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診療マル秘裏話 Vol.191 平成19年7月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1)  ガンの新しい画像診断技術
2) 脳梗塞の新しい治療薬

 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 ガンの新しい画像診断技術

ガンの組織を体内から採取しなくても、
どの抗ガン剤が効くかを確認したり転移
場所を推定できる画像診断技術を、小林
久隆・米国立衛生研究所主任研究員らの
研究チームが開発しました。特定のガン
と結びつく性質のある抗体に蛍光物質を
載せて注射し、近赤外線をあてて光らせ
る方法を用いているそうです。一度の
画像診断で、複数のガンについて同時に
適切な抗ガン剤を選ぶことを可能になる
という技術です。

研究チームは、肺ガン、乳ガン、大腸
ガン、甲状腺ガンの4種類のガンを対象
に実験しました。各ガンごとに、抗ガン
剤が効くタイプなら結合する抗体を用意
し、蛍光物質を載せた注射剤を作成しま
した。タイプごとに蛍光物質の種類を変
えました。同時に4種類のガンを発症さ
せたマウスに静脈注射し、近赤外線をあ
てると、それぞれのガンの場所を異なる
色で光らせることができました。

また、直径約9ナノメートル(ナノは
10億分の1)の人工の分子に、蛍光
物質を載せた分子を作成しました。マウス
に注射すると、この分子はリンパ液に乗っ
て流れ、近赤外線をあてると光るため、
どこのリンパ節に到達したかが分かりまし
た。この分子をガンのそばに注射すれば、
転移のルートや転移先の推定が可能になる
ということです。

小林研究員は「痛い思いをしなくても、
複数のガンを1回で確認でき、患者の負担
が軽くなるはずだ。5年
程度で実用化できるとみられ、PET
(陽電子放射断層撮影)など従来の画像
診断より、個々の患者に適した治療を選択
する診断が可能になるだろう」と話してい
ます。ガン細胞は、4種類だけではないので、
他の種類のガン細胞で実験することが必要
でしょう。また蛍光物質で発色した部位が
体の奥深いところにある場合でも近赤外線
をあてて検出可能なのでしょうか?
なかなか臨床応用は、難しいのではないで
しょうか?マウスの実験ということも気に
かかります。

一番問題なのは、偽陰性(ガンがあるの
にないと診断されること)でしょう。偽陰性
が非常に少ないことを祈ります。

新しい蛍光物質に関する動画です。

www.youtube.com/watch?v=NKaOfIIO6Fc

 
 
 
 
 
 
 




































転移先が分かっても、転医しないとは限り
ません。笑

 
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2】 脳梗塞の新しい治療薬

脳梗塞(こうそく)発症後、時間がたっ
てからでも効く治療薬の候補を見つけ、
ラットの実験で効果を確かめたとの研究
結果を西堀正洋(にしぼり・まさひろ)
岡山大教授(薬理学)と森秀治(もり・
しゅうじ)就実大教授(薬理学)らが7月
19日までにまとめました。

この物質は、脳に炎症を起こす
タンパク質を中和する抗体です。注射する
ことで、梗塞部分の範囲が縮小、運動まひ
が抑えられたということです。

脳梗塞は脳の血管が詰まり、酸素や
ブドウ糖が供給されなくなることで起こり
ます。従来は血管を詰まらせている血栓を
溶かす薬などを使い、発症後一定時間内に
治療を始める必要がありました。

西堀教授らは、炎症を促進させる
「ヌクレオカイン」というタンパク質の
グループに着目しました。脳細胞が壊死
(えし)すると細胞からこのグループの
一種「HMGB1」というタンパク質が
排出され、炎症が悪化し、脳梗塞が進むと
の仮説を立て実験しました。

このタンパク質の抗体を作り、脳の血管
を詰まらせたラットに2時間後と14時間後
の2回、静脈注射しました。その結果、脳の
炎症が抑えられ、24時間後の脳梗塞の範囲
は、注射しないラットの約1割にとどまりま
した。運動まひも軽かったということです。

西堀教授は「副作用を調べ、人の治療薬
の開発を進めたい」と話しています。

すぐに臨床治療薬として、使えなくとも
脳梗塞のメカニズムを分析する手段として
は、役に立つでしょう。同じく脳出血が起
こった時に抑える方法が見つかるといいな
と思います。

脳梗塞の治療に関する動画です。

www.youtube.com/watch?v=bVX-Z9Ly1FI

 
 
 
 
 
 










































炎症が延焼しないことで被害を最小限に
する。笑

 
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編集後記

ガンの画像診断の技術は、日進月歩で
進んでいると思います。しかし、ガンの
早期発見、早期治療ができて治療率が飛躍
的にアップするというの技術の開発は難し
いでしょう。であるなら、一歩一歩基礎を
固めていくしか道はありません。偽陰性、
擬陽性を極端に少なくするよう、ツキ固め
て最後にはガンに勝利できるようになって
欲しいものです。脳卒中は突然起こり、
片麻痺を引き起こします。その過程は長年
謎に包まれていました。炎症を増悪させる
タンパク質が見つかっただけでも価値が
あると思います。

カチカチ山の狸には、価値はありません。笑

 
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