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診療マル秘裏話 Vol.107 平成17年12月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1) タミフル服用による小児死亡
2) β遮断薬で脳卒中は予防できない?

 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。
1】タミフル服用による小児死亡

インフルエンザ治療薬のオセル
タミビル(商品名タミフル)の
承認以来、この薬の服用後に死亡
した16歳以下の患者さんが12人に
上っていた問題で、米食品医薬品
局(FDA)小児諮問委員会は11月
18日「現時点ではタミフルによる
副作用が死因になったという証拠
はないという見解を示しました。

この12症例は、FDAが各国の
副作用報告に加え、タミフルを
製造するスイス・ロシュ社と日本
の厚生労働省に追加情報を要請し
たうえでまとめたものであるそう
です。12人全員が日本人で死因の
内訳は、突然死4人、心肺停止4人、
意識障害肺炎、窒息、急性膵炎に
よる心肺停止が各1人で2〜3歳児
がもっとも多かったといわれてい
ます。

FDA小児諮問委員会では、これ
らの症例についてタミフル服用と
の因果関係を検討しました。タミ
フルを世界で一番消費しているの
は、実は日本なのです。そこで
この薬の副作用に関連すると思わ
れる死亡例も、世界各国のなかで
とびぬけて多かったわけです。
そこで米国の小児諮問委員会が
日本の症例を検討する結果となっ
たのです。しかし、タミフル以外
の薬剤も服用していたり、詳細な
情報が不足する例があることや、
タミフル非服用時にもインフル
エンザによる突然死が報告されて
いることなどから、タミフル服用
と死亡との因果関係の特定は困難
との判断を示しました。

インフルエンザ脳症に詳しい
岡山大学小児科教授の森島恒雄氏
は11月20日に開かれた第42回日本
小児アレルギー学会の特別講演で、
「1インフルエンザ罹患時の異常
行動は、タミフルの発売以前から、
インフルエンザ脳症の初発症状と
して数多く報告されている。
2タミフルがあまり使われていな
い米国でも2003/2004シーズンに
インフルエンザに伴う小児の突然
死が問題になった。
3そもそもインフルエンザは軽い
病気ではなく、幼児死亡は多い−」
という点をあげ、医師に冷静な
対応を呼びかけました。ただし、
日本でも引き続き学会レベルでの
タミフルの副作用や耐性ウイルス
発生状況の調査を行うべきであり、
小児への使用に関しては、対象
年齢を絞るなどの検討が必要で
あるということです。

乳幼児突然死症候群の原因について

詳細に述べた動画です。

www.youtube.com/watch?v=nyMsrz5eCqc

 
 
 
 
 
 
 































タミフルは民震となってもらい
たくないと思います。笑

 
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2】β−遮断薬で脳卒中は予防できない?

β−遮断薬は脳卒中に対する予防
効果が低いため、高血圧治療の
第一選択薬として用いるべきでない。
という論文がLancet誌10月29日号に
発表され、注目を集めました。日本
や欧州の高血圧治療ガイドラインで
は、β遮断薬は第一選択薬の一つに
なっていますが、この研究結果によ
って再考を促されるかも知れないと
言われています。この研究グループ
はβ遮断薬の1つであるアテノロール
についてメタ解析(個々の実験結果
の結果をさらに分析する解析法.
異なるマイクロアレイプラットフォ
ーム間の結果の統合,比較を行う)
を行い、その有効性に疑問を投げか
けています。

今回はβ遮断薬と他の降圧薬を
比較した13件(総計10万5951人)と、
β遮断薬とプラセボ(偽薬)または
無治療を比較した7件(同2万7433人)
のランダム化比較試験(RCT)を
メタ解析し、脳卒中、心筋梗塞およ
び総死亡への影響を評価しました。

その結果、β遮断薬にはほかの
降圧薬と同様の降圧効果があるもの
の、服用者の脳卒中発症率が相対的
に16%高いことが判明しました。
一方心筋梗塞の発症率や総死亡率に
ついては、他の降圧薬と有意差は
なかったと言われています。

またプラセボ群や無治療群との
比較では、脳卒中の発症は19%低か
ったが、その効果は以前に報告され
たSTOP Hypertension試験の結果の
半分程度でした。以上の結果からβ
遮断薬は1脳卒中に対する予防効果
が低く、本態性高血圧症の第一選択
薬にすべきでない。2今後、降圧薬
のRCT(ランダム化比較試験)を行
う際に対照薬として用いるべきでは
ないと結論付けられました。

降圧薬によって自律神経がどのように

反応するかを調べた動画です。

www.youtube.com/watch?v=ck0XUseZra4

 
 
 
 
 
 
 
 



































β遮断薬は、脳卒中の予防を呼ぼう
(予防)と言えない。笑

 
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編集後記

β遮断薬は、気管支喘息の患者
さんでは、禁忌です。しかし、
循環器内科のドクターは、お忙し
く喘息既往歴を聞かないで出して
しまうことが多いようです。高血
圧の人でも脳卒中の予防効果が
うすいとなれば、あまり使いたく
ないという気持ちになってきます。
しかし、この時点では、アテノロ
ールだけを取り上げて、β遮断薬
は、脳卒中予防に効果がないと
いうのは、乱暴な議論であると考
えます。ほかにもβ遮断薬は、
たくさんあり、そのひとつひとつ
について検証しなければ、結論を
出すのは早計ではないかと考えま
す。また喘息は喘息でも、心不全
に伴う心臓喘息では、現在の所、
第一選択薬となっているのも議論
を難しくしていると私は、考えて
おります。

早慶で早計な総計を行った。笑

 
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