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2013-12-26 20:38:09

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診療マル秘裏話 Vol.125 平成18年4月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次

1) 膀胱の再生医療
2) 冬眠ホルモンの発見

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っており
ます。不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうか
お許し下さい。

1】膀胱の再生医療
本人の細胞を使ってぼうこう組織
をつくり、それを7人の患者さんに
移植し低下したぼうこうの機能を
改善することに、米ウェーク
フォレスト大(ノースカロライナ州)
などのチームが成功しました。
4月4日付の英医学誌ランセット
(電子版)に発表しました。

骨や軟骨をはじめ比較的単純な
組織の再生はこれまでも行われて
いますが、ぼうこうのような臓器
を本人の細胞で修復できたのは
初めてということです。

患者さんは神経機能に異常が
あるため、手術後も管を入れて排尿
する必要がありますが、2-5年の
経過観察では目立った副作用も
なかったといわれています。

移植が行われたのは
「脊髄髄膜瘤(せきずいずいまく
りゅう)」と呼ばれる先天性の異常
が原因でぼうこうが硬くなり、頻繁
に尿漏れを起こしてしまう病気の
4-19歳の患者さんたちです。

チームは、患者本人のぼうこう
から採取した切手大の組織から、
筋肉など2種類の細胞を分離し、
まず試験管内で増殖させました。

次に、生体内で分解する材料で
つくったおわん形の骨組みの上で
7-8週間細胞を成長させ、できた
組織を本人のもともとのぼうこう
に縫い合わせました。

その結果、ぼうこうに尿をためる
機能が全員で改善しました。

本人の細胞を使うメリットは、
拒絶反応が起こらず免疫抑制剤が
必要ないからです。これをきっかけ
に膀胱だけでなく、他の内臓でも、
再生医療が進むことを期待したいと
思います。

泌尿器の解剖生理学に関する動画

です。

 
www.youtube.com/watch?v=bAqNx9vbyDU

 
 
 
 
















膀胱は、移植細胞をとるために、
暴行されました。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】冬眠ホルモンの発見

哺乳(ほにゅう)類の冬眠を促し、
体温が低下しても死なないよう心臓
などを強化する「冬眠ホルモン」を、
三菱化学生命科学研究所の近藤宣昭
(こんどう・のりあき)主任研究員
らがシマリスから発見しました。
4月7日付の米医学誌セルに発表され
ました。

体温が下がり眠ったようになる
冬眠中は、病原体の感染や発ガン
物質への抵抗力が高まることが知ら
れており、新薬開発につながる成果
といえます。この物質は人間には
ないが、研究が進めば、体温を下げ
脳へのダメージを減らす脳低温療法
や、長期の宇宙旅行への応用も考え
られるといわれています。

近藤さんらは、シマリスの血液中
から、冬眠の時期に合わせて濃度が
変化するタンパク質HPを見つけ、
詳しく調べました。

HPは肝臓で作られて血液中に
あり、冬眠に入る直前に脳内で
活性化することが判明しました。
シマリスの脳にHPの抗体を注入
して働きを抑えたところ、冬眠の
期間が1割程度にまで短くなり、
全く冬眠しなくなった
シマリスもいたということです。
これらのことから、HPが冬眠に
欠かせないホルモンとして働いて
いると判断されました。

HPが働くと心臓が強化される
など、冬眠できる態勢に切り替わる
ことも分かりました。

近藤さんは「冬眠動物は長寿命。
研究を進め、冬眠機構を病気や
老化の予防に役立てたい」と話して
います。

上野動物園で冬眠するクマの状態を

観察するところを動画で紹介して

います。実はクマの冬眠についても

分かっていないことが多いということ

が分かりました。

 
www.youtube.com/watch?v=st4B-VHlilw
 
 
 
 
 


















冬眠は、きびしい気候に適応した、
日本島民に必要でしょう。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
編集後記

再生医療がまた一つ現実となり
ました。数年前まで夢の治療と
言われながら、実際に臓器を復元
するところまでなかなか行き着き
ませんでした。今回の快挙は、
脊髄髄膜瘤という特殊な病気に
対してのみでしたが、引いては
膀胱疾患一般、内臓疾患一般に
同じ手法で自己移植できれば、
すごい成果が期待できるものと
考えられています。また冬眠に
関するホルモンの実在は言われて
いましたが、実際に精製分離され
ることは、ありませんでした。
今回の研究で最も優れている
ところは、「シマリスの脳にHP
の抗体を注入して働きを抑えた
ところ、冬眠の期間が1割程度に
まで短くなり、全く冬眠しなく
なったシマリスもいた」という
機能確認実験の結果でしょう。

昨日の機能を確認して、帰農する。


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