美しい肌Vol.424

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2014-04-23 19:50:43

カテゴリー:女性の美容と健康

エゾウコギ

 
写真はエゾウコギ(刺五加(しごか)または五加皮(ごかひ))です。

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美肌の野菜&果物(各論:エゾウコギ)

 
 
 
エゾウコギの正体

エゾウコギは、ロシア(アムール州、サハリン州)や

中国(黒竜江省、吉林省)および、日本の北海道

東部などの寒暖の差が60℃以上にもなる寒冷地

のみに自生しているウコギ科の落葉低木です。

木の高さは2~3mです。厳しい自然環境の大地
に自生し、人工栽培が難しいとされている植物です。
薬用植物として、エゾウコギは2000年前の
「神農本草経」にも記され、古くから漢方で珍重され
てきました。ウコギ科の植物には生薬として使用さ

れているものが多数あり、その代表的なものが高麗

人参(朝鮮人参)です。そのためシベリア人参

(Siberian Ginseng)とも呼ばれますが、

トチバニンジン属の植物ではなく、代表的な薬用

「人参」であるオタネニンジンとの類縁関係は薄く、

有効成分も異なります。高麗人参の他にも、タラの芽

やコシアブラなどの山菜もあります。エゾウコギは

ロシアでは命の根を意味する「エレウテコロック」、

中国では枝に棘(とげ)が密生することから「刺五加

(しごか)」と呼ばれ、日本ではエゾ(北海道)にだけ

自生することからエゾウコギという名が付きました。

ウコギとの大きな違いは、素人でも容易に見分けら

れるほどのトゲの多さと、有用成分を蓄えるのに実に

10年以上を要するため、ウコギのようには栽培法が

確立されていないところにあります。また、冷涼な

地域でしか自生しないため、日本国内でも北海道に

しか自生せず、先述のようにその名の由来になり

ました。生命力に富んだエゾウコギの薬効は、野生

動物の生命維持にも欠かせない物として、利用され

ています。極寒の大地に生息し越冬するエゾシカは、

この寒さを乗り越えるための栄養補給として、

エゾウコギを食べています。エゾウコギは大地の

エネルギーを吸収する植物であり、そのエネルギーが

吸収されたエゾウコギを食べることにより、エゾシカは

極寒の大地で越冬できる能力を蓄えているそうです。

これは、野生動物の持つ「知恵」といっても過言では

なく、自らの生命のために、ごく当たり前の様に食べて

います。実際、鹿の角を漢方薬採取のために

切り落とす時も、鹿がエゾウコギの新芽を食べる前に

切り落とすと、その鹿は死んでしまうそうです。よって、

鹿の角を切り落とすときは、鹿がエゾウコギを食用して

薬効を蓄えた後に行います。この様に、野生動物は

エゾウコギの薬効を熟知して自らの生命を維持して

いることから、エゾウコギは凄まじい薬効を持っている

ことが容易に推測できます。

エゾウコギ(シベリア人参)を解説した動画です。

www.youtube.com/watch?v=OkDvQryw6vA

 
 
 
 
 
 
 
 

































 
 
