最新号より200号前のメルマガ

2015-06-06 00:04:36

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
診療マル秘裏話 Vol.400 平成23年8月4日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
目次
1) 骨の基の細胞を体内に移植し骨の延長形成を早める
2) 特定の酵素の遺伝子の変異が熱中症を悪化へと導く

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
1】 骨の基の細胞を体内に移植し骨の延長形成を早める

 
 
 
名古屋大病院(名古屋市)は、
7月26日、骨の疾患で身長が
伸びない低身長症などの治療法
として、患者の骨髄細胞を培養
して作った骨の基になる細胞を
体内に移植し、骨の延長形成を
早める新技術を確立したと発表
しました。

従来の手法より、治療期間を
短縮でき、骨折や感染症などの
合併症のリスクも減らせます。
交通事故などの外傷で、骨の長
さが左右で異なる「下肢長不等
症」の治療にも適用できるとい
うことです。

低身長症患者さんの脚を伸ば
す場合、これまでは、脚の骨を
一旦切って隙間をつくり、隙間
に自然に骨が形成されるのを待
つ方法を取っていました。

名大病院の新技術は、手術の
方法は同じですが、まず患者さ
んの骨髄液から採取した、骨髄
細胞を培養し、骨をつくる
「骨芽細胞」に分化させます。
この細胞を脚の骨の隙間に注入
することで、骨形成が促進され
るということです。

従来は骨を約10センチ伸ば
すのに平均1年かかりましたが、
2カ月程度短縮できる見込みと
いうことです。

同病院は、2002年から
臨床試験を重ね、治療の有効性
と安全性を確認しました。厚生
労働省は7月13日、高度医療
の対象技術として承認しました。
今後、国の、「先進医療専門家
会議」が承認すれば、保険診療
との併用も認められます。

メッシが患った病気「成長ホルモン

分泌不全性低身長症」に関する

動画です。



 
 
 
 
 
 
こつこつと骨形成。笑

 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
2】 特定の酵素の遺伝子の変異が熱中症を悪化へと導く

 
 
 
暑さで体温の調節機能が働か
なくなり、意識障害などを起こ
し死亡することもある熱中症の
悪化に、特定の酵素を作る遺伝
子の変異が、関わっているとの
研究結果を東京医大と徳島大の
グループがまとめたことが7月
29日、分かりました。

グループの行岡哲男(ゆきお
か・てつお)東京医大教授
(救急医学)は「熱中症は環境
の影響で起こるとされていたが、
体質として悪化しやすい傾向を
持つ人がいることが分かった」
と話しています。

今後、対象となる症例数を増
やすなどさらに検証が必要です
が、熱中症の予防や重症化防止、
治療に役立つ可能性があり、8
月発行の日本救急医学会雑誌に
発表します。

グループは、細胞の中で脂肪
をエネルギーに変換する補助を
する酵素「CPTII」に着目
しました。

CPTIIを作る遺伝子に
特定の変異があるとCPTII
の量が減少するほか、平熱では
問題ありませんが、40度以上
の体温が数時間続くとCPTI
Iの機能が失われたり低下した
りしやすくなります。

この結果、脂肪がエネルギー
に変換されにくくなるため、特
に血管の細胞で、エネルギーが
不足し、意識障害やけいれんを
起こし、悪化につながる可能性
があります。

グループは健康な男女79人
と、熱中症が重症化した患者
さん11人のDNAを比較しま
した。健康な人で約14%、
熱中症の患者さんでは約45%
の割合でCPTIIの遺伝子に
変異が見つかったことから、
重症化には「この遺伝子の変異
が関与していると考えられる」
と話しています。

CPTIIの遺伝子変異は、
インフルエンザ脳症の重症
患者さんにも多く見られること
を徳島大の木戸博(きど・ひろ
し)教授(生化学)のチームが
明らかにしていました。

木戸教授は「酵素の量を増や
せれば、熱中症の治療に役立つ
可能性がある。症例数を増やし、
研究を進めたい」と話していま
す。

※熱中症

高い温度や湿度の影響で、体
の体温調節機能が働かなくなり
起こる健康障害の総称です。
けいれんや目まい、吐き気、
失神などが起き、重症の場合、
意識障害や多臓器不全で死亡す
ることもあります。予防や治療
には、水分や塩分を適切に補給
したり体を冷やしたりするほか、
高温多湿の環境下で、長時間の
作業をしないことなどが重要と
されています。屋内でも発症し
ます。体温調節機能が十分発達
していない乳幼児や、調節機能
が低下する高齢者ではリスクが
高くなることが分かっていまし
た。

熱中症対策に関する動画です。



 
 
 
 
 
 
熱中症が起こるまで、ゲーム
に熱中する。笑

 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
編集後記

低身長や「下肢長不等症」の
患者さんには、この名大の再生
医療の方法は、福音と言えまし
ょう。熱中症が脂質代謝の酵素
の変異で起こりやすくなるなど
誰が想像したでしょう。熱中症
と診断されても、意識障害や、
けいれんがなぜ起こるのかよく
分かりませんでした。少し熱中
症の機序の一端が分かって来た
気がしました。インフルエンザ
脳症や熱帯熱マラリアでも、
体温40℃以上が数時間続くこと
が多いので、これらの病気と
診断されたら次は熱中症に気を
付けなければならないでしょう。
紙質の脂質を資質が決める。


 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント