美しい肌Vol.365

2013-09-30 19:34:49

カテゴリー:女性の美容と健康

かりん

 
写真はカリンです。

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美肌の野菜&果物(各論:カリン)

 
 
 
 
カリンの正体

カリンは、「咳止め」「利尿・鎮痛作用」のある

果物として、ameblo.jp/eitokukai51/
entry-11521039368.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

カリン(榠樝、学名:Chaenomeles sinensis)とは

バラ科の落葉高木です。その果実はカリン酒など

の原料になります。マメ科のカリン(花梨)とは全く

の別の植物です。ボケ属(Chaenomeles)として

の表記が多いのですが,C. K. Schneider は

カリン属(Pseudocydonia)として一属一種説を

発表しています。

別名、安蘭樹(アンランジュ)といいます。中国では

「木瓜」と書きます。日本では、バパイアの別名

あるいは、野菜のきゅうりりのことを指していうことも

あります。きゅうりは、胡瓜と一般的には、書きます。

ボケ属の学名は,ギリシャ語の「chaino(開ける)

+melon(リンゴ)」が語源で、「裂けたリンゴ」を意味

しています。

果実は生薬名を和木瓜(わもっか)といいます

(ただし和木瓜をボケやクサボケとする人もあるし、

カリンを木瓜(もっか)とする人もいます。これら

カリン、ボケ、クサボケは互いに近縁の植物です)。

なお,日本薬局方外生薬規格においてカリンの

果実を木瓜として規定していることから,日本の

市場で木瓜として流通しているのは実はカリン

(榠樝)です。樹高は6~10m、木肌は黄褐色

で成長するにつれて樹皮が鱗のようにはがれ、

きれいな模様が現れます。葉は互生(互い違いに

葉がでること)し、若い葉の裏面には綿のように

柔らかい毛が生えていますが、だんだんと抜け

落ち無毛の硬い葉に変わります。4月~5月に

直径3cmほどの5枚の花弁からなる白色や

ピンク色の花を咲かせます。

カリンの果実はつるつるとした鮮やかな黄色で

洋梨のような楕円形、または卵形をしています。

とても甘酸っぱい香り(トリテルペン化合物による)

が特徴です。

花・果実とも楽しめ、さらに新緑・紅葉が非常に

美しいため家庭に植える果樹として最適とされて

います。語呂合わせで「金は貸すが借りない」の

縁起を担ぎ、庭の表にカリンを植え、裏にカシノキ

を植えると商売繁盛に良いとも言われています。

カリンによく似た果実に「マルメロ」があります。

見た目も同じ、香りも同じ、使われ方も同じ、薬効

まで同じときては混同するのも無理はないでしょう。

実際お店で、本当はマルメロなんだけれども

「カリン」として売られている場合も結構あるようです。

マルメロもカリンと同様、果実酒、ジャム、シロップ

漬けなどにして食べるようです。

果実酒、ジャム、シロップ漬けにして食べる必要が

あるので、糖尿病の方は、その砂糖の含有量に注意

する必要があります。

 
 
