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2015-05-10 12:08:29

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診療マル秘裏話 Vol.496 平成25年6月6日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
目次
1) 慢性重症下肢虚血の再生医療の治験
2)ヒト人工多能性幹細胞を創薬へ応用

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】慢性重症下肢虚血の再生医療の治験

 
 
 
バクスター日本法人は、
足の動脈が詰まり血液が
流れなくなる、重症下肢
虚血の再生医療について、
国内臨床試験(治験)を
来年にも開始します。
患者さんの血液から採取
した細胞を、血管の閉塞
した部位の筋肉に注射し
て新しい血管をつくりだ
す治療です。厚生労働省
から細胞医薬品として、
薬事承認の取得を計画し
ています。 下肢血管の
再生治療で企業治験を
実施するのは、国内で初
めてということです。

バクスターが治験する
のは、患者さんの血液か
らアフェレーシス(成分
採血)によって、血管を
作りだす能力のある、幹
細胞を含む単核球(細胞
の集まり)を採り出し、
それを細胞分離装置で幹
細胞だけに分離・濃縮し
て患者さんの足に移植す
る再生医療です。

移植する幹細胞はCD
34陽性細胞と呼ばれる
もので、それを単核球か
ら分離する装置にバクス
ターの磁気分離装置「ア
イソレックス」を使用し
ます。

対象となるのは、薬物
治療やカテーテル治療、
外科的なバイパス手術等、
既存の治療を受けても
症状が改善しない、慢性
重症下肢虚血の患者さん
で、国内で8000人の
患者さんがいると推定さ
れています。

08年から神戸の先端
医療振興財団先端医療セ
ンターで医師主導治験と
して始められており、
良好な成績を収めていま
した。幹細胞の分離装置
を提供しているバクスタ
ーは医師主導治験のデー
タを受け、来年から企業
治験を実施することを決
めました。細胞医薬品と
しての承認を目指した第
3相試験で、登録患者数、
施設数、承認申請時期は
未定ということです。
治験薬の細胞加工は先端
医療センター内の細胞
プロセッシングセンター
(CPC)で行います。

同治療は、現東海大医
学部再生医療科学の浅原
孝之教授らの研究成果を
臨床に応用しました。
浅原教授らは97年に、
血管になる能力を持つ
血管内皮前駆細胞(EP
C)が成体の血液中に
CD34陽性細胞として
存在することを明らかに
し、CD34陽性細胞が
下肢虚血や心筋虚血・
梗塞、難治性骨折などの
治療に有効であることを
基礎研究で証明しました。

糖尿病と足の病気の関係

を示した動画です。



 
 
 
 
 
 
 
血管の欠陥は、再生
医療でも厄介です。笑

 
 
 
 
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2】ヒト人工多能性幹細胞を創薬へ応用

 
 
 
中外製薬は、ヒト人工
多能性幹細胞(iPS
細胞)を医薬品の安全性
試験に活用します。社内
研究したiPS細胞由来
の心筋細胞などを用いて、
化合物スクリーニングの
新たなアッセイ(評価)
系を確立します。現在行
っている低分子化合物に
よるバリデーション作業
に加え、抗体医薬への
応用や、iPS細胞由来
の疾患モデルを用いた
創薬なども目指します。

2008年に京都大学
が企業提供を始めたiP
S細胞のセルラインを機
に、iPS細胞の創薬
応用に向けた検討を始め
ました。当初から前臨床
の安全性試験に応用する
ことを視野に入れて社内
研究を進め、10年には
日本トキシコロジー学会
(日本毒性学会)で、
「ヒトiPS細胞由来
心筋細胞を用いた電気
生理学的安全性評価の
有用性」と題する研究
発表を行い、優秀研究
発表賞を受賞しました。

同研究に携わってきた
研究本部・安全性研究部
の井上智彰主席研究員に
よると、「安全性試験に
応用できる可能性がある
ことは分かった」ことか
ら、現在はアッセイ系
(分析を行う系のことで
す)としての本格導入に
向けたバリデーション
(規定された要求事項が
その記述された使用に対
して適切であることを
検証すること。)作業を
行っています。自社培養
の心筋細胞や市販の細胞
にさまざまな既知化合物
をふりかけ、毒性を確か
めるツールとして正確に、
安定的に活用できるかを
検証します。

創薬にフル活用するに
は細胞自体の改良も必要
になりますが、まずは
「いま使える心筋細胞が
どこまで使えるのか」を
検証していく考えだそう
です。現在使われている
ヒトiPS細胞由来の
心筋細胞は、実際の心筋
細胞と全く同じではあり
ません。
蛋白質やメッセンジャー
RNAなどが異なり、
胎児の心臓に近いという
ことです。
井上氏は「20個の化
合物を試して、外れるの
が1個程度ならいいかな
という段階」と考えてお
り、「どこが使えて、ど
こが使えないかを見極め
ていけば、応用に近づけ
るのではないか」と話し
ています。

また、進行中のバリデ
ーションで使用している
のは低分子化合物だが、
今後は中外の強みでもあ
る抗体医薬を使った検証
も行うそうです。

現在の安全性評価で行
われている動物実験では、
大量の化合物と時間が
必要になります。iPS
細胞由来の安定した心筋
細胞を活用できれば、
動物では数週間~数カ月
かかっていた実験も1週
間程度で行える見込みと
いうことです。最終的な
新薬開発の成功率がどれ
だけ変わるかは未知数で
すが、「『ヒトでどうか』
を最初から確認できれば、
たくさんの化合物の中か
ら目玉を見つけやすくな
る」(井上氏談)という
ことです。

同社は、また、iPS
細胞を利用した薬効評価
の研究も始めています。
特定の病態を再現した
疾患モデルを用いて創薬
に応用する見通しだそう
です。

iPS細胞を用いた創薬に

ついて述べている動画

です。



 
 
 
 
 
 
草薬を創薬する。笑

 
 
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編集後記

糖尿病などで、急性の
動脈閉塞症になったもの
のバイパス手術やカテー
テル操作で、改善はみる
ものの、またすぐ詰まっ
てしまう、慢性動脈閉塞
症に対する治療としての
再生医療の関与が期待さ
れています。慢性的に
動脈が詰まるとその先、
血が行かなくなるので
非常に厄介です。それを
何とか、再生医療を使っ
て打開しようとしていま
す。iPS細胞を創薬に
使うのは、臨床試験の先
取りのようなもので臨床
的に使える薬剤を選別す
るのに有効な手段となる
でしょう。

心筋梗塞の治療に、抗
真菌薬を使う。笑

 
 
 
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