美しい肌Vol.359

2013-09-24 22:24:20

カテゴリー:女性の美容と健康

くり

写真はくりです。

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美肌の野菜&果物(各論:くり)

 
 
 
 
くりの正体

くりについては、「ももくり3年かき8年」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11526258526.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

落葉性高木で、高さ17m、幹の直径は

80cm、あるいはそれ以上になることも

あります。

樹皮は灰色で厚く、縦に深い裂け目を

生じます。

葉は、やや薄くてぱりぱりしています。

表はつやがあり、裏はやや色が薄くなって

います。

周囲には鋭く突き出した小さな突起が並んで

います。雌雄異花で、いずれも5月から6月に

開花します。雄花は穂状で斜めに立ち上がり、

全体にクリーム色を帯びた白で、個々の花は

小さいものの特徴的な形をしています。また、

香りが強いため、非常によく昆虫が集まります。

ブナ科植物は風媒花(風によって受精する花)

で花が地味のものが多いのですが、クリやシイ

は虫媒花(虫が受精を助ける花)となっています。

なお、この花の香りは芳香成分としてスペルミン

を含むため、ヒトの精液の臭いに似た独特の香り

を放ちます。一般に雌花は3個の子房(めしべの

一部分)を含み、受精した子房のみが肥大して

果実となります。9月から10月頃に実が成熟する

と自然にいがのある殻斗(実の一部または全部を

覆う椀(わん)状・まり状のもの)が割れて中から

堅い果実(堅い果実であり種子ではありません)が

1 – 3個ずつ現れます。果実は単に「クリ(栗)」、

または「クリノミ(栗の実)」と呼ばれ、普通は他の

ブナ科植物の果実であるドングリとは区別され

ます(ただし、ブナ科植物の果実の総称はドングリ

であり、広い意味ではドングリに含まれるとも

言えます)。くりの実である「毬果(きゅうか)」は、

イガで覆われています。食用とされる果実の部分

は、硬い果皮である鬼皮と、種皮である渋皮に

覆われています。年間平均気温10 – 14℃、

最低気温氷点下20℃をくだらない地方であれば、

どこでも栽培が可能で、日本においてはほぼ

全都道府県でみられます。栗の生産量は、

茨城県、熊本県、愛媛県、岐阜県、埼玉県の

順に多くなっています。また、名産地として

丹波地方(京都府、大阪府、兵庫県)や

長野県小布施町が知られています。丹波地方

と長野県小布施町については、くりの歴史で

詳しくお話します。

くりには大きく分けて、日本ぐり、中国ぐり、

ヨーロッパぐり、アメリカぐりの4つの品種が

あります。
日本ぐり
日本ぐりは野生の芝栗(シバグリ)を品種改良した

もので、日本で一般的に販売されています。

日本ぐりは、果実が大きく風味が良いことが特徴

ですが、甘みが少なく渋皮がはがれにくい品種

です。

日本ぐりのなかでも収穫の早い段階から、早生栗、

中生栗、晩生栗と3種類にわかれています。

早生栗には、森早生、玉造、丹沢、出雲、

ぽろたん、人丸、大峰、国見と呼ばれる品種

があります。

また中生栗には、筑波、銀寄、利平、晩生栗

には、石鎚、岸根という品種があります。

中生栗の銀寄は「丹波栗」ともいわれており、

京都府の丹波地方で生産されているブランド

として有名です。

日本ぐりは、「ももくり3年かき8年」と昔からいわれる

ように、苗から育てた場合、日本ぐりが収穫できる

まで3年はかかります。日本ぐりを種から育てて

収穫しようと思うと、結実までは約5年はかかります。

中国ぐり
中国ぐりは“甘栗”とも呼ばれている小さめのくりです。

くりタマバチ(くりの新芽に虫こぶをつくるハチ)の

被害を受けやすく、日本ぐりの花粉を受粉すると

渋皮がむけなくなることから、日本では栽培されて

いません。

果実が甘く、渋皮がむきやすいことから、焼き栗に

適しています。甘栗、または天津甘栗として販売

されている多くの焼き栗は、“板栗(バンリー)”という

品種です。万里の頂上周辺から取れたくりで最も

品質がよく、中国河北省から年間3万tも輸入されて

います。

ヨーロッパぐり
ヨーロッパぐりは、果実が小さく、渋皮がむきやすい

ことが特徴です。ヨーロッパ原産で主に地中海諸国

で栽培されています。ヨーロッパぐりは焼きぐりや

マロングラッセなどの菓子原料としてイタリアから

日本に輸入されています。クリタマバチやくり胴枯病

(どうがれびょう)(樹幹や枝が枯れてしまう樹木の

致命的な病気)に弱く日本では栽培されていません。

アメリカぐり
小ぶりのアメリカぐりは、品質がよく、利用価値の高い

くりでした。しかし、1900年頃に発生した

くり胴枯病菌の被害により一部を除きほぼ壊滅した

といわれています。日本では栽培されていません。

 
 
