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診療マル秘裏話 Vol.240 平成20年7月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1)  脳内のタンパク質が恐怖の記憶にブレーキをかける
2) セレウス菌の院内感染恐るべし

 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 脳内のタンパク質が恐怖の記憶にブレーキをかける

恐怖を感じるような体験をした際、
脳内の特定のタンパク質が、過剰な
恐怖記憶を作らないよう「ブレーキ役」
として働いていることを、群馬大の
児島伸彦(こじま・のぶひこ)講師
(神経薬理学)らのグループがマウス
の実験で突き止め、6月18日付の米専門
誌に発表しました。

過剰な恐怖記憶は、心的外傷後
ストレス障害(PTSD)の原因になる
ため、グループは、このタンパク質の
研究を進めることで、PTSDなどの
予防や治療に役立つ可能性があると話し
ています。

タンパク質は「アイサー」と呼ばれ、
遺伝子からタンパク質が合成される転写
という段階にかかわることが知られて
います。

グループは、遺伝子組み換え技術を使
ってアイサーを持たないマウスと、
アイサーが余分に働くように操作した
マウスを作製しました。両方のマウスに、
ブザー音を聞かせながら電気ショックを
与える恐怖体験をさせた後、しばらく
してから再びブザーを聞かせ、恐怖感で
身をすくませる時間の長さを比較しまし
た。

すると、アイサー欠損マウスはアイサー
が余分なマウスに比べ、すくんだ時間が
4倍余り長いという結果がでました。
グループによると、恐怖が記憶として残
る際、ある種のタンパク質が脳内で合成
されることが分かっており、アイサーは
その合成を抑制する働きがあると考えら
れるということです。

児島講師は「アイサーの機能をより詳
しく解明するため、さらに研究したい」
と話しています。

PTSDの概念と治療についての動画です。

www.youtube.com/watch?v=QpkH45ddYW4
 
 
 
 
 
 


































アイサーの研究から恐怖の感情が
「愛サー」の感情に変わった。笑

 
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2】 セレウス菌の院内感染恐るべし

清拭タオルでセレウス菌の院内感染が起
こることがあり、ここ数年病院内の感染
管理担当者の間で話題となっています。
セレウス菌は環境中に広く分布し、穀物
や野菜などによく付着していることから、
食中毒の原因菌として知られています。
一般的には菌血症(血液中で細菌が増え
ること:免疫が働いていれば容易に菌血
症にはならない)の原因菌となることは
まれで、血液培養の結果が陽性でも、
皮膚に付着していた菌が混入したため
と判断されることが多いとされています。

2006年に自治医大病院で入院患者さん
に発熱などの症状が相次いだため、血液
培養を施行したところ24人からセレウス
菌が検出されました。最終的に、8人が
菌血症の可能性があると診断されました。
この8人の中には菌血症との因果関係が
否定できない死亡例も含まれていたそう
です。菌血症の可能性があると診断され
た8人の患者さんは末梢静脈からの点滴
治療を受けていました。

患者さんの周囲の環境を調べた結果、
未使用のリネン類、特に清拭用タオル
からセレウス菌が検出されました。
タオルに付着していたセレウス菌が点滴
刺入の過程で点滴液に混入し、血液中に
入ったと推測されています。リネンの
洗濯法を変え、消毒を強化し、さらに
医療従事者が点滴を行うときは、流水と
石鹸による手洗いを励行して初めて、
院内感染が収まったということです。
セレウス菌の厄介なところは、栄養状態
が悪くなると芽胞を形成することです。
以前紹介したクロストリジウム・ディフ
ィシル菌のように芽胞形成菌は、オート
クレイプやバンコマイシンでやっと退治
できるという代物です。清拭タオルから
医療従事者の手を介してうつることは
十分あり得ることです。洗濯していても
芽胞形成菌には十分注意してもらいたい
ものです。

2013年に引き起こされた、院内感染の

動画です。

www.youtube.com/watch?v=7SLL4snJWsc

 
 
 
 
 





















最近の細菌は、ガホー(芽胞)と
吠えるから怖い。笑

 
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編集後記

三重のさる整形外科で作り置きの点滴
液でなおかつ十分な消毒を行わずに点滴
治療を行ったせいでお亡くなりになられ
た患者さんがいらっしゃいました。
ご冥福をお祈り致します。この場合も
お年寄りなど免疫が低下した患者さんが
セラチア菌に侵されるという悲劇が起こ
ってしまいました。セラチア菌はグラム
陰性桿菌で芽胞形成菌ではありませんが、
通常の抗生物質に反応しないことがあり
ます。免疫状態の悪い患者さんについて
の医療側の認識が足りなかったのは事実
であり、殺菌、消毒の概念を徹底する
ことが再発防止に最も必要でしょう。

間違った点滴治療は、天敵である。笑
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