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診療マル秘裏話 Vol.492 平成25年5月9日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
目次
1) 大学生の日常的短時間大量飲酒のリスク
2)肥満患者での、低エネルギー(LE)外傷

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
1】大学生の日常的短時間大量飲酒のリスク

 
 
 
 
米国心臓学会(ACC)は4月
23日、若者が日常的に短時間
で大量に飲酒することがもた
らすリスクに関する研究を
紹介しました。同学会発行誌
のオンライン版に掲載されて
います。

大学生の間では、短時間で
大量に飲酒することが多くみ
られるようになってきており、
深刻な問題となっています。
このような飲酒に関する 40-
60歳を対象とした研究では、
脳卒中、心臓突然死や、心臓
発作のリスクが高まることが
分かっていますが、無理な
飲酒が若者に与える影響につ
いて検討した研究はこれまで
ありませんでした。

今回行われた研究では、2
時間で通常の量の5倍(男性)
または4倍(女性)以上の
大量飲酒の経験がある学生と
飲酒を控えている学生を比較
しました。 その結果、大量
飲酒の経験がある学生では、
血流をコントロールする内皮
細胞および平滑筋に機能障害
が見られました。これらは心
血管系疾患の前兆の可能性が
あります。

研究者らは、「このような
飲酒がきわめて不健康で、リ
スクが高く、深刻な結果をも
たらすということを若者が
理解することが重要だとした
うえで、青年期の大量飲酒
によるダメージが、心血管系
疾患発症前に回復するかとい
ったことや、発症の時期を明
らかにするためにさらに研究
が必要だ」と話しています。

アメリカ合衆国でも、このような

ことが起こるようです。



 
 
 
 
若者の飲酒、意気軒昂で不健康。笑

 
 
 
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2】肥満患者での、低エネルギー(LE)外傷

 
 
 
 
米国血管外科学会は5月1日、
肥満患者さんでの低エネルギ
ー(LE)外傷による、膝関節
脱臼(KD)と高エネルギー
(HE)外傷による膝関節脱臼
を比較した研究を紹介しまし
た。低エネルギー外傷とは、
転倒による外傷であり、高エ
ネルギー外傷は交通事故など
による外傷です。

この研究は1995年1月から
2012年4月にかけて行われま
した。膝関節脱臼患者さん53
人を対象とし、患者さんをHE
による膝関節脱臼群とLEによ
る膝関節脱臼群に分け、さら
に各群で肥満患者さんを特定
し、肥満患者さんでの、併発
外傷を2群で比較しました。

その結果、LE膝関節脱臼群
の肥満患者さんでは血管損傷
率が最も高く、また同群の
病的肥満患者さんでは、血管
の外科的手術率が最も高いと
いう結果がでました。さらに、
神経損傷の合併、インターベ
ンションを要する血管損傷、
血管の外科的修復がHE膝関節
脱臼群より多く、特にBMI が
40kg/m2 超の患者さんで最も
高いという結果が出ました。

こうした結果を受け、この
研究を行ったAlexander D.
Shepard 氏は、「軽度の外傷
であっても、膝に痛みがある
肥満患者の場合、潜在性の膝
関節脱臼を疑い、直ちにX 線
検査を行い血管の検査も頻回
に行うべきである」と述べて
います。

サルコぺニア肥満の恐怖に

関する動画です。



 
 
 
 
 
 
 
外相が外傷を負った。笑

 
 
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編集後記

若い時の大量飲酒は、大き
なリスクになるということを
よく先輩が教えないといけな
いということがよくわかりま
す。若い人は、お酒の飲み方
楽しみ方を知らない人が多い
と思います。循環器系に異常
の前兆が認められるなら、
なおさらそこを徹底していく
ことが重要だと思います。
昨年の12月まで当直をしてい
ましたが、若者が若さに任せ
て飲酒したあげく救急病院に
連絡するということが多々あ
りました。 肥満の人の膝の
外傷は、本当に注意すべきで
あると思います。放置してお
くとやがては手術ということ
になりかねません。

異常は、以上です。笑

 
 
 
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