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診療マル秘裏話 Vol.132 平成18年6月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1) 臓器移植患者を襲うウイルス
2) 脳神経細胞の変性に関わる酵素

 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っており
ます。不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうか
お許し下さい。

1】臓器移植患者を襲うウイルス

米国で臓器移植を受けた患者さん
7人がネズミのウイルスに感染して
死亡しました。このうち3人は臓器
提供者(ドナー)のペットが感染源
である可能性が高いと、米疾病対策
センターなどの保健当局者らが
5月25日付の米医学誌ニューイング
ランド・ジャーナル・オブ・
メディシンに報告し関係者に注意を
呼び掛けました。

感染が起きたのは2003年と05年
です。それぞれ1人のドナーから
患者さん4人に腎臓2つと肺、肝臓が
提供されましたが、患者さんは8人
とも移植の数日後から発熱や下痢
などの異常を訴え、03年は4人全員、
05年の事例では3人が死亡しました。

全員からネズミが保有する
リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス
(LCMV)が見つかりました。
ドナーから直接ウイルスは検出でき
ませんでしたが、05年のドナーが
自宅で飼っていたペットのハムスター
から同じウイルスが見つかったため、
これがドナーの臓器経由で広がった
とみられています。03年の感染源
は突き止められていません。

LCMVはネズミとの接触や、
ふんや尿のしぶきを吸い込むことで
感染します。人には通常無害ですが、
免疫(人体を細菌、カビなどの病原
体から守る防御機構)の力を拒絶
反応を抑える為の治療を行っている
移植患者さんには、非常に危険です。
論文は、より鋭敏な検査法の開発が
必要だと指摘しています。

免疫抑制剤は、現在では非常に
改善されて副作用が少なくなって
いますが、主作用の免疫低下による
ウイルス感染は、対策の治療が
ほとんど無いため、死亡率が高い
ものと推測されます。

臓器移植の現況についての動画です。

www.youtube.com/watch?v=DxJf5P7cqYU

 
 
 
 





















とっとこハム太郎ではなく、
とっととネズミのウイルス検査法を
開発してもらいたいものです。笑

 
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2】 脳神経細胞の変性に関わる酵素

脳の神経細胞で働く「PDI」と
いう酵素の活性が酸化により低下
すると、パーキンソン病やアルツ
ハイマー病などの発症につながる
可能性があることを北海道大の
上原孝(うえはら・たかし)・
助教授(薬理学)らの研究チームが
突き止めました。その成果を5月25
日付の英科学誌ネイチャーに発表し
ました。

この酵素を調べれば発症の危険性
が予測でき、予防や早期診断に役立
つ可能性があるということです。

この酵素は細胞の小胞体
(タンパク質の合成に関わる細胞内
の小器官)にあり、タンパク質が
できる際にひも状の分子を正しい形
に折り畳んだり、壊れたタンパク質
を修復したりする働きを持つことが
知られています。

研究チームは、正常な細胞と、
酵素の一部が酸化した細胞を低酸素
状態で比較しました。正常細胞は
酵素が働いて死にませんでしたが、
酸化した酵素は活性が低下し、細胞
が死んでしまいました。

一方、遺伝性でない孤発性の
パーキンソン病やアルツハイマー病
などで死亡した患者の脳を調べた
ところこの酵素が酸化していました。
研究チームは、酵素の活性低下で、
細胞内に変性したタンパク質が蓄積
するのを防げずに細胞が死に、発症
につながったとみています。

上原助教授は「体に悪いと言われ
る酸化ストレスは、PDIを標的の
1つとしていることが分かった。なぜ
酸化するか調べたい」と話して
います。

理化学研究所・脳科学総合研究センター
の西道隆臣(さいどう・たかおみ)
チームリーダー(神経科学)の話
「酵素PDIが酸化されると、神経
細胞の防御能力が低下するというの
は大事な発見だ。疾患の新しい発症
メカニズムを見つけた意義は大きい。
ただ、培養細胞に急性ストレスを
与えた結果なので、慢性疾患である
アルツハイマー病などにどのぐらい
関与しているかは、動物実験で
さらに確かめる必要がある」という
ことです。

アルツハイマー病の成因を動画で

美しいグラフィックスを用いて解説

しています。

www.youtube.com/watch?v=u0xtizjUCIs

 
 
 
 
 
 







パーキンソン病やアルツハイマー
病の治療薬が早くできるといいです
ね。酸化ストレスの解消を賛歌しま
しょう。そうすることで難病の治療
に何秒でも早く参加できるかも。笑

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編集後記

 
ウイルスというのは、生物と物質
の境目にある病原体です。それゆえ
免疫が正常に働いている時には、
ほとんど害をおよぼしませんが、
臓器移植や白血病の治療、ガンの
治療、AIDSなどでは、非常に治療に
難渋します。その昔、野口英世が、
黄熱病の病原ウイルスを光学顕微鏡
で(ウイルスは、小さいので電子
顕微鏡でないと見えません)見つけ
ようとして自ら感染し死亡したこと
は、有名な話です。現在では、
ウイルスの姿、形、種類は分かって
いるものの免疫が低下した患者さん
には、大変な脅威となります。また
アルツハイマー病やパーキンソン病
で神経細胞に変性したタンパク質が
貯まる原因が突き止められたのは、
素晴らしいことです。

変性したタンパク質を編成して、
偏西風をやり過ごす。笑

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