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診療マル秘裏話 Vol.498 平成25年6月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次
1) クロストリジウム属細菌がIL-10 で腸の炎症を抑制
2)光トポグラフィーで精神疾患を高い精度で鑑別診断

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】クロストリジウム属細菌がIL-10 で腸の炎症を抑制

 
 
 
 
消化管内の細菌環境を改善
するクロストリジウム属細菌
に腸の炎症を抑えるインター
ロイキン(IL)-10 を生み出
す働きがあることを慶応義塾
大学の金井隆典准教授らの
研究チームが発見しました。
潰瘍性大腸炎といった炎症性
腸疾患の治療には、抗体医薬
などの高額薬剤が使われてい
ますが、同菌を用いれば安価
な治療法の開発に役立つとの
ことです。

研究に用いたのは腸内環境
を整える微生物プロバイオテ
ィクスとして知られる「クロ
ストリジウム プチリカム」
です。 腸炎モデルマウスに
経口投与したところ、IL- 10
を産生する細胞が増え、大腸
の炎症を抑えられました。
IL- 10の中和抗体を与えれば、
腸炎の改善効果が消失しまし
た。同菌株を投与すると細胞
や、異物を取り込む白血球の
一種マクロファージがIL- 10
を産生していました。マクロ
ファージからIL- 10を生み出
せないようにしたマウスに同
菌株を投与しても腸炎の抑制
効果は得られませんでした。

炎症性腸疾患の潰瘍性大腸
炎やクローン病は難病指定さ
れ、国内患者は約16万人超
と推定されています。 抗体
医薬の登場で治療は進歩した
ものの、医療費の増大や副作
用といった新たな課題も出て
きました。研究チームでは同
菌株をはじめとするプロバイ
オティクスは安全性が高く、
より安価な治療法や予防法の
開発につなげられるという事
です。

研究成果は米科学誌「セル
ホスト&マイクローブ6月号」
に掲載されます。

潰瘍性大腸炎の最新医療に

関する動画です。



 
 
 
 
 
 
 
腸炎の○兆円かかる医療費
を節約する。笑

 
 
 
 
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2】光トポグラフィーで精神疾患を高い精度で鑑別診断

 
 
 
 
 
国立精神・神経医療研究セ
ンター(NCNP)と東京大学
医学部は,6月17日、光トポグ
ラフィーで脳機能を測定する
ことで、うつ症状を伴う主要
な精神疾患を高い精度で鑑別
診断することができたと発表
しました。全国7 施設、1680
人を対象とした世界初の大規
模研究による知見です。

「光トポグラフィー」とは、
近赤外光を用いて頭皮上から
非侵襲的に脳機能マッピング
する、「光機能画像法」の
原理を応用した装置のことを
いいます。実際の使い方は、
患者さんが光トポグラフィを
つけた状態で、「あで始まる
言葉は? 」のようないくつか
の質問に対し思いつく言葉を
いいます。健康な人は言葉を
発する際に血流量が速やかに
上昇します。 一方でうつ病
患者さんは血液量上昇がほと
んど見られず統合失調症患者
さんでは、血液量の不規則な
上昇下降が見られ双極性障害
患者さんではゆっくりとした
上昇がみられるそうです。
これを測定することにより
鑑別診断を行うということ
です。うつ病と診断された人
の中で実際は双極性障害であ
る人の割合は40% を超えると
れ、問診に加え光トポグラフ
ィを使うことでより精度の高
い鑑別診断が可能となります。

参加施設は、群馬大学、
東京大学、NCNP、慶應義塾大
学、福島県立医科大学、鳥取
大学、三重大学の7 施設です。
精神疾患患者さん673 人と
健常者1007人を対象に、「光
トポグラフィー検査」による
脳機能の計測を行い、大うつ
病性障害、双極性障害、統合
失調症をどの程度正確に鑑別
できるかを比較検討しました。
全施設で共通の方法で測定し、
計測信号の時間的変化から
特徴的な指標を抽出しました。
その指標と臨床診断とを比較
することで、大うつ病性障害
の74.6%、双極性障害もしく
は統合失調症の85.5%を正確
に鑑別できました。

光トポグラフィーの信号は
年齢や性別により異なると言
われています。本研究では、
各群の年齢と性別の割合を揃
えて検討するとともに、揃え
ずに検討しても同じ結果にな
ることも確認されました。
自律神経系などの身体状況や
脳解剖学的な個人差による
影響については今後の課題と
位置付け、「将来、これらの
影響を正確に組み入れること
ができれば、結果の精度向上
につながる」という見通しの
ようです。

精神科領域の多くの疾患で
共通に見られる「うつ症状」
は鑑別が難しく、診断に役立
つ客観的なバイオマーカーの
開発が以前より望まれていま
した。バイオマーカーの候補
の一つに血液検査や神経画像
測定があり、今回行った光ト
ポグラフィー検査は既に数十
例程度の検討が幾つか報告さ
れていました。

光トポグラフィー検査に関する

動画です。



 
 
 
 
 
 
 
肩鎖関節を間接検査する。


 
 
 
 
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編集後記

炎症性腸疾患の治療費が安
くなれば、これは患者さんに
とって大きな福音となること
でしょう。高価な抗体の点滴
治療を行うと自己負担額がす
ぐに100 万円をこえてしまう
と推定されます。そのために
難病指定され、自己負担額が
高くならないように工夫され
ています。しかし抗体療法は、
悪性腫瘍などの難しい副作用
が多く患者さんの理解を得が
たいというところがあったの
は事実であると思います。安
く治療できれば、国民負担も
減るわけで本当に大きな期待
を背負った治療ということが
できます。光トポグラフィー
の検査で、もっと精度があが
ったら、正確な診断から適切
な治療となって精神医療が
進歩するのは、間違いありま
せん。

非侵襲的脳機能計測にノー
という人はいません。笑
 
 
 
 
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