 
カリンの歴史

カリンは、約2000年も昔から中国で薬用として

使われてきました。中国の古い薬学書である

本草綱目(ほんぞうこうもく)(中国で分量や

内容が最も充実した薬学著作)には「カリン

には、咳止め、利尿作用、鎮痛作用がある」

と記されています。また、衣類に香りをつけたり、

室内に置く芳香剤としても使われていました。

日本には、約1100年前の平安時代に

弘法大師が唐からカリンの苗を持ち帰ったこと

から伝わったといわれています。

カリンの栽培は江戸時代になってから盛んに

行われるようになりました。新緑や紅葉も大変

きれいなことから、全国各地の家庭の庭に

植えられ親しまれていました。名前の「かりん」

が「借りぬ」に通じるため、借金をしないですむ

という意味で庭に植える習慣のある地方

もあります。長野県諏訪地方では、マルメロの

ことをカリンと呼んでいるようです。

マルメロは、ヨーロッパではギリシャ・ローマ時代

から栽培されていたようです。現在は南ヨーロッパ・

アメリカ東部に多く栽培されています。日本には

1634年に渡来しました。両者の違いは、表面を

触ってみてすべすべしているのがカリン、産毛

があるのがマルメロというのが一番わかりやすい

見分け方です。 ちなみに、柑橘類の皮で作る

「マーマレード」は、もともとはマルメロの皮から

作ったことからその名前がついたそうです。

また、マルメロのことを「カリンのにせもの」と考える

のは大きな間違いです。カリンの学名は

「Pseudocydonia sinensis」といいますが、

Pseudocydoniaは「偽物のマルメロ」、

sinensisは「中国産の」という意味があるそうです。

つまりカリンの学名を直訳すると「中国生まれの

マルメロもどき」ということになり、むしろカリンの方

がマルメロの真似をしたのかも?ということになる

わけです。

 
 
