美しい肌Vol.358

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2013-09-23 18:59:31

カテゴリー:女性の美容と健康

クコの実

写真はクコです。

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美肌の野菜&果物(各論:クコ)

 
 
 
 
クコの正体

クコについては、「不老長寿の薬木」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11522924650.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

 
クコ(枸杞、学名:Lycium chinense)は、

中国原産のナス科の落葉低木です。

食用や薬用に使われます。日本や朝鮮半島、

台湾、北アメリカなどにも輸出され、分布を

広げている外来種でもあります。

枝は長さ1m以上、太さは数mm-1cmほどで、

細くしなやかです。この細くしなやかな枝ゆえ

に枸杞という名前がつきました。その名の由来

について詳しく述べますと『枸(カラタチ)の

ようにトゲを持ち、杞(ヤナギ)のような枝を

もっているところから枸杞と名づけられた』と、

李時珍(1518年〜1593年)がその著書

『本草綱目』の中で述べていることからきている

そうです。地上部は束のようになっていて、

上向きに多くの枝が伸びます。枝には2-5cm

程度の葉と1-2cm程度の棘が互生(互い違い

に葉が出ること)しますが、枝分かれは少なく

なっています。垂直方向以外に地上にも

匍匐茎(ユキノシタと同じ繁殖の仕方をする茎)

を伸ばし、同様の株を次々と作って繁殖します。

海岸、河原、田畑の畦、空き地の周囲など、

人の手が加わりやすく、高木が繁殖できない

環境でも繁殖することができます。

ある程度、湿り気のある水辺の砂地を好みます。

性質は丈夫であり、しばしばハムシの一種

トホシクビボソハムシ(Lema decempunctata)
の成虫や幼虫に葉をたべられたり、何種類かの

フシダニが寄生したりしますが、それでも

よく耐えて成長し、乾燥にも比較的強い木です。

一旦定着すると匍匐茎を伸ばして増え続け、

数年後にはまとまった群落となることが多いよう

です。開花期は夏-初秋で、直径1cmほどの

小さな薄紫色の花が咲きます。果実は

長径1-1.5cmほどの楕円形で、赤く熟します

(上記の写真参照)。その栽培法には、タネを

播く方法と、挿木による方法があります。

タネを播いてから3年で実を結ぶようになります。

盛んに実をつけるのは、6年ないし30年の間で、

その後は年ごとにおとろえてゆくそうです。

樹齢は最高100年といわれています。年に2回

葉を出し、花を咲かせ、実を結びます。

4月から7月にかけてが春の成長期、8月から

10月にかけてが秋の成長期で、春には実を

結ぶ数が多く、質もよいそうです。

栽培が簡単で肥料も必要としないため、家庭

の庭などで栽培されていることもあります。

クコの原産地は中国などの東アジアです。

 
 
クコの歴史

中国では紀元前200年にクコに関する記載が

あり、中国医学に おいては「滋陰」(“陰”を養う)

類の生薬としてもっとも多く利用されている素材

の一つです。 つややかな赤い色が印象的で、

主に食用や薬用に使われます。中国最古の

詩集「詩経」と最初の本草学の本「神農本草経」

に記載されており、 中国では三、四千年前から

使われてきました。この中国最古の本草書

「神農本草経」には上品として記載されており、

日々の健康に 服用し、長期服用しても害が無い

ことが知られています。春秋時代(紀元前

770年〜紀元前475年)の『詩経』には、

山でクコの実を摘んだことが書いてあります。

唐代(618年〜907年)、宋代(960年〜1279年)

になると、クコの栽培と用途についての記載が

多くなります。北宋の著名な科学者・沈括

(1031年〜1095年)は、その著書『夢渓筆談』

のなかで、クコについて詳しく述べています。

中国産のクコというばあい、それは

寧夏省でとれるものをさすのが普通です。

木が大きく、クコの実の質もよく、中国西北部の

寧夏、甘粛、青海、新彊、内蒙古、陜西など

の各省、自治区に生えているそうです。

日本には平安時代に伝わり、全国各地に

自生する生命力の強い植物です。

文徳天皇はクコを栽培するための庭園を

持っていたとされています。健康志向が高く

食べ物に気を遣っていた江戸時代の将軍

である徳川家康は、クコの愛用者としても

有名です。

 
 
