのに使う医療向け製品で、
日本では胸部外科を中心に普及
していますが、ここにきて中国
で販売が拡大しています。代理
店経由で展開している韓国や
欧州における拡販にも力を入れ
るそうです。海外販売の増加を
牽引役に、２０１２年度の製品
売上高は前期比約１割伸びてお
り、今年度も同程度の伸長をめ
ざしているそうです。

同社メディカル事業の主力
製品であるネオベールは、生体
適合性が高いポリグリコール酸
（ＰＧＡ）を材料としており、
加水分解により徐々に消失して
約１５週間後にはほとんど体内
に吸収されます。チューブタイ
プとシートタイプがあり、用途
などによって使い分けています。
吸収性補強材として、長期間の
補強が必要ない部位に適用され
ることが多いということです。

適用部位の拡大などで、国内
販売を伸ばす一方、海外展開も
加速し、事業強化につなげる見
込みです。中国では一昨年立ち
上げた現地法人「郡是医療器材
（深セン）有限公司」で拡販に
取り組むということです。同国
では近く日本での販売規模を超
える見通しですが、「まだこれ
から伸びる」（メディカル事業
部）とみており、今後も現法を
軸に市場開拓を推進していくそ
うです。

韓国市場では０９年に代理店
を変更したことが奏功して、
販売量が拡大しました。現在で
は製品売上高の１～２割を占め
るまで伸びているそうです。
欧州での実績はまだ少ないもの
の、メディカル事業部では欧州
を次の注力地域と位置付けてお
り、代理店ネットワークを拡充
してネオベールを売り込んでい
くということです。

外科の縫合シュミレーションを

解説している動画です。



 
 
 
 
 
 
吸収される生体適合性の高い
素材は、人の生態には、あまり
影響がないようです。笑

 
 
 
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2】透析ｼｬﾝﾄ向けPTA （経皮的血管形成術）ﾊﾞﾙｰﾝｶﾃｰﾃﾙ

 
 
 
 
 
ニプロ傘下の医療機器メーカ
ーであるグッドマン（名古屋市）
は、来年初めにも透析シャント
向けＰＴＡ（経皮的血管形成術）
バルーンカテーテル「ＮＳＥ
ＰＴＡ」を投入する予定です。
透析患者さんの血液の取り出
し口として形成するシャントの
狭窄を拡張するデバイスだそう
です。同社として初の末梢血管
用ＰＴＡバルーンカテーテルと
なります。従来、同社の製品は
心臓と脳の血管内治療に使うも
のが中心となっています。今後
は足や手の末梢血管の治療に使
う製品を揃えて事業拡大をめざ
しています。

同製品は今年２月に薬事承認
を取得しています。　風船部の
表面にナイロン樹脂でできた３
本の糸が約１２０度間隔で取り
付けられており、拡張時のスリ
ップを抑制できます。シャント
の狭窄部は線維化して硬くなっ
たものが多いので通常のバルー
ンカテーテルでは、硬くなった
病変を拡げる際に滑ってしまう
ことがありました。

現在、一部の医療機関で臨床
評価を実施中だそうです。それ
が完了してから、来年初めにも
本格的に発売を開始する予定で
す。

同社は従来から米ソラテック
社の透析用人工血管を国内の
泌尿器科医や腎臓内科医向けに
販売しており、透析シャント用
バルーンもその販路を使うこと
ができます。

来年夏には、同じくスリップ
防止機能が付いたＰＴＡバルー
ンで、足の腸骨動脈とＳＦＡ
（浅大腿動脈）にある狭窄部の
拡張に使える製品を発売します。
来年秋以降には膝下動脈にある
狭窄部の拡張に使うバルーンカ
テーテルで、スリップ防止機能
付製品と通常製品の２つの発売
を計画しているそうです。

国内の末梢血管用バルーンカ
テーテル市場は末梢病変の治療
を循環器内科医が手掛けるよう
になってから急激に拡大してい
ます。保険償還価格の下落によ
って心臓血管に使うカテーテル
の市場が伸び悩むなか、各ステ
ントメーカーが末梢血管領域に
注力しているそうです。

腎不全と透析治療に関する動画

です。



 
 
 
 
 
史上最大のカテーテル市場。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

今回は、医療素材について、
最新の話題を追及してみました。
外科系の医療素材は、使い勝手
がよく需要がありさえすれば、
次々と新しいものが雨後の竹の
子のように出てきます。　世界
最大の人口を有する中国などで
は、需要の急増が見込まれます
が、こうした優れた医療材料を
使いこなす医療技術が追いつい
ていなかったりして、大変なよ
うです。しかし、グンゼのよう
な、一見畑違いの大企業が、
医療分野に進出しているとは思
いもよりませんでした。

需要の大きさは、重要です。笑

 
 
 
 
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