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診療マル秘裏話 Vol.141 作成18年8月10日
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1) 造血細胞の休眠
2) 脳梗塞増悪物質

 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

1】造血細胞の休眠

活動していないときの「造血幹細胞」
の表面の構造は、冬眠中の哺乳類の脳
などの表面に似た状態になっている
ことを、東京大医科学研究所などの
研究チームがマウスを使った実験で突
き止めました。ヒトのガン細胞を生み
出すガン幹細胞などの増殖の仕組み
にも共通している可能性が高いという
ことです。

研究チームは、マウスの骨髄から
血液をつくる元になる造血幹細胞を
取り出し、細胞増殖の仕組みを調べま
した。血液細胞の増殖を休止している
とき(白血球や赤血球を作っていない
時)は、細胞表面にいかだのような形
の脂質が分散して存在し、増殖活動中
は集まっていることが分かりました。
研究チームは、「脂質が集まることに
よって、外部から細胞への刺激が伝わ
りやすくなり、幹細胞が目覚めるの
では」と推測しています。

また、脂質が分散しているときには、
冬眠中のリスの脳などの細胞で確認
されている「FOXO」という
たんぱく質の遺伝子が活性化していま
した。

研究チームの中内啓光・同研究所
教授は「抗ガン剤治療が効きにくいの
は、ガン幹細胞の一部が冬眠状態に
なっているため、と考えられている。
この冬眠状態を自由に制御できれば、
抗ガン剤を投与したときに、ガン幹
細胞を冬眠から覚めさせ、薬が効く
状態にできるかもしれない」と話して
います。

白血病幹細胞を標的とした低分子化合物

は、すでに発見されているようです。臨床

への応用は、まだ先のようですが、この物質

に関する動画を紹介します。

www.youtube.com/watch?v=wJn3vSppPUI
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
















































ガン細胞の冬眠状態を解凍できれば、
怪盗ルパンが手錠から解放されたよう
に、患者さんが効かない抗ガン剤の
治療から解放されるといいですね。笑

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2】 脳梗塞増悪物質

血管が詰まって脳内の血流が低下する
脳梗塞(こうそく)が起きると、周辺の
細胞からプロスタグランジンE2
(PGE2)という物質が大量に放出
され、脳障害を悪化させることを、
北里大の佐々木泰治(ささき・やすはる)
教授(薬理学)と大阪大の研究チームが
マウスを使った実験で突き止めました。

この物質が作られるのを抑える薬が
できれば、脳梗塞に伴う体のまひや認知
障害といった後遺症を減らすことも可能
になり、佐々木教授は「年間50万人前後
が起こしているとみられる脳梗塞の治療
に大いに役立つ」と話しています。

PGE2は血流を増加させるなど薬に
似た働きも持っています。脳梗塞が起き
た場所で多く放出されることは知られて
いましたが、脳障害との関連は不明でし
た。

研究チームは、PGE2を作る酵素が
働かないように遺伝子操作したマウス
では脳梗塞による後遺症が軽い一方、
PGE2を患部に投与すると通常のマウスと
同様に脳障害を引き起こすことを発見し
ました。血流低下によって周囲の細胞に
余分なストレスがかかり、過剰に放出
されたPGE2が働いて神経細胞を傷
つけ、細胞死を引き起こすと結論づけま
した。

プロスタグランジンは生理活性物質な
ので、脳卒中発作後の脳内で何らかの
重要な働きを担っていることも考えられ
ます。慎重に動物実験から臨床試験に
移行して欲しいものです。

脳梗塞の新しい治療に関する動画です。

www.youtube.com/watch?v=JAVwoj7K7QY

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 








































動物実験の結果の安易な鵜呑みは、
臨床試験で挫折することが多いよう
です。案意がすぐに安易にならないよう
祈っています。笑

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編集後記

現在、ガンのオーダーメイド治療では、
患者さんから採取したガン細胞を培養
して、それに抗ガン剤を振りかけて効果
を見るということで抗ガン剤を決めて
いると言われています。これはあくまで
患者さんの体内と培養細胞の条件が同じ
ということで成立するものです。ガンの
幹細胞が体内で休止期に入っているもの
とし、培養するとその封印が解かれてし
まうということであれば、意味がありま
せん。しかし、体内でも休止期の封印を
解くことができれば、この問題は解決さ
れるわけです。是非、休止期の封印を
体内で解く方法を考えて頂きたいもの
です。

旧師のおかげで、休止期が分かり、九死
に一生を得た。笑
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