クコの雑学

日本ではクコを漢方薬としてよく利用します。

乾燥させた果実・根皮・葉は、それぞれ

枸杞子(クコシ)・地骨皮(ジコツヒ)・枸杞葉

(クコヨウ)と呼ばれ生薬として使われています。

中国では、葉は、若葉は『天草精』と

呼ばれるそうです。枸杞子は肝臓に脂肪が

蓄積することを防いだり、ホルモン分泌を盛ん

にするとされ、中国では薬膳料理(健康保持

のための食事として、中国の医食同源

(薬食同源)の考えから生まれた漢方薬の

材料を使った中国料理)にも用いられています。

地骨皮は血圧や血糖値を下げたり、解熱作用

があるといわれています。

中国では薬用だけでなく普段の食事にも

よく取り入れられています。クコの果実は甘み

があるため、生のまま食べたり、ドライフルーツ

やスープ、お粥、お茶、お酒、デザートなどに

用いたりと食べ方は様々です。

クコにはベタインが豊富に含まれています。

ベタインはアミノ酸の化合物で、胃液の酸度

を調整し、胃の負担を減らしています。

さらに、ベタインは肝臓への脂肪の蓄積を防ぐ

働きがあり、脂肪肝の予防や肝機能の向上

に効果があります。クコには、ベタインの他に

ビタミンB₂が豊富に含まれています。

クコに含まれるビタミンB₂には脂質や糖質を

効率よくエネルギーに変え脂肪の燃焼を

促進する働きがあるため、ダイエットに

効果的です。血液中の悪玉(LDL)

