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診療マル秘裏話 Vol.138 平成18年7月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1) 白血病の再発を防ぐ治療法
2) 腸内細菌バランス、免疫力を調節するラクトフェリン

 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増やして欲しい
という要望もあるのですが、私の能力のなさから1週間に1回が限度
となっています。これからも当たり前の医療をしながら、なおかつ
貪欲に新しい知識を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し
下さい。

 
1】白血病の再発を防ぐ治療法

東京理科大薬学部(野田市)と札幌医科大
の研究グループが、血液の悪性腫瘍である
白血病の再発を防ぐ治療法を開発しました。
抗ガン剤と一緒にペプチド(アミノ酸の集合
体)を投与し、骨髄に付着しているガン細胞
をはがして抗ガン剤の効果を発揮させること
で再発を防ぐというものです。マウスを使っ
た実験では大幅に生存率が改善しており、
今後は早期の臨床試験を目指すということ
です。

研究グループは、東京理科大薬学部の
深井文雄教授と札幌医科大の新津洋司郎教授
のグループの合同の研究となりました。動物
実験でマウス6匹ずつの3グループに分けて
人間の白血病細胞を注射したところ、抗ガン
剤とペプチドを併用したマウスは62日目で
ガン細胞が消滅したことを確認しました。
何も投与しないマウスは平均30日、抗ガン
剤だけを投与したマウスは同40日で死に
ました。

国内では、急性骨髄性白血病の発症者は
年間約5000人と言われています。同白血病は
抗ガン剤を投与すると、約8割が、いったん
ガン細胞が消えたように見える(寛解とよぶ)
が、再発する場合が多いと言われています。
抗ガン剤を投与しても血液を作る骨髄に残っ
た白血病細胞が増殖し、再発してしまうため
5年の生存率は約3割にとどまっていると言わ
れています。抗ガン剤はガン細胞が骨髄に
付いていると効きにくく、「FN314」という
ペプチドを同時に投与するとガン細胞が
はがれやすくなり、抗ガン剤が効果を発揮
するということです。

深井教授らは、マウスだけでなく人間の
場合もペプチドとの併用で生存率が上がると
推測しています。

再発防止の切り札は、ペプチドという
アミノ酸が連なった構造物というのは意外で
した。画期的な再発防止が、人体でも臨床
試験で早く確かめられればいいのにと考えて
います。

ペプチドでは、ないようですが低分子化合物

で白血病幹細胞を攻撃するというヒト化白血病

マウスを使った実験の動画です。

www.youtube.com/watch?v=wJn3vSppPUI
 
 
 
 
 
 
 
 













骨髄に白血病細胞が引っ付く接着因子の
作用をこの「FN314」は妨害するのではと
私は考えています。白血病の場合、接着因子
は、設悪因子です。笑

 
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2】 腸内細菌バランス、免疫力を調節するラクトフェリン
人の母乳や牛乳などに含まれるラクトフェ
リンというたんぱく質に腸内細菌のバランス
を改善させたり、免疫力を上げるなど様々な
働きがあることが分かってきました。科学的
な検証はこれからですが、C型慢性肝炎の
症状の改善にも効果があると期待されていま
す。ラクトフェリンの最新の研究成果を紹介
してみましょう。

 
ラクト(乳)フェリン(鉄たんぱく質)は
文字通り、ミルクに含まれる鉄たんぱく質
です。昔から鉄と結合しやすい赤いたんぱく
質として知られていました。
母乳だと1リットルあたり約1〜3グラムの
ラクトフェリンが含まれ、なかでも初乳は約
5〜7グラムと多いということが知られて
います。

生まれたばかりの赤ちゃんは、母乳に含ま
れるラクトフェリンや免疫物質などのおかげ
で細菌に負けない体になっています。

乳児の腸でも、母乳に含まれるオリゴ糖や
ラクトフェリンなどの働きで善玉のビフィ
ズス菌が増え、腸内細菌が健康に保たれる
ようになります。ラクトフェリンは授乳期の
赤ちゃんにとって必須の成分なのです。

ラクトフェリンなど牛乳に含まれる生理
活性物質を30年近く研究してきた島崎敬一・
北海道大学大学院教授によると、ここ10年
近くでガンや感染症の予防、免疫力の調節
など、ラクトフェリンのいろいろな働きが
分かってきたということです。

島崎さんは「研究事例の中には動物実験
レベルのものもあり、成果が直ちに実際の
治療に結びつくわけではないが、大腸ガンの
予防やC型慢性肝炎などでは注目度は高い」
と話しています。