カリンの雑学

日本ではカリンは生では食べることができない

ことから「クワズナシ(喰わず梨)」という別名を

持っています。カリンには、石細胞(細胞膜が

硬く石のようになった細胞)が多く含まれている

ため、果物ナイフはなかなか歯が立たない

ほど硬く、渋みも強いので生では食べられません。

加熱すると渋みがなくなるため、ジャムや

果実酒、シロップ漬、ゼリーなどに加工して

食べられます。カリンエキスはシャーベットにも

利用されています。カリンの木はとても硬く緻密

で光沢があり、色合いも大変美しいため、

家の柱や家具、杖、額縁、彫刻材料、バイオリン

などに使われています。

カリンは全国で栽培されています。長野県での

生産量が最も多く、日本の総生産量の約3分の1

を占めています。次いで、山形県、香川県と続き、

東京都や愛媛県、山梨県でも多く栽培されて

います。

カリンは収穫期間が長く、市場には10月の初旬

から12月初旬にかけて出回っています。

長野県諏訪地方でお土産の定番とされている

カリンの砂糖漬けは、正確にいうとカリンの果実

ではなく、カリンとよく似たマルメロの果実から

つくられています。諏訪地方では古くから、

マルメロもカリンと呼んで、慣れ親しんできました。

カリン祭りやカリン並木があるほど、この果実は

諏訪地方で暮らす人々の生活に根付いています。

マルメロは、香りや成分、薬効までカリンとよく似て

いる果実です。両者の違いとして、カリンは果実

の表面がつるつるとして光沢がありますが、

マルメロの果実の表面には褐色の綿毛が生えて

います。美味しいカリンを選ぶポイントは2つ

あります。

①果実が全体にムラなく、明るい黄色に色付いて

いること

②カリン特有の甘酸っぱい香りが強いことまだ色付

いていないカリンは追熟させる必要があります。

冷暗所に新聞紙などに包んで保存し、果実全体が

ムラなくきれいな黄色になり、香りがしっかりと出て

きたら食べ頃です。カリンには、ベンズアルデヒドや

タンニンをはじめとするポリフェノール、トリテルペン

化合物が豊富に含まれています。

これらの成分は、感染症の原因となる細菌や

ウイルスが喉の粘膜を通り体内に侵入してくる際、

喉で細菌やウイルスを殺したり、炎症を和らげる

働きがあるため咳止めや喉の炎症の予防に効果

を発揮します。さらに、カリンに豊富に含まれる

ビタミンCは、細菌やウイルスを除去する白血球の

働きを促進するため、免疫力を強化し、感染症の

予防や病気の回復を早める効果があります。

ロッテ(東京都新宿区)は、100種類以上の植物

のインフルエンザ抑制効果について調べ、なかでも

カリンにインフルエンザウイルスを抑制する強い効果

があると発表しました。

さらに、その有効成分はポリフェノールであることを

明らかにしました。日本大学医学部感染症ゲノム

センター・清水一史客員教授との共同研究です。

研究では、ヨモギ、ユーカリの葉など127種類の

ハーブや生薬などの植物抽出物について、

培養細胞を使ってA香港型インフルエンザ

ウイルス(H3N2)の抑制効果を試験しました。

その結果、アマチャヅル、カリン、ナズナ、レモン

バーベナなど12種類に強い抑制効果がみられ

ました。これらは、Aソ連型(H1N1)や

B型インフルエンザウイルスに対しても抑制作用

があるという結果がでました。その中から「食経験

が豊富なカリンについて、抑制効果を持つ成分

が何か調べた」(清水客員教授)と話しています。

その結果、エピカテキンが主体となった高分子

ポリフェノール(平均分子量5330)であることが

わかりました。このポリフェノールがインフルエンザ

ウイルス感染のどの段階で効果を発揮している

のかを培養細胞を使って調べたところ、感染の

初期段階である上皮細胞への吸着や、さらに

細胞へ侵入する段階でも効果を発揮していました

が、その後にウイルスが遺伝子の転写を重ねて

どんどん増える段階で特に高い効果

(抑制率1000分の1)を発揮していました。

「カリンにはカゼを予防する効果があるとされて

きたが、科学的にそのメカニズムの一部が解明

できた。カリン抽出物を加えたウイルスを

電子顕微鏡で観察すると、ウイルスの

エンベロープ(外側の膜)が傷ついていた。

このことがウイルスの感染力を抑えていることと

関係している可能性がある」と清水客員教授ら

は話しています。カリンに豊富に含まれる

ビタミンCには、集中力の向上やストレスの解消、

心地よさなどの感情を生み出すドーパミンや

気持ちを落ち着かせる働きがあるGABA

(ギャバ)などの神経伝達物質(神経細胞の興奮

や抑制を他の神経細胞に伝達する物質)や

ストレスを緩和する副腎皮質ホルモン(副腎皮質

から分泌されるホルモン)の合成を促進する働き

があります。そのため、ビタミンCを摂取することは、

ストレスに対する抵抗力を高めたり、イライラを

鎮める効果があります。カリンに豊富に含まれる

ビタミンCは、丈夫な血管や筋肉、骨、肌などを

つくるコラーゲンの合成に必要不可欠な成分です。

コラーゲンはたんぱく質の一種で体内の

たんぱく質の30%を占めており、体の組織や

細胞をしっかり結びつける接着剤のような働きを

します。ビタミンCにはコラーゲンの合成を促進し、

骨を丈夫にしたり壊血病(ビタミンCの不足によって

体内の各器官に出血性の障害が生じる疾患)

などを予防する効果があります。血液中の悪玉

(LDL)コレステロールが増加すると、血管の内壁

が脂質で分厚くなり、こぶのようにせり出して血管

を狭めるため、高血圧や動脈硬化などが引き

起こされます。カリンに豊富に含まれるビタミンCや

ポリフェノールの一種であるタンニンには、血中の

悪玉(LDL)コレステロールを減少させ、血液を

きれいにする働きがあるため、高血圧を防ぎ

動脈硬化を予防する効果があります。カリンには、

クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が豊富に含まれ

ます。激しい運動やストレス、不規則な生活に

よって疲労物質が溜まります。クエン酸やリンゴ酸

は、クエン酸回路を回転させ、エネルギーを生み

出す働きがあるため、疲労の蓄積を抑制し、回復

を早める効果があります。また、カリンに含まれて

いるカリウムには、ナトリウムの排泄を促し、血圧の

上昇を抑える働きがあるため、高血圧の予防や

改善にも効果的です。カリンに含まれるカリウムは、

体内の余分な水分や塩分を排出する働きが

あります。そのため、血管外に溜まる水分や塩分

が原因で起こるむくみの予防や改善に効果を発揮

します。カリンに豊富に含まれているビタミンCや

クエン酸には、血流を改善する働きがあります。

そのため、体を温める効果が期待できます。カリン

(学名:Chaenomeles sinesis)の果肉には

ポリフェノールが含まれており、カリン由来抽出物

が糖尿病の改善に対して有効であることについて

はいくつかの報告があります。例えば、カリン果肉

の凍結乾燥粉末の熱水抽出物は、抗酸化活性

(DPPHラジカル消去活性)、糖化タンパク質

(AGEs:糖尿病の原因物質と考えられています)