エゾウコギの歴史

エゾウコギの薬用部分は根皮であり、中国では

2000年以上前から漢方薬として利用してきた

歴史があります。16世紀に集大成された中国の

薬学著書「本草綱目」には、「刺五加: 精気を

補い、筋骨を強壮し、意志を堅固にする。

長い間服用すれば、身体が軽快になり、老化

を防ぐ」と記載されており、長寿の薬として紹介

されています。

エゾウコギは、世界各国で注目を集めるハーブです。

ウコギ科の植物は、日本には7種が生育しており、

山地にはヤマウコギ、ケヤマウコギ、エゾウコギ

(北海道)などが自生しています。米沢で栽培する

ヒメウコギは中国原産の植物で、最初は薬用として

日本に持ち込まれ、庭や生け垣に植えられました。

古くは平安時代の「延喜式」(905~27年)に、

ウコギの皮(樹皮、根皮)が日本各地から朝廷に

献上された記述があり、薬用に使われたよう

です。江戸時代には米沢藩の上杉鷹山が、劣悪

な環境下でも強く育つエゾウコギを各家庭に植える

アイデアを生み出しました。これは、天候の不順や

天変地異などで農作物の収穫が減り、食糧が不足

する飢饉時にも、エゾウコギの新芽や葉を食材と

することで飢饉を乗り越えるためだったと言われ

ています。実際にエゾウコギを食用したことで、

この飢饉を乗り越えることが出来たそうです。上杉

治憲(鷹山)公時代の天明3年(1783年)に刊行

された飯粮集には、「はを用ゆ也、いつれも差合

なし、根常ならさるかてにあたりたるときハ、うこきの

根をせんし半分につめのむへし」「うこぎ気味辛温

無毒、葉を用ゆなり」などの記述がされています。

19年後に出版された有名な「かてもの」には

その名が出てきません。かてものは極力野外自生

植物に精選されています。このことから鷹山公

時代には既にウコギ垣が米沢城下にあったと推測

されます。うこぎは、米沢にとって歴史と伝統をもつ

由緒ある植物であり、質量共に日本一であると推定

されます。なぜ、このようになったか、三つ条件が

考えられます。まず米沢の気候風土がウコギの

生育に適していること、次に米沢人は昔から

ウコギ垣を辛抱強く作り、ウコギを食べ続けて来た

こと、更に鷹山公がウコギ垣を推奨されたことなど

です。

 
 