 
くりの歴史

日本のくりは縄文人の主食であり、青森県の

三内丸山遺跡から出土したくりの実のDNA分析

から、縄文時代にはすでに本種が栽培されて

いたことがわかっています。平安時代の初期には

京都の丹波地域で栽培され始め、徐々に地域

が拡大していきました。書物では古事記(712年)

や日本書紀(720年)にも登場し、平安時代の

法典「延喜式(えんぎしき:927年)」には、乾燥

させて皮をむいた「搗栗子(かちぐり)」や、蒸して

粉にした「平栗子(ひらぐり)」なども記されています。

丹波では現在でも栗の栽培が行われていて

「丹波栗」はブランド品として有名です。

日本各地で栽培されていた栗ですが、

昭和16年頃に発見された害虫「クリタマバチ」

による被害で日本中の栗園は大打撃を受け

ました。それ以降はクリタマバチに抵抗性を

持つ品種が育成されて現在に至っています。

クリタマバチの虫害とクリシギゾウムシと

クリ胴枯病については、くりの雑学でお話します。

くりの名産地である長野県小布施町で栗が栽培

され始めたのは室町時代です。

朝晩の気温変化が激しく、開花時の天候がよく、

水はけのよい扇状地.さらに、この地を流れる

松川は昔から酸川と呼ばれるほどで、その

酸性土壌が香りと甘さのある栗を育みました。

治水と食用にと植林が進められ、江戸時代

には年貢栗として納めるほどになりました。

なかでも最上の栗は「ご献上栗」と呼ばれ幕府

に献上されました。 江戸後期になって、当時

普及し始めた砂糖を使って栗菓子が作られる

ようになりました。

丹波くりの栗拾いの様子です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=k1kBusnrQEE

 
 
 






栗きんとんの作り方です。


https://www.youtube.com/watch?v=iy32rD6GAPY





 
 
 
 
 
 
