最新号より450号前のメルマガ

  1. Home
  2. 最新号より450号前のメルマガ

2013-12-23 15:53:29

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



 
美白・美肌 ブログランキングへ

診療マル秘裏話 Vol.74 平成17年5月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
目次
1) 劇症肝炎の治療
2) 体内時計の不思議

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

1】劇症肝炎の治療

京都大医学部の倫理委員会は27日、
劇症肝炎などの治療に、肝細胞増殖
因子(HGF)を薬として使う治験
(臨床試験)を認めました。
同倫理委などによると、HGFを
ヒトに使う計画は世界で初めてと
いうことです。
坪内博仁(つぼうち・ひろひと)
客員教授(宮崎大教授)らが申請を
倫理委員会に対して行いました。

京都大治験審査委員会が承認し、
厚生労働省が受理した後、数年以内
の実用化を目指すということです。
劇症肝炎には有効な治療法が少なく、
私が経験した例では、血漿交換など
の治療を行ってもすぐに昏睡に陥り
全く治療に反応しませんでした。
死亡率が非常に高く肝臓を保護する
薬を目一杯使って、血漿交換や透析
を行ってもむなしく患者さんが亡く
なるケースが殆どでした。

HGFは、肝細胞の増殖や保護
効果があるタンパク質です。劇症
肝炎のモデルマウスの実験では、
死亡率が8割程度から1割未満に改善
されたということです。もしこれが
人間でこの成績が反映されるなら、
劇症肝炎になってしまった患者さん
には大きな福音となることでしょう。
治験の対象は、肝臓移植ができない
患者さんということです。肝臓移植
は生体肝移植を含めても本当に
できる患者さんが少ないので沢山の
患者さんが治験を受けることが
できるでしょう。劇症肝炎は意識
障害(昏睡)を伴うため、家族の
同意を得ることが必要になります。

京都大で新薬開発を担当する探索
医療センターの清水章(しみず・
あきら)教授は「うまくいけば、
肝臓移植に代わる治療法になると
期待できる」と話したそうです。

「肝機能が低下するとどのような症状

が出るか」についての動画です。

一般的な肝炎、肝硬変について述べ

られています。劇症肝炎は、黄疸など

の症状が通常の慢性肝炎より早く

出ます。

 
www.youtube.com/watch?v=fYqkSaAUD18

 
 
 
 
 

















不治の病(劇症肝炎)の治療は
不時に明らかになる可能性があり
ます。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】体内時計の不思議

1日に必要な睡眠時間を決めるのに
重要とみられる遺伝子を、
米ウィスコンシン大のチームが
ショウジョウバエで見つけ、28日付
の英科学誌ネイチャーに発表
しました。

似た機能の遺伝子は人間にもあり、
共通の仕組みが人でも働いている
可能性があると考えられています。
睡眠障害の治療法研究などに役立ち
そうです。人では体内時計が目の
神経(視神経)が交わる部分のすぐ
上(視交差上核)にあってここで
睡眠ホルモンであるメラトニンの
分泌を調節しています。メラトニン
の分泌が盛んになると人間は眠く
なり、分泌が少なくなると人間は目
が覚めます。

人間は太陽の光が届かない洞窟の
中で生活すると25時間周期で同じ
生活を繰り返すことが知られて
います。約1時間一日の長さが多く
なっていますが、これは朝太陽の光
によって毎日体内時計が1時間
リセットされていることを示して
います。日曜日は大抵の人が寝坊
するのでリセットが行われないと
されていて、それが原因で月曜日に
会社や学校に行くのがいやになる
ブルーマンデーという現象を
引き起こすと言われています。

人の睡眠時間は7、8時間が標準
ですが、もっと寝たい人も、3、4
時間しか眠らなくても平気な人も
います。こうした差には遺伝子の
関与が指摘されていましたが、
そのメカニズムははっきりして
いませんでした。

チームは、1日に9-15時間眠り、
睡眠不足になると活動の能率が
落ちるなど、人の眠りと共通点が
多いハエに注目しました。
さまざまな遺伝子変異を持つ九千
種のショウジョウバエを片っ端
から調べて平均の約3分の1しか
眠らないハエを見つけました。
するとそのハエでは特定の遺伝子
のアミノ酸1個が変異していること
が確かめられたのです。

問題の遺伝子は「シェーカー」
と呼ばれ、細胞の表面にカリウム
イオンの出入り口
(カリウムチャンネルと言う)
を作り、神経の電気信号伝達を
正常に保つ働きがあったという
ことです。この遺伝子の発見は
不眠症の治療だけでなく、時差
ぼけ(飛行機で移動したため体内
時計に異常をきたす病態)にも
有効ではないでしょうか?ただし
時差ぼけの治療に関しては人間
では上記の視交差上核以外にも
メラトニンの分泌を調整している
場所があります。具体的には両膝
の裏あたりがそうなのですがここ
にある一定の時間光を照射する
ことにより治療を行う試みの方が
進行しているようです。

体内時計を分かりやすく図式化

した動画です。

www.youtube.com/watch?v=eivXfSnA5jk

 
 
 
 
 

















視交差(しこうさ)上核の研究
は試行錯(しこうさく)誤です。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
編集後記

体内時計に関してはまだ遺伝子
レベルで分かっていないことが多く
あります。今回わかったシェーカー
だけでなく全てのメカニズムが解明
されれば不眠症の人にとっては朗報
でしょう。体内時計の不思議さは
病気にも現れます。すなわち病気の
起こりやすい時間が分かっているの
です。また治療においても治療し
やすい時間も分かっています。
これらを応用した時間治療学を
もっと積極的に臨床にいかすべきだ
と考えます。

************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨

職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。