ラクトフェリンは、ガン細胞を攻撃する
免疫細胞のNK(ナチュラルキラー)細胞
などを元気にする働きも持っているそうです。

この方面から、国立ガンセンター研究所
などはラクトフェリンが大腸ガンの予防に
役立つかどうか研究を進めています。すでに
ラットの実験では大腸やぼうこうなどのガン
を防ぐ働きがわかっています。 現在、国立
ガンセンター中央病院(東京)では大腸に
5ミリ以下のポリープをもった患者さんに
ラクトフェリンのサプリメントを飲んで
もらう臨床試験を行っています。結果は今秋
にも分かりますが、「期待できそうだ」
(津田洋幸・名古屋市立大学医学部教授)と
いうことです。

昨年、ハワイで開かれた第7回ラクトフェ
リン国際会議では、非小細胞肺ガン患者を
対象にした米国の臨床試験が報告されました。
既存の抗ガン剤(シスプラチン)にラクト
フェリンを併用した場合、治癒率が高いと
いう中間報告でした。今後、最終段階の臨床
試験でどういう結果が出るかが注目されます
が、医薬品としての開発にも期待がかかって
います。

もうひとつ注目を集めているのがC型慢性
肝炎に対する効果です。現在、日本国内には
C型肝炎ウイルスの感染患者が約200万人いる
といわれています。インターフェロンと
抗ウイルス薬による治療が行われていますが、
有効率は4割前後と高くありません。

そこで注目されているのがラクトフェリン
を使う併用補助療法です。横浜市立大学市民
総合医療センターや三重大学などの試験報告
では、ラクトフェリンの錠剤を3〜6カ月服用
すると血液中のウイルスが減ったなどという
結果も出ています。

京都市の京都桂病院でも、患者82人を対象
に1年間、臨床試験をしました。血清GPT
などの指標で改善は見られましたが、統計学
的な検証はこれからです。同試験にかかわっ
た三浦賢佑医師は「効果を確かめる大規模な
二重盲検臨床試験が必要だ」とさらに充実
した研究の必要性を訴えています。

ユニークなのはモルヒネの鎮痛効果を高め
る働きです。ガン末期の患者の場合、痛みを
抑えるためにモルヒネを使うケースが多いの
ですが、使い続けると効かなくなる場合が
出てきます。また、使い過ぎると吐き気や
便秘など副作用も懸念されます。

鳥取大学の原田悦守名誉教授と竹内崇助
教授(獣医臨床検査学)らは、マウスを使っ
た実験でラクトフェリンに鎮痛作用があるの
を発見しました。マウスにラクトフェリンを
与えると、モルヒネの投与量を50分の1〜100
分の1に減らしても、同じような鎮痛効果が
得られたということです。

竹内さんは「少量のモルヒネで鎮痛効果が
出るのであれば、モルヒネをより長く使う
ことができる。実際に末期のガン患者が口
から摂取して有効かどうかを確かめることが
今後の課題だ」と話しています。

一方、ラットを使った日本やニュージー
ランドの実験報告によると、ラクトフェリン
は骨を作る骨芽細胞を増やし、骨を溶かす
破骨細胞を減らして骨の成長を促す働きが
あることが分かりました。この研究が今後、
高齢者に多い骨粗しょう症の予防に結びつく
かどうかが注目されています。

魚のタイやアユの養殖でえさにラクトフェ
リンを混ぜると病気やストレスが減るという
報告もあります。産業的な利用でも期待が高
まっています。

ラクトフェリンは、ごく少量ながら、涙や
唾液(だえき)にも含まれます。島崎さんは
「最近は、歯周病、目が乾くドライアイ水虫
や足の白(はく)癬(せん)にも効果的と
いう研究が出てきた。何にでも効くという話
には警戒が必要だが、さらに科学的な研究を
続けていく価値はある」とラクトフェリンの
将来性に期待を寄せています。

ラクトフェリンのお肌への効果を紹介している

動画です。

www.youtube.com/watch?v=xUvQOxodyW0

 
 
 
 
 
 
 
 




















赤ちゃんの健康を守る物質(ラクトフェ
リン)が大人の健康も場合によっては魚の
健康も守ってくれるというのは、兼行が
あって、意気軒昂です。笑

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編集後記

私は、勤務医時代、白血病や悪性リンパ腫
の治療を行ってきましたが、再発と言う問題
は、非常に非情な現実でした。白血病細胞の
骨髄への接着を防ぐことで、再発が少なく
なるなら、本当に喜ばしい限りです。又夢の
物質ラクトフェリンが実用化される日を楽し
みにしています。このメルマガを発表して
から間もなく、末期ガンの患者さんにすすめ
てみました。結果的に患者さんは、亡くなり
ましたが、疼痛緩和治療は、非常にうまく
行く結果となりました。

結跏趺坐で、座禅して、結果を求める。笑

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発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨

職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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