生成阻害活性を有し、糖尿病ラットに経口投与した

場合、血漿中の糖濃度を減少させ、糖尿病に

特徴的な体重の減少を抑制する作用を持っている

ことが分かっています。またカリン抽出物に含まれる

ポリフェノールが肥満を改善する優れた作用を

有することも動物実験で証明されています。

脂肪分解酵素リパーゼの活性阻害作用がカリン

由来ポリフェノールでは、認められています。

リパーゼが阻害されると中性脂肪の消化が妨げられ、

中性脂肪が、グリセロールと脂肪酸に分解されない

ため、吸収が悪くなります。カリンは、古くから食べ

られており、毒性又は副作用については報告されて

おらず、非常に安全性が高いことが、分かっています。

高脂肪食肥満モデルマウスを使った実験では、

カリン由来のポリフェノールが、市販のブドウ種子

ポリフェノールと比較して血中のアディポネクチン

濃度を優位に上昇させ、血中中性脂肪濃度、

血中コレステロール濃度を優位に減少したため

脂質代謝改善作用が明らかとなりました。

赤羽の商店街にカリンがなっているところの

ニュース映像です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=NGct3HoF_Po

 
 
 
 
 







カリンジャムの作り方です。



https://www.youtube.com/watch?v=uOVEvRPZKp8





 
 
 
 
カリン酒の作り方です。

 
 
 
www.youtube.com/watch?v=4X-M_Kd2HEA

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
カリンの有効成分

カリンには、強い抗酸化作用があると知られて

いるビタミンC、渋みの原因となるタンニン、

エピカテキンが豊富に含まれています。

抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど

生活の様々な場面で発生する活性酸素

(普通の酸素に比べ、著しく反応が増すことで

強い酸化力を持った酸素)を除去し、体が酸化

することを防ぐ働きのことです。例えば、鉄クギ

を空気中に放置し続けると鉄クギと空気中の

酸素が結びついてサビを生じてしまいます。

これが酸化です。人間の体内で酸化が起こる

と病気や老化、肌トラブルの原因になって

しまいます。カリンに含まれるビタミンCやタンニン

やエピカテキンが体内で強い抗酸化作用を

発揮し、酸化から体を守ることで病気や老化、

肌トラブルが予防されます。また、カリンには

不溶性食物繊維の一種であるペクチンやカリウム、

クエン酸、リンゴ酸、アミグダリン、香りの成分

であるトリテルペン化合物(炭素が30個

つながってできるC30構造をもつ化合物)など

も豊富に含まれています。アミグダリンは

そのまま食べると体に有害ですが、加熱する

ことで分解され抗菌作用や抗炎症作用がある

ベンズアルデヒド(最も簡単な芳香族アルデヒド)

に変化します。ベンズアルデヒドはカリンの種に

多く含まれるため、種ごと加工して食べることで

喉の痛みなどに効果的です。

 
 
カリンの美肌効果

カリンに豊富に含まれるペクチンは、強い粘性を

持っているため、腸内の有害物質を吸着させて

一緒に体外に排泄する働きを持っています。

また、腸内の善玉菌(ヒトの腸内に棲む細菌の一種

です。健康に役立つ働きを行っています)である

乳酸菌などを増やし、腸の調子を整える働きも持つ

ため、便秘の解消に効果があります。ペクチンの

有害物質を排出する効果は、デトックス効果

そのものです。デトックス効果が有効になれば、

美肌へと導かれます。カリンに豊富に含まれる

ビタミンCには、シミやそばかすを予防し、

ハリのある若々しい肌を保つ効果があります。

シミ・そばかすの原因となるメラニン色素は、

アミノ酸の一種であるチロシンから生成されます。

ビタミンCにはチロシンの働きを抑制し、メラニン

色素の沈着を防ぐ働きがあるため、シミ・そばかす

を予防する効果があります。

ビタミンCはメラニン色素を素早く分解する働きを

持つため、日焼けした肌をできるだけ早くもとに

戻す美白効果も期待できます。カリンエキスは、

収斂、保湿効果に優れるため、肌荒れ防止、

肌のキメを細かく整える化粧品に広く使われます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

カリンを食べても金は、借りん。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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