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2014-11-10 21:49:18

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診療マル秘裏話 号外Vol.21 平成26年9月17日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1) 慢性気管支炎と肺気腫の罹患により肺ガンリスクが上昇
2)甲状腺髄様ガンの診断に用いる、免疫血清検査用試薬

 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
1】 慢性気管支炎と肺気腫の罹患により肺ガンリスクが上昇

米国胸部学会(ATS)は9月2日、
既往の慢性気管支炎と肺気腫が
肺ガン発症リスクの上昇させること
を示したプール解析結果を紹介し
ました。American Journal of
Respiratory and Critical Care
Medicine誌(9月1日号)に掲載
されました。

このプール解析は、7つの症例
対照研究(1万2500人の患者と1万
4900人の対照群が参加)を取り上
げて分析しました。自己申告に
よって慢性気管支炎、肺気腫、
結核、肺炎、喘息の5種類の既往
の呼吸器疾患についてのデータを
収集し、統計的分析を研究施設、
年齢、肺ガンリスクの高い職業への
従事、教育水準、詳細な喫煙習慣
について調整しました。

その結果、慢性気管支炎と肺気
腫の罹患により肺ガンリスクが上昇
しました。男性における気管支炎
のオッズ比は1.33(95% CI 1.20-
1.48)、肺気腫1.50(95% CI 1.21
-1.87)でした。また、2年以内に
診断された肺炎も肺ガン発症と明ら
かな関係がありました(男性での
OR=3.31; CI 2.33-4.70)。喘息
については、肺ガンリスクとの間に
逆相関が認められ、結核では関連
が認められませんでした。また、
慢性気管支炎と肺気腫、肺炎を
併発した群では、慢性気管支炎
単独の罹患よりも肺ガンリスクが高
くなりますが、慢性気管支炎と
喘息や結核との併発群では、肺ガン
との関連性は認められませんでし
た。

この結果から研究者は、「肺ガン
と呼吸器疾患のさまざまな既往
パターンとの関係は単純ではない」
と分析した上で、「これらの関係
について理解を深めていけば、
それぞれの疾患の患者に必要な
臨床的調査の種類や頻度を決める
際に役立つだろう」と指摘してい
ます。

中国のタバコ事情についての動画

です。日本とは、規模が違います。



 
 
 
 
 
 
既往症を気負うことない世の中
になってほしいものです。笑

 
 
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2】甲状腺髄様ガンの診断に用いる、免疫血清検査用試薬

ロシュ・ダイアグノスティックス
は11日、国内で初めて放射性物質
を用いずに甲状腺髄様ガンの診断や
術後モニタリングに用いる検査薬
「エクルーシス試薬カルシトニン」
を9月26日から発売すると発表し
ました。年間2000万円の売り上
げを計画しているそうです。

甲状腺ガンの約1~2%を占める
甲状腺髄様ガンの診断・術後モニタ
リングに用いる免疫血清検査用試薬
です。髄様ガン細胞から分泌される
血中カルシトニンを測定します。
同社の電気化学発光測定法を用いた
自動分析装置にセットすることで、
通常の病院検査室で18分という
迅速測定が可能ということです。

従来国内では、甲状腺髄様ガンの
術後モニタリング方法は放射性物質
を用いた検査法しかなく、特殊な
検査設備が必要で、結果判定に3日
間程度要していました。

同社は、甲状腺分化ガン用の再発
モニタリング検査薬「エクルーシス
試薬Tg2,」も同時に発売します。
同社の従来品よりも高感度で、低濃
度域の再現性が向上しています。
年間3億3000万円の売り上げを
計画しているそうです。

価格は甲状腺髄様ガン用が7万円、
甲状腺分化ガン用が6万円(ともに
100テスト、税別)だそうです。

甲状腺ガンの診断の治療について

非常に分かりやすく講義されている

動画です。



 
 
 
 
 
 
甲状腺の恒常性を保つ。笑

 
 
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編集後記

既往の慢性気管支炎と肺気腫が
肺ガン発症リスクの上昇させることが
証明されました。ますます喫煙に
よるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の発
ガンとの因果関係が示された結果だ
と私は受け止めています。喫煙者の
皆様、どうか禁煙を致しましょう。
禁煙することで、周りの人々の受動
喫煙も減らすことができます。甲状
腺髄様ガンの診断に放射性同位物質
を使わなくても良くなるということ
は、素晴らしいことだと思います。
しかし、安価にしていただかないと
保険適応になった時に、財政問題が
発生する可能性があります。当然で
すが、この甲状腺髄様ガンの頻度は
低いものの、将来的に増える可能性
もあります。また疑われる場合は、
確定診断が違う病気であったとし
ても行わざるを得ません。できる
だけ安価にしていただくよう希望し
たいと思います。

放射線同位物質の検査は、患者
さんの同意がいる。笑

 
 
 
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