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診療マル秘裏話 Vol.363 平成22年11月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1) 「アクチン繊維」の構造
2) 精巣腫瘍(しゅよう)の悪性化

 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 「アクチン繊維」の構造

体の中で筋肉の収縮などに関わる
幅わずか10ナノメートル(ナノ
は10億分の1)の繊維状タンパ
ク質「アクチン繊維」の構造を、
電子顕微鏡で明らかにすることに
大阪大の藤井高志(ふじい・たか
し)特任研究員らのチームが成功
し、英科学誌ネイチャー電子版に
掲載されました。

チームの難波啓一(なんば・
けいいち)教授(生物物理学)は
「筋肉や神経など、生体内で重要
な働きをしているアクチン繊維の
構造を原子レベルで明らかにでき
た。アクチンはガンなど細胞の形
が変化する病気にもかかわって
おり、これらの研究にも貢献でき
る」と話しています。

アクチン繊維は、タンパク質の
一種アクチンがらせん状に連なっ
てできており、細胞の中で伸びた
り縮んだりすることで細胞の運動
や形を調節しています。

チームは、ウサギの筋肉から
採取したアクチン繊維を液体ヘリ
ウムでマイナス220度まで冷や
して凍らせ、電子顕微鏡で詳細に
解析しました。単体のアクチンを
構成する四つの部位の向きや構造
が、繊維状になると大きく変化し
ていることが分かりました。

筋肉の解剖生理学を解説した動画

です。



 
 
 
 
 
 
単体が担体であった。笑

 
 
 
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2】 精巣腫瘍(しゅよう)の悪性化

精巣腫瘍(しゅよう)の悪性化
には、男性に特有のY染色体にあ
る遺伝子からできるタンパク質が
かかわっているとの研究結果を、
東京大分子細胞生物学研究所の
加藤茂明(かとう・しげあき)
教授らが11月2日付米科学アカ
デミー紀要電子版に発表しました。

日本の精巣腫瘍の患者は欧米に
比べ少なく、10万人当たり2人
程度です。しかし生殖年齢の20
~40代に発症が多く、悪性化す
るとほかの臓器への転移の危険性
も高いと言われています。発症や
悪性化の仕組みはほとんど分かっ
ておらず、精巣摘出以外の治療法
はないということです。

加藤教授は「仕組みの一部を明
らかにできた。よりよい治療につ
なげたい」と話しています。

精巣腫瘍は、男性ホルモン
「アンドロゲン」と受容体が
結合してできた物質が細胞核の中
に異常に多く入ると、細胞が増殖
し悪性化します。加藤教授らは、
腫瘍細胞を使った実験で、Y染色
体の遺伝子からできる「TSPY」
というタンパク質が存在すると、
この結合物質が核に入るのを防ぐ
ことを見つけTSPYが細胞増殖
の”ブレーキ役”と判断しました。

腫瘍が悪性化した患者さんの
細胞ではTSPYの生産量が少な
くなっていました。悪性化した
患者さんとそうでない患者さんは
遺伝子の違いはなく、タンパク質
を作る過程で問題が起きているの
ではないかということです。

精巣腫瘍の特徴についての動画

です。



 
 
 
 
 
TSPYは、T(精巣)のSPY
(スパイ)です。笑

 
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編集後記

アクチン、ミオシンの構造が最近
になってやっと分かったというのは、
学生の時に習った模式図は何だった
のかという疑問が生じてきます。早
くガン細胞の転移など臨床の成果に
応用して欲しいものです。精巣腫瘍
について今までほとんど分からなか
ったメカニズムの一旦が発見された
のは画期的と言えるでしょう。TSPY
を遺伝子治療に使うなどという臨床

成果が望まれるところです。

画期的な研究の研究者は、活気的。笑
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