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診療マル秘裏話 Vol.303 平成21年9月17日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次
1)  抗アレルギー薬色素成分に神経細胞保護効果
2) 加齢に伴う免疫力低下の原因の悪玉リンパ球

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 抗アレルギー薬色素成分に神経細胞を保護する効果

 
 
 
 
抗アレルギー薬に含まれる色素
成分に、神経細胞を保護する
効果があることをバイオ企業の
林原生物化学研究所(岡山市)
がマウス実験などで突き止め、
9月9日までに発表しました。

人為的に認知症を起こしたマ
ウスにこの成分を投与すると、
症状の進行を抑えることができ
ました。同研究所は「アルツハ
イマー病などの神経変性疾患の
治療薬に応用できる可能性があ
る」と話しています。

同研究所は神経細胞を用いた
実験で、アルツハイマー病を
引き起こすとされる蛋白質ベー
タアミロイドから神経を保護す
る効果を確認しました。アルツ
ハイマー病や運動失調症を発症
するよう遺伝子操作したマウス
に注射すると、認知能力や運動
能力が改善するのを確かめまし
た。

この成分は緑色をしており、
これまでは、免疫を高める薬理
作用があるのが知られていまし
た。

アルツハイマー病のメカニズム

を美しいグラフィックスで解説し

ている動画です。

 


 
 
 
 
 
変性疾患の治療チームを編成
する。笑

 
 
 
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2】 加齢に伴う免疫力低下の原因リンパ球

 
 
 
 
 
京都大大学院医学研究科の湊
長博教授(免疫学)らの研究グ
ループがマウスを使った実験で、
年齢とともに増加し、免疫力を
低下させる特殊な「悪玉リンパ
球」を見つけ、9月7日付の米科
学アカデミー紀要(電子版)に
発表しました。悪玉リンパ球の
除去がヒトで可能になれば、
ガンの免疫療法の効率化や高齢
者の感染症予防を図ることがで
きるとみられ、「若返り」にも
つながるとして注目されていま
す。

外部から病原体が侵入すると、
胸腺で生まれる「Tリンパ球」
が働き、体を守ります。研究グ
ループは、マウスのTリンパ球
から、免疫反応をしない上、
ガン悪化の原因物質を作るPD
―1陽性Tリンパ球(悪玉リン
パ球)が生まれることを発見し
ました。また、年を取ると、T
リンパ球全体の数は変わらない
のに「悪玉」だけが増えること
を確認しました。 これまで、
加齢に伴う免疫力低下は、免疫
細胞全体の機能劣化によると考
えられてきましたが、研究グル
ープは「悪玉」割合増加で説明
できると話しています。

身体の免疫機構の解剖生理学

に関する動画です。



 
 
 
 
 
 
魚のカレイも加齢する。笑

 
 
 
 
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編集後記

認知症の治療は、中核症状に
は西洋薬の塩酸ドネペジル
(アリセプト)で周辺症状には、
漢方薬の抑肝散と言われていま
すが新しい色素の神経保護作用
も早く臨床試験をクリアーして
ほしいものです。最近では、
日本酒の成分であるフェルラ酸
などもサプリメントとして販売
されています。 悪玉Tリンパ球
の発見は偉大であると思います。
この発見から早く老化や免疫力
低下を抑える薬を開発して欲し
いと思います。

コレステロールにもリンパ球
にも悪玉がある。笑

 
 
 
 
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