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2015-02-26 21:24:20

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診療マル秘裏話 号外Vol.69 平成26年11月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)高吸収型クルクミン「セラクルミン」の投与で膝痛スコアが有意に低下
2)エピガロカテキンガレートとゼラチンで生体吸収性の骨再生材料を開発

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】高吸収型クルクミン「セラクルミン」の投与で膝痛スコアが有意に低下

 
 
 
 
国立病院機構 京都医療センター
整形外科診療部長の中川 泰彰氏らは、
変形性膝関節症患者に対し、高吸収型
クルクミンを投与したところ、8週間
でプラセボと比較して膝痛スコアが、
有意に低下し、鎮痛薬への依存が有意
に低下したことを報告しました。
Journal of Orthopaedic Science誌
オンライン版2014年10月13日号に掲載
されました。

クルクミンは天然生薬ウコンの主成
分で、中川氏らは表面制御処理を施し
吸収性を高めたクルクミン製剤「セラ
クルミン」を開発し本検討を行いまし
た。セラクルミンの血中濃度はクルク
ミン細粒の27倍に達するということで
す。

同製剤を変形性膝関節症患者さんに、
180mg/日、8週間連日投与し、臨床効果
を調べました。被験者は、40歳以上の
Kellgren-Lawrence分類IIまたはIIIの
患者さん50例で、無作為化二重盲検
プラセボ対照にて前向きに検討しまし
た。また、各介入の8週間前および後
に血液生化学検査を行い有害事象を調
べました。

被験者の膝の症状については、0、2、
4、6、8週にJKOM(Japanese Knee
Osteoarthritis Measure)、視覚アナ
ログスケール(VAS)による膝痛度、
日本整形外科学会の膝スコアを用いて
評価しました。また、非ステロイド系
抗炎症薬(NSAIDs)の必要性について
も評価しました。

主な結果は以下のとおりです。

治療開始後8週時点で膝痛VASスコア
は、プラセボと比較してセラクルミン
群(介入開始時のスコアが0.15未満で
あった患者は除外)で有意に低下しま
した。
セラクルミンは、プラセボと比較し
てセレコキシブへの依存を有意に低下
しました。
セラクルミン投与による、重大有害
事象はみられませんでした。

以上より、セラクルミンは、ヒトの
変形性膝関節症の治療に適用できる可
能性が示されました。

セラクルミンを解説していうr動画です。



 
 
 
 
九州で高吸収型セラクルミンを
試す。笑

 
 
 
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2】エピガロカテキンガレートとゼラチンで生体吸収性の骨再生材料を開発

 
 
 
 
京都工芸繊維大学の田中知成助教と
大阪歯科大学の本田義知講師らの研究
グループは、緑茶に含まれるカテキンの
一種であるエピガロカテキンガレート
(EGCG)とゼラチンを原料に、生体
吸収性の骨再生材料を開発しました。
EGCGとゼラチンを水中で脱水縮合剤
(DMT-MM)を用いて反応させた
複合体が、極めて優れた骨形成促進能を
有することがマウスの実験で確認されま
した。今後、効能の確認を重ねるととも
に、骨再生にかかわるメカニズムの詳細
を解明し、実用化につなげていくそうで
す。

EGCGは、抗ガン作用や生活習慣病
予防効果、抗菌作用、抗酸化作用など、
さまざまな薬理効果を持ち、数年前には
骨再生を速める効果があることが報告さ
れています。しかし、カテキンは熱や光
に弱いうえ反応性に乏しく、単純に混ぜ
るだけでは手術部位から流出するなどの
課題がありました。

この解決のため、生体内で吸収され取
り出すための再手術が、不要な再生医療
材料として利用されるゼラチンを足場
材料として活用しました。カテキンが
ゼラチンに強固に結合し、ゼラチンの
分解とともにカテキンが徐々に放出され
るEGCG-ゼラチン複合体を開発しま
した。

水溶性脱水縮合剤を用いる反応を利用
したもので、有機溶媒を使用せず、水中
かつ室温で反応し、水による洗浄操作
のみで精製するため、低環境負荷かつ低
エネルギーなプロセスで調整できます。
この反応はゼラチン分子のカルボキシ
(COOH)基と、EGCGのヒドロキ
シ(OH)基、あるいはゼラチンのアミ
ノ(NH2)基およびOH基が脱水縮合
反応してゼラチン分子が架橋され、骨再
生材料として利用可能な複合体が得られ
ました。反応物の透析のために使用した
水を除去するため、凍結乾燥し得られる
複合体を150度C、24時間真空加熱
して強度を高めた材料を用いることで、
既存の骨再生材料と比較してもかなり高
い効果が得らました。 頭蓋骨に直径5
ミリメートルの穴を開けたマウスによる
実験では1カ月でほぼ穴がふさがりまし
た。EGCG担持量によって骨形成能が
異なることも確認ずみだそうです。

複合体の調整方法はヒアルロン酸など、
COOH基を持つゼラチン以外の水溶性
高分子にも適用可能です。EGCG以外
のOH基やNH2基を有する水溶性低分
子化合物にも適用できるため、骨再生材
料以外への応用にも取り組んでいくそう
です。

6日から7日に高分子学会が奈良県で
開催する「第23回ポリマー材料フォー
ラム」で発表されます。

高濃度カテキンの脂質燃焼のメカニズム

に関する動画です。



 
 
 
 
 
 
骨再生のコツを披露する。笑

 
 
 
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編集後記

吸収性を高めたクルクミン製剤「セラク
ルミン」で、膝の痛みがなくなり、鎮痛剤
がいらなくなるというのは素晴らしい発見
です。だからと言ってカレーを食べて膝の
痛みを治そうなどということは、考えない
で下さいね。カレーの中のクルクミンは、
吸収性が高まっていないのでセラクルミン
のような作用は得られませんから、ご注意
下さい。骨再生の材料として、EGCGと
ゼラチンを使って、頭蓋骨に直径5ミリメ
ートルの穴を開けたマウスによる実験では、
1カ月でほぼ穴が塞がったというのは、す
ばらしい成果ですね。ヒトへの臨床応用が
素晴らしい治療効果を生むことを期待して
います。

アナと雪の女王が、魔法で頭蓋骨の穴を
塞ぎ、その模様をアナウンサーが解説した。


 
 
 
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