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診療マル秘裏話 Vol.81 平成17年6月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1) 妊婦のダイエットは子供に影響する。
2) DNAワクチンについて

 
 
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1】 妊婦のダイエットは子供に影響する。

妊娠中に母親の栄養が不十分
だと、子どもが成長後に肥満
になりやすいことを、藤井信吾
(ふじい・しんご)京都大教授
(産婦人科)と由良茂夫
(ゆら・しげお)助手らが
マウスの実験で確かめ、
米医学誌セル・メタボリズムに
6月8日、発表しました。

ダイエットなど妊婦の栄養
不足に警鐘となりそうです。

由良助手らは、妊娠後半期の
マウスの栄養を約30%減らした
ところ、生まれたマウスの体重
は通常に比べ17%少なかった
そうです。急速に発育し間も
なく通常と同じまで体重は増え
ましたが、糖尿病に近い状態に
なったということです。

その後成長期に高脂肪の餌を
与えると肥満になり、食欲を
抑えエネルギーを消費する働き
のあるレプチンというホルモン
を投与しても食べる量は減らず、
エネルギーを体内にため込み
ました。体重は正常なマウス
より約15%多くなったという
ことです。

この妊娠中に充分な栄養が
あたえられなかったマウスには
コレステロールの代謝に異常が
あるためとみられ、レプチン
の分泌時期は通常とずれ、基礎
代謝も変化するなど身体が変調
をきたし、肥満を加速させて
いたということです。

由良助手は「人間も小さく
生まれた子どもは肥満になり
やすく、同じメカニズムだろう。
ダイエットで低体重児が増えて
いるが、妊娠中の栄養は無理に
抑えるべきではない」と話して
います。

コレステロールの代謝に異常
があるとするならば、具体的
にはどのような異常が考えられ
るのでしょうか?以前の
メルマガでお話しましたが、
褐色脂肪細胞(脂肪を燃焼させ
る細胞)のアドレナリン(副腎
という臓器が出すホルモン)
受容体(ホルモンの受け皿)の
異常で肥満が起こることが
明らかになっています。これは
成人の肥満で飢餓を体験した
民族でこの受容体の遺伝子の
変異がおこるという遺伝子解析
から分かったことです。

いずれにせよ妊婦がダイエット
したとすれば、胎児は飢餓状態
に陥るため、自分で栄養がとれる
ようになってから、飢餓状態の
ストレスを避けようとするのでは
ないでしょうか?但し妊婦の場合
体重が増えすぎても子癇などの
異常がおこるため、食べすぎは
良くないと思われます。

周産期の栄養について管理栄養士

が解説している動画です。ちょっと

私とは視点が違うようです。

www.youtube.com/watch?v=IG80mTxVF7M

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
妊婦は太りすぎてもダイエット
しすぎてもいけないようです。
徳川家康の百姓を活かさず、
殺さずに似ているようです。笑

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2】 DNAワクチンについて

ガン細胞や感染症の病原体を
攻撃するリンパ球の一種
「キラーT細胞」を大量に増やす
新しいDNAワクチンの開発に、
九州大大学院の姫野国祐
(ひめの・くにすけ)教授
(感染免疫熱帯医学)と久枝一
(ひさえだ・はじめ)・助教授
らが7日までに成功しました。

マウスを使った実験で、皮膚
ガンや肺ガンのほか、エイズ患者
さんに重い感染症を引き起こす
寄生虫のトキソプラズマ、結核菌
などに効果があることを確認され
ました。今後、国内の製薬会社と
共同で人への応用を目指すという
ことです。

姫野教授らが開発したのは、
細胞に存在するユビキチンという
タンパク質の遺伝子と、ガン細胞
や病原体の遺伝子とを融合させた
人工遺伝子を用いたDNAワクチン
です。

空気銃のような注射器で皮下に
注入すると、ガンや病原体の抗原
を持った細胞(抗原提示細胞)が
作られ、キラーT細胞がその抗原
で活性化して爆発的に増加します。
その結果、体の免疫機能が高まり、
ガン細胞や病原体が排除される
ということです。

皮膚ガンの実験用マウスを使い、
ユビキチンとガンの融合遺伝子を
注入した場合と、ガン遺伝子だけ
を注入した場合を比較したところ、
融合遺伝子ではガンの増殖が抑制
されたのに対し、ガン遺伝子だけ
ではガンが大きくなり、生存率も
悪化しました。肺ガンの実験でも
融合遺伝子では転移が抑制され
ました。

病原体ではトキソプラズマと
結核菌以外に、マラリアへの
ワクチンも開発中ということです。
トキソプラズマには有効な駆虫剤
虫下し)がなく、生肉をたべる
ことで感染がひどくなる厄介な
感染症です。結核は60年前は不治
の病でした。いまでは抗生物質
(細菌を死滅させる物質)の
コンビネション療法(4剤併用
療法とも言う)である程度病状を
抑えることができますが、
抗生物質に耐性(効かなくなる
こと)の菌は史上最強の耐性菌と
言われる程治療成績が悪くなるの
です。また技術的な問題で
マラリアのワクチンはできない
だろうと言われていましたが、
このDNAワクチンができれば画期
的な治療法になると期待されます。

姫野教授は「従来のDNAワクチン
はこうした効果がない。タンパク
質のワクチンでも、キラーT細胞
の誘導が困難だったり、ショック
を起こす可能性があるなど問題が
あったが、ユビキチン遺伝子の
利用で解決できた。安価で大量
生産もできる」と話していると
いうことです。

トキソプラズマ症についての動画

です。

www.youtube.com/watch?v=Gp18AFKYcYg
 
 
 










昔および現在の不治の病をDNA
ワクチンで不時に退治する
ことが出来そうです。笑

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編集後記

妊婦さんの栄養は子供に影響する
ということは以前から知られて
いましたが、動物実験をされたのが
初めてだったというのは驚きです。
また新しい融合遺伝子を用いたDNA
ワクチンは、難治性の感染症やガンの
患者さんには本当に福音となること
でしょう。早く臨床試験が始まる
ことを期待したいと思います。

官撰の艦船が幹線道路を通じて
輸送され、乗組員が感染症に感染
し観戦どころでは無くなった。笑

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藤田 亨

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