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診療マル秘裏話 Vol.502 平成25年7月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次
1) ヒトの心臓線維芽細胞を心筋様細胞に進展させる5つの遺伝子
2)運動を持続するために不可欠な遺伝子「COX7RP」の発見

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】ヒトの心臓線維芽細胞を心筋様細胞に進展させる5つの遺伝子

 
 
 
 
慶応義塾大学の家田真樹
特任講師の研究グループは、
ヒトの心臓線維芽細胞を
心筋様細胞に進展させる5
つの遺伝子を発見しました。
この心筋様細胞を心筋細胞
と同じガラス皿で培養した
ところ、周囲の細胞と協調
して拍動しました。 心筋
梗塞などで線維化した組織
に直接遺伝子を導入して、
心筋に再生する遺伝子治療
の研究開発につながる研究
成果で、研究陣では、臨床
応用を目指しています。

人工多能性幹細胞(iP
S細胞)を心筋細胞に分化・
誘導させて心臓再生に応用
する研究が行われています
が、直接遺伝子を導入して
心筋を再生できれば、心筋
細胞作成の工程を省略でき、
いち早く治療できます。
ただ家田氏は、実用化する
には今後、遺伝子導入法の
確立や心筋作製効率の改善、
安全性といった課題をクリ
アする必要があると話して
います。

研究チームはすでにマウ
ス心筋細胞を作るのに必要
な心筋誘導遺伝子を3つ
発見しています。ヒトに対
してはこの3遺伝子に
「Myocd」「Mesp
1」と呼ぶ2遺伝子を同時
に導入すれば、心臓線維芽
細胞が心筋様細胞に進展す
ることを突きとめました。
心筋様細胞は、心筋特有の
蛋白質を発現し、心筋に
特徴的な横紋筋構造を形成
していました。

今回の研究成果とは別の
6遺伝子を用いてヒトの
線維芽細胞から心筋様細胞
を作製したと米国の研究陣
が今年3月に報告しました
が、周囲の細胞と協調して
拍動するかは確認されてい
ませんでした。

特任講師の家田真樹先生の

講演動画です。



 
 
 
 
 
 
心筋の再生研究に親近感
が沸く。笑

 
 
 
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2】運動を持続するために不可欠な遺伝子「COX7RP」の発見

 
 
 
 
東京大学医学部付属病院
22世紀医療センター 抗
加齢医学講座の井上聡特任
教授と埼玉医科大学ゲノム
医学研究センターの共同
研究グループは、筋肉細胞
が脂肪や糖質を使い、運動
を持続するために不可欠な
遺伝子「COX7RP」の
発見に成功しました。細胞
内小器官のミトコンドリア
は、呼吸反応を行い筋肉を
動かすエネルギーを生み出
していますが、発見した
遺伝子の産生する蛋白質が、
その効率を高める酵素の複
合体の形成を促進していま
した。 またこの遺伝子に
異常があると、早く疲労し
たり、スリムなボディー
維持に重要な褐色脂肪細胞
の機能が低下することも分
かりました。老化防止に対
する健康食品素材や薬剤の
新規ターゲット、基礎分野
として、ミトコンドリアの
生理作用と疾患の関係を解
き明かす研究成果となりそ
うです。

筋肉中のミトコンドリア
は、呼吸鎖と呼ばれる酸素
呼吸反応をして、生命活動
に欠かせないエネルギーを
保存し、利用する際に必要
なアデノシン三リン酸
(ATP)の合成を行って
います。この酸素呼吸には、
5つの酵素の複合体が結合
したスーパー複合体を形成
して、効率的に反応が進む
作業をすることが分かって
います。

今回、研究グループが
発見したのは、これまで
未解明だったスーパー複合
体の制御に必要な、蛋白質
を産生する遺伝子COX7
RPです。 同遺伝子は、
研究グループによって性ホ
ルモン応答遺伝子としての
知見がありましたが、欠損
させたマウスを用いて解析
を進めたところ、スーパー
複合体を形成するのに不可
欠な因子であり、スーパー
複合体と結合して、機能を
発揮するメカニズムも解明
できました。

同遺伝子が欠損している
と、骨格筋でのスーパー
複合体を構成する酵素複合
体の活性が低下し、運動
持続能が短くなり、早く
疲労することや、脂肪が
過剰に蓄積し褐色脂肪細胞
の機能が低下することを
確認しました。 また寒冷
状態に同マウスを置くと、
低体温症になりやすく、
発熱に必要なエネルギー
代謝にも異常が表れたとい
うことです。一方、同遺伝
子を過剰発現させたマウス
の場合、運動持続能が向上
し、マラソンランナー型に
変わり、寒冷環境でも低体
温症を防ぐ効果を高める事
も可能であることが分かり
ました。

ミトコンドリアで、エネルギー

産生が行われ、ATPが生ま

れる所を、美しいグラフィックス

で表現しています。



 
 
 
 
 
疲労は、早く披露したく
ない。笑

 
 
 
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編集後記

拍動が協調的に起こった
ということは、心筋様細胞
が、心筋細胞に非常にに近
い細胞であるということの
証明であります。人工多能
性幹細胞(iPS細胞)を
用いた再生医療には、非常
に多くの時間と労力を消費
します。しかし、もともと
ある自分の細胞を分化させ
るだけなら、その時間と
労力を別のところに振り替
えることが可能となります。
運動を持続させるために
不可欠な遺伝子が発見され
たことは、素晴らしい成果
といえましょう。 更なる
応用と臨床試験がすすむ事
を祈念しております。

祈念の記念に、おみやげ
をもらった。笑

 
 
 
 
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