くりの雑学

くりの害虫被害については、平成初期までは、

中国より持ち込まれたクリタマバチの被害が

最も問題でした。農林水産省果樹試験場

(現独立行政法人農業・食品産業技術総合

研究機構果樹研究所)でもクリタマバチ抵抗性

品種の育成を主に育種を行ってきましたが、

クリタマバチの天敵であるチュウゴクオナガ

コバチがクリの主産地で飼育され放たれた

ことにより、被害が激減し、現在ではあまり問題

となっていません。次に問題となっているのが、

クリシギゾウムシによる果実被害です。

これまでは、収穫後の臭化メチルによるくん蒸

を主として、クリシギゾウムシから守ってきました

が、臭化メチルガスは温室効果が高いため、

2012年までに全廃されました。したがって、

現在、臭化メチルくん蒸の代替技術の確立が

急務となっています。日本のくりは中国ぐりに

次いでくり胴枯病(クリ属の樹木に発生する

致命的な病気です。 ニレ立枯病、

五葉松類発疹さび病と並び世界の樹木三大

病害に数えられるほど広がった病気)に対する

抵抗性が高くなっています。

中国ぐりなどと比較して、渋皮を剥ぐのが困難

であり、生食用用途では渋皮を直下の果肉

とともに削り取る作業が必要不可欠です。

特にこのことが近年の家庭におけるくりの需要

を低下させる原因となってきました。

そのような中、近年独立行政法人農業・

食品産業技術総合研究機構果樹研究所に

おいて、中国ぐり並に渋皮が容易に剥がれる

くり品種「ぽろたん」(2007年10月22日品種

登録)が育成されました。

なぜ「ぽろたん」の渋皮が剥けやすいかは、

長年の謎でした。渋皮がむけやすいかとうか

は父親となる木と母親となる木から受け継いだ

2つの遺伝子によって決まります。「ぽろたん」

を様々な在来種と交配して調べたところ、渋皮

がむけやすい遺伝子を両親から受け継いでいる

ことが分かりました。ちなみにこの発見は、

2013年に果樹研究所ではじめて分かった

ようです。くりは秋の味覚ともいわれているように、

9~10月頃に旬を迎えます。良いくりを

見分けるポイントは、皮と重量にあります。

くりの皮がふっくらとしていて、果皮にハリと光沢

があるものを選びます。また、茶色が濃く、

虫食い穴がないくりが良品です。果皮がしわに

なっているものは古いくりです。重量は、重みが

あるものを選択することをおすすめします。

古いくりは、水分が減っているため重みがなく、

味や風味が落ちている場合があります。

くりは長期保存にはあまり向いていません。

くりを保存する場合は、新聞紙などに包み込んで

冷蔵庫に入れます。時間が経過すると水分が

飛び、実が収縮し、味や風味が低下します。

風味は落ちますが、冷凍すれば半年程度は

保存可能です。冷凍をする際は、よく洗ってから

水気をきり、ポリ袋などに入れて冷凍庫に入れ

ます。食べるときは、そのまま茹でることが可能

です。むきぐりを保存する場合は、アク抜きを

してから水の中に入れて冷蔵します。

しかし、この方法で保存する場合は、3日以内

に食べ切ることをおすすめします。むきぐりを

長期保存をする場合は、かた茹でにして冷凍

保存をします。免疫力とは、体の外から入って

きたウイルスや細菌から体を守る力のことをいます。

免疫力が低下すると、風邪をひきやすく、

インフルエンザなどの感染症にもかかりやすく

なります。また、アレルギー症状や生活習慣病

などを引き起こしやすくなります。くりの果実に

含まれているビタミンCには、ウイルスや細菌と

戦う働きがあり、免疫力の強化が期待できます。

高血圧とは、血液が血管の壁にかける圧力が

高いことをいいます。高血圧が続くと、脳出血や

脳梗塞といった病気になることがあります。

くりの果実には、高血圧予防の栄養素として

知られているカリウムが豊富に含まれており、

血圧の上昇を抑制する働きがあります。

肥満とは、体の脂肪細胞が過剰になっている

状態のことをいいます。消費するエネルギー

よりも食物から摂取したエネルギーの方が多い

場合、消費されなかったエネルギーが脂肪

として蓄えられます。その結果、代謝が悪く

なり、生活習慣病などが引き起こされます。

くりに含まれる食物繊維には腸に有害物質を

残さないよう便通を整える働きがあるため、

肥満の予防に効果的です。くりの渋皮には

ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれて

います。タンニンには強力な抗酸化作用があり、

老化の原因である活性酸素(普通の酸素に

比べ、著しく反応性が増すことで強い酸化力を

持った酸素)を除去します。このため、

細胞の老化を防ぐ働きがあります。

 
 
くりの有効成分

くりの果実には、でんぷんをはじめ、ビタミンC、

カリウム、食物繊維といった栄養成分が

含まれています。くりの果実に含まれる成分の

約4割はでんぷんです。でんぷんは体内で

エネルギー源となる栄養素です。ビタミンCは

熱に弱い性質があるため、本来なら加熱すると

失われやすい栄養素ですが、くりの果実に

含まれているビタミンCはでんぷんに包まれて

いるため、加熱による損失はほとんどありません。

さらに、くりの果実はりんごの約8倍ものビタミンC

を含んでおり、非常に有効なビタミンC供給源

といえます。また、くりの果実は食物繊維も豊富

に含んでいます。むきぐり100g中にセロリの

約2.8倍もの食物繊維が含まれます。

食物繊維には便通の改善を促進する働きがある

ため、肥満の予防に期待ができます。くりの渋皮

にはポリフェノールの一種であるタンニンが

含まれています。タンニンには、強力な抗酸化

作用があります。しかし、タンニンには体内での

鉄の吸収率を下げる働きがあるため、鉄が

不足しがちな方は渋皮を取り除いて食べた方

が効果的です。

 
 
くりの美肌効果

くりの果実は、便秘解消に効果的といわれる

食物繊維を豊富に含んでいます。食物繊維が

豊富なゴボウやサツマイモより、多く食物繊維

を含みます。便秘とは、便の水分が減って硬く

なり1週間近く便が出ない状態のことをいいます。

食物繊維は、ヒトの体内で消化されない栄養素

であるため、腸のぜん動運動(腸に入ってきた

食べ物を排泄するために、内容物を移動させる

腸の運動)が促され、便通が良くなり、便秘が

改善されます。また、くりには悪玉菌を減らし、

腸内環境を整える働きも報告されており、

便秘の改善にも役立ちます。食物繊維の便秘

改善効果は、有害物質の排泄効果である、

デトックス効果につながります。デトックス効果が

有効になれば、美肌へと導かれます。

くりの果実には、美肌効果を持つビタミンCが

豊富に含まれています。ビタミンCの含有率は

100g中に26mgと高くクルミやアーモンドなどの

種実類の中でトップクラスで、なんとグレープ

フルーツと同じ位に値します。ビタミンCは

加熱すると失われやすい性質がありますが、

くりの果実に含まれるビタミンCはでんぷんに

包まれているため加熱しても失われにくく

なっています。ビタミンCは肌の弾力を保ち

ハリのある肌に導くコラーゲンの生成に

欠かせない成分であるとともに、しみの原因

であるメラニン色素の生成を抑制する働きも

持っています。肌の新陳代謝を整える

ビタミンB1は、ハリのある健康な肌には

欠かせません。また、糖質をエネルギーに

変える働きもありますので、炭水化物や

フルーツ・デザートを多く食べてしまったとき

に栗を食べると、エネルギーとして使われ

やすくなります。細胞の成長を促し、

老化防止ビタミン(美容ビタミン)で有名な

ビタミンB2も多く含みます。抗酸化力も高く、

ニキビの予防・改善にもつながります。

またビタミンB6は、免疫力を高める働きが

あるので、肌荒れに効果があります。

皮膚細胞を正常にすると言われる葉酸は、

赤血球を作る働きもあります。つまり、

血行促進を期待でき、肌の血色や艶にも

関係があります。ツヤ感をアップさせるために、

葉酸は大切なビタミンです。これら抗酸化

ビタミン(ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、

ビタミンB6、葉酸)の相乗作用により、

より一層くりを食べることで美肌へと導かれ

ます。今回は、ここまでとさせて頂きます。

くりくりした目で、くりを見る。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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