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2014-04-06 20:17:10

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診療マル秘裏話 Vol.439 平成24年4月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次
1) 「難治緑内障」への切り札
2) 生きた1個の肝細胞での薬物代謝

 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 「難治緑内障」への切り札

日本眼科学会は4月18日、「緑内障
チューブシャント手術に関するガイド
ライン」を発表しました。2011年6月
に発表した「緑内障診療ガイドライン」
(第3版)の補遺に当たります。

緑内障チューブシャント手術は、
いわゆる「難治緑内障」への切り札と
なる術式です。人工物であるglaucoma
drainage devices(GDD)を眼に挿入
し、房水が結膜下へ流出する経路を作
ることで眼圧の下降を狙います。

日本では長い間、GDDが医療器具と
して承認されませんでした。このたび、
海外のGDDの一部が承認されました。
従来の緑内障手術の線維柱帯切除術の
ような濾過手術が無効もしくは実施
困難で、GDDの使用が効果的と考えら
れる症例に限り、緑内障チューブ
シャント手術ができるようになりまし
た。

白土城照氏らガイドライン作成委員
による今回の指針では、代表的なGDD
に関する原理、適応、術式、成績、
合併症について解説しています。

上記のGDDには、「バルベルト:シリコン製」

と「エクスプレス:ステンレス製」があるよう

です。緑内障の基礎的知識に関する動画

を紹介します。

www.youtube.com/watch?v=rY6uZKviFJk

 
 
 
 
 
 
 
 






















聖路加病院で濾過手術。笑

 
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2】生きた1個の肝細胞での薬物代謝

理化学研究所は、生きた1個の肝
細胞での薬物代謝をリアルタイムかつ
10分以内で迅速に分析することに成功
したと発表しました。生命システム
研究センター一細胞質量分析研究
チームの升島努氏らや広島大学など
の共同研究グループによる成果です。

升島氏らは2008年に生きた細胞内の
分子群を検出する「一細胞質量分析」
を開発していました。今回は、ヒト
肝臓の初代培養細胞を対象に、緑内障
薬タフルプロストの薬物代謝を分析し
ました。顕微鏡下で細胞の挙動を確認
し、見たい瞬間に細管で細胞内成分を
吸い上げます。細管に高電圧をかけ、
細胞内成分にイオン化有機溶媒を通り
抜けさせることで、細胞成分中の分子
群を質量分析計に導きます。分析され
た質量スペクトル中の個々のピーク
から、細胞内の分子を網羅的に検出
できることを確認しました。

一連の作業は10分以内に収まります。
1個の細胞内の薬物代謝を、
中間代謝物も含めて網羅的に定量でき、
時間経過で追うことで代謝経路の調査
も可能です。研究グループはこの手法
が創薬や臨床試験のスピードアップ、
細胞単位での分子診断などにつながる
と推測しています。

また、今回の研究では、細胞ごとに
分析データが大きくばらつきました。
統計学的な誤差の範囲を上回る変動
だったことから、細胞ごとに薬物代謝
が量的に異なる、いわゆる「ゆらぎ」
が発生していることも明らかとなりま
した。研究グループは「ゆらぎは生命
現象の本質の1つであり、今後、生命
分子の学界で活発な議論を呼ぶだろう」
と予想しています。

肝臓、胆嚢、膵臓の解剖生理を解説

している動画です。

www.youtube.com/watch?v=6VUCl9fTPnM

 
 
 
 
 
 















細管を通る文章の再刊。笑

 
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編集後記

昨年12月に亡くなった父も緑内障に
かかっていました。最期の入院の直前
には視野が極端に狭くなっており、
視力も低下して、箸を使って食べ物を
食べるのが困難となってしまいました。
その様子を見ているのが辛かったのを
思い出しました。もっと早くこの手術
を受けていれば、と悔やまれます。
肝臓の細胞一個を分析するなんて、
とても画期的な発見だと思います。
創薬や臨床試験のスピードアップに
つながるなら、さらに素晴らしい発見
といっても過言ではないでしょう。

新説里見八犬伝を発見した。笑

 
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