エゾウコギの雑学

エゾウコギが広く世界に知られるようになった

きっかけは、1980年のモスクワオリンピック

です。エゾウコギを飲んで圧倒的な強さと記録

をたたき出した旧ソ連の選手らが、大変な話題

となりました。エゾウコギエキスを飲むことで

選手の疲労が抑えられて記録が伸びたとされ、

エゾウコギに含まれる成分がドーピング規定に

抵触しないことから、世界中の注目を集めました。

同じ1980年にイギリスの老人医学の権威である

ステファン・フルダー博士が、科学雑誌「ニュー

サイエンティスト」に、トップアスリートへの

エゾウコギの投与効果に関する論文を発表した

ことが、人気に拍車をかけたといわれています。

日本国内でも1990年代以降は、極度の緊張

状態の中で最高のパフォーマンスが求められる

アスリートや、体力の消耗の激しい状態の中で

集中力の持続が求められる宇宙飛行士など

に愛用されるようになりました。エゾウコギから

抽出したエキスを濃縮したものを、液状、顆粒、

粒状、またお茶などに加工した商品が登場した

ことで、手軽に摂取できることも相まって

エゾウコギが注目されるようになりました。

エゾウコギの主成分であるエレウテロサイドE

には、脳下垂体から脳内モルヒネといわれる

β-エンドルフィンの分泌を促進する作用があります。

このβ-エンドルフィン(脳内モルヒネ、あるいは

ハピネスホルモン(幸福ホルモン)といわれ、

肉体的・精神的な苦痛やストレスを抑える働きを

持つ物質です。

その鎮痛作用はモルヒネの65倍もあるといわれて

います)は、免疫機能に大きく関係しています。

β-エンドルフィンがNK細胞に結合することにより、

NK細胞(リンパ球に含まれる免疫細胞のひとつ

で、生まれつき(ナチュラル)外敵を殺傷する

(キラー)能力を備えています。ガン細胞やウイルス

感染細胞などの異常細胞を発見して退治して

くれます)が活性化されます。

NK細胞は、健康維持に大きな役割を担っており、

細胞の活性はストレスによって容易に低下して

免疫力も落ちてしまうため、様々な病気にかかり

やすくなってしまいます。β-エンドルフィンの働き

によりNK細胞の働きが活発になるため、病気

予防につながります。肉体的な痛みや疲労が

蓄積すると、脳の下垂体部分からβ-エンドルフィン

という物質が分泌されます。エゾウコギの根に含ま

れるエレウテロサイドEという成分には、この

β-エンドルフィンの血中濃度を上昇させる作用が

あります。エゾウコギを運動前に摂取しておくと

β-エンドルフィンの分泌が促され、運動による

疲労やストレスが早期に軽減されます。これに

より体の回復力が高まり、持久力や集中力を

保つことが可能となるため、記録やトレーニング

効果が向上するといった滋養強壮効果が得ら

れることが分かっています。疲れにくい強い

身体となることによって、風邪や食欲不振など

になりにくく、アレルギー体質も改善する効果

があります。エゾウコギの有効成分である、

エレウテロサイドB1やイソフラキシジンには、

白血球や血小板の粘着、凝集を抑えて血流を

良くする働きがあります。これにより、糖尿病や

高血圧などの生活習慣病、頭痛、肩こり、

冷え症の予防に役立ちます。

更年期の不快症状は、女性ホルモンである

エストロゲンの分泌が低下することで起こります。

エゾウコギに含まれるピノレジノール・ジグロコサイド

という物質が、体内で女性ホルモンに似た作用を

するエンテロラクトンという成分に変わることから、

乳ガンや更年期障害の治療・予防効果が期待

できるとされています。肉体的疲労の回復に

エゾウコギが効くということは、オリンピック選手

や宇宙飛行士らが愛用していたことからも容易に

推測できます。体力・気力ともハードな状況で

活動する人たちにとって、疲労をできるだけ

早く回復することは最重要事項です。それに

役立つのが、エゾウコギの主成分のひとつ

エレウテロサイドEです。エレウテロサイドEは

β-エンドルフィンの分泌を促進する作用があり、

これによって疲労やストレスを抑えることができる

のです。また、エレウテロサイドB1には抗疲労や

抗ストレス作用があるといわれています。

そのため集中力やスタミナ維持などにも好影響を

与えるのでしょう。

他にもエレウテロサイドB1やイソフラキシジン、

ビタミンB2などの成分によって、エゾウコギは疲労

回復を促進します。ポイントは疲労に対する抵抗力

を高めて、なおかつ回復力を増大させる、両面から

の効果が期待できる点にあります。

 
 
エゾウコギの有効成分

エゾウコギは旧ソ連 (ロシア)、中国を中心に研究

が進められ、1960年頃の旧ソ連において、

エゾウコギが人の耐久力・抵抗力を増強し、作業

能率の向上や疲労回復にも役立つことが見出され

ました。1966年に発表された、旧ソ連アカデミー

のブレフマン博士による「エレウテコロック

(エゾウコギ)の薬効は薬用人参よりもすぐれている」

という評価をきっかけに注目を集めました。旧ソ連

アカデミーの研究により、エゾウコギにはトリテル

ペノイド系(一定の特徴的な構造をもつ天然化合物

の総称)の配糖体(糖と様々な種類の成分が結合

した有機化合物のことです。生物界に広く分布し,

植物色素であるアントシアニンやフラボン類など

があげられます)である、エレウテロサイド

(フェノール配糖体の一つです。ストレスなどに

効果的であるといわれています)とイソフラキシジン

(フェノール性化合物です。抗炎症作用があると

いわれています)が多く含まれていることがわかり

ました。サポニン配糖体を含む薬用人参に対し、

エゾウコギには7種類の配糖体が含まれており、

その薬理効果は6倍強といわれています。研究が

進んでいくにつれ、エゾウコギに含まれるエレウテ

ロサイドやイソフラキシジンなどの有効成分には、

集中力や免疫力を高めたり、ストレスや疲労の

回復を助ける作用、自律神経のバランスを回復

したり緊張をやわらげて精神を安定させる鎮静

作用などの効果があることがわかりました。日本

での研究調査が開始されたのは1973年で、

北海道大学(農学部・薬学部)と道立衛生研究所

を中心に行われました。北海道東部(美幌地方)

に自生するエゾウコギと、ロシアや中国のものが

同一植物であることが確認されました。

元々人間の体に備わっている自然治癒力や

免疫機能に関わっている成分を豊富に含んだ

植物で、その根・茎には、エゾウコギの品質を

チェックする際の指標となる重要な成分である

イソフラキシジンや様々な配糖体

(エテウテロシドB・B1・Eなど)、クロロゲン酸など

を含んでおり、他にはビタミン類(β-カロチン・

ビタミンB1・B2・Cなど)・ミネラル類(リン・

カルシウム・マンガン・亜鉛・マグネシウム・鉄・

カリウムなど)も含まれています。また、葉には

根や茎には含まれていないサポニン類や

フラボン類などの成分も豊富に含まれている

ことが、近年の研究の結果、明らかにされて

います。

 
 
エゾウコギの美肌効果

エゾウコギは、抗老化・抗酸化作用が高くホルモン

のバランスを整えることから、美容にも効果的で

あることは経験的に知られていました。今注目の

美容成分コラーゲンは、皮膚の弾力性や柔軟性

に不可欠です。また、髪や爪を形作るケラチンは、

皮膚を乾燥や紫外線から守るいわば「バリア」の

役割りを担う美容成分です。コラーゲンやケラチン

は、紫外線や年齢の影響で皮膚細胞の機能が

乱れると減ったり弱ったりして、外から与えても

浸透しないため、皮膚の内側から生み出すこと

(産生促進作用)が大切です。2010年に

コラーゲン産生促進作用が発見されました。

2012年にケラチン産生促進作用が発見され

ました。つまり、エゾウコギはコラーゲンや

ケラチンを内側から増やしてハリや弾力、

うるおいのある滑らかなお肌へと導く成分を

含んでいることが明らかになりました。

今回は、ここまでとさせていただきます。

エゾウコギであこぎな金儲けをしようとした人が

いた。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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