コレステロールが増加すると、血管の内壁

が脂質で分厚くなり、こぶのようにせり出して

血管を狭めるため、高血圧や動脈硬化など

の生活習慣病が引き起こされます。

クコに豊富に含まれるビタミンCには、血中

の悪玉(LDL)コレステロールを減少させ

血液をきれいにする働きがあります。さらに、

クコに含まれているβ-シトステロールには、

血中のコレステロールを減少させる働きが

あります。食事から摂取したコレステロール

は、胆汁酸と結合して腸で吸収されます。

β-シトステロールはコレステロールとよく

似た構造を持っており、先に胆汁酸(胆汁

に含まれている物質です。消化管内で食物

の脂肪や脂溶性ビタミンをより吸収しやすく

する働きをします)と結合することで腸での

コレステロールの吸収を抑え、血中の

コレステロールを減少させます。

また、ルチンには血管を強化し血流を

スムーズにする働きや血圧を下げる働き

があります。そのため、クコには高血圧や

動脈硬化を予防、改善する効果が期待

できます。クコに豊富に含まれるルチン、

ヘスペリジンなどのフラボノイドには、

血管を強化し血流をスムーズにする働き

があるため、血行不良から引き起こされる

冷え性や肩こり、腰痛の改善に効果が

期待できます。クコにはビタミンCが豊富

に含まれています。ビタミンCは、血液中

の白血球、特に好中球(体内に存在する

白血球の40%~60%占める白血球の

一種)を活性化し、体外から侵入してきた

細菌やウイルスなどを撃退します。

ビタミンCは白血球の働きを高め、

ビタミンC自体も細菌やウイルスと闘う力

を持っています。さらに、ルチンは

ビタミンCの吸収率を高めるため、クコを

積極的に摂取することは免疫力を高め、

風邪などの感染症を予防したり、病気

の回復を早める効果があります。

クコに豊富に含まれるビタミンCには、

心地良さなどの感情をつくり出す

ドーパミンや気持ちを落ち着かせる

GABAなどの神経伝達物質(神経細胞

の興奮や抑制を他の神経細胞に伝達

する物質)と、ストレスを和らげる

副腎皮質(臓の上に位置する臓器

である副腎の周辺部分のこと)ホルモン

の合成を促進する働きがあります。

ビタミンCが含まれるクコには、ストレス

に対する抵抗力を高めたり、イライラを

鎮める効果があります。

クコの葉に含まれるタンニンが持つ

抗菌効果によって腸内の悪玉菌(ヒトの

腸内に住む細菌の一種です。

増えすぎると体に悪い影響を及ぼすと

考えられており、ウェルシュ菌、

ブドウ球菌、緑膿菌などのことです)が

減少し、悪玉菌による大腸の炎症に

よって起こる下痢の予防に効果的です。

クコには糖質の代謝に必要不可欠

なビタミンB₁が豊富に含まれています。

体内で糖質の代謝が正常に行われ

ないと、エネルギーが生み出されず

疲労を感じます。ビタミンB₁には、

体内で糖質を効率よくエネルギーに

変える作用を促進する働きがあるため、

疲労回復を早める効果があります。

クコにはゼアキサンチンが豊富に

含まれています。ゼアキサンチンは

ヒトの目の網膜に存在し、紫外線などが

原因で目が酸化することを防ぐ働きが

あります。そのため、視力低下や白内障、

緑内障などの予防に効果的です。

また、ゼアキサンチンには目の網膜を

保護する働きもあるため、加齢に伴う

目の病気を防ぐ効果もあります。

私の知人に視力のとてもよい人がおり、

『君の視力はパイロット並みだ』とみんな

から冗談を言われていました。ところが、

その目がかすみだし、やがて視力が

ぐっとおとろえてしまいました。眼科で

診察をうけると、中心性脈絡網膜炎

という診断でした。すぐに治療が開始

され、今では視力はもとにもどっています。

「どんな治療をうけましたか?」とたずねて

みると、「漢方薬を飲んだ。」と言いました。

その漢方薬の主薬は枸杞子(クコの実の

生薬)だったそうです。

むかし、中国に徐仙という男がいました。

毎日野山へ行って薬草を採り、薬を作る

のを生業としていました。ある日いつもの

通り山で薬を作っていると、どこからきた

のか黄色い毛なみの犬が現われて、

鼻をくんくん鳴らしながら鍋の周りを

うろついていました。徐仙は、妙なことを

する犬だと思っていましたが、そのうち

その犬は姿を消してしまいました。徐仙は

今度現われたら、後をつけてやろうと

思って待ちかまえていると、案の定翌日

もその犬が現われました。さっそく用意

していた赤い糸をそっと犬の首へ結び

つけて、それをたよりに犬の後をつけて

みました。犬はあまり遠くない草むらまで

くると、ふと姿を消してしまいました。

その草むらにはクコが一面に生い茂って

いて、犬の姿はどこにも見えませんが

目標(めじるし)の赤い糸はクコの茂みに

絡みついていました。徐仙はふしぎに

思ってその茂みを掘ってみると、

クコの根が群がっていました。ところが

その色といい、その格好といい、

黄色い犬そっくりでした。そこで徐仙は

その根を掘り採り、家に持ち帰って

その根を蒸してみると、なんともいえぬ

芳香が部屋に立ちこめました。

徐仙は以来それを食べて不老長寿の

仙人となったということです。

クコの実を使った、チーズケーキのレシピ

です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=9FJmaUu7D6o

 
 
 
 
 
 
 
 
 
クコの有効成分

クコには、ルチンやタンニンなどの

ポリフェノール、ビタミンC、色素成分

であるゼアキサンチンが豊富に含まれて

おり、これらの成分は強い抗酸化作用

を持っています。

抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、

ストレスなど生活の様々な場面で発生

する活性酸素(普通の酸素に比べ、

著しく反応が増すことで強い酸化力を

持った酸素)を除去し、体が酸化する

ことを防ぐ働きのことです。酸化が人間

の体内で起こると、病気や老化、

肌トラブルの原因となってしまいます。

クコに含まれるこれらの成分が体内で

強い抗酸化作用を発揮して酸化から

体を守ることで、病気や老化、肌トラブル

が予防されます。他にもクコには、

ベタインやβ-シトステロール、ビタミンB₁、

ビタミンB₂、リノレン酸、ミネラル類なども

豊富に含まれています。また、クコに

豊富に含まれるビタミンCは、丈夫な

血管や筋肉、骨、肌などをつくる

コラーゲンの合成に必要不可欠な成分

です。コラーゲンはたんぱく質の一種

で体内のたんぱく質の約30%を占めて

おり、体の組織や細胞をしっかりと

結びつける接着剤のような働きをします。

さらに、ルチンにはビタミンCの吸収率を

高める働きがあります。コラーゲンの合成

が促進されることで壊血病(ビタミンCの

不足によって体内の各器官に出血性の

障害が生じる疾患)の予防や骨の強化

につながります。

 
 
クコの美肌効果

クコに豊富に含まれるビタミンCやタンニン

には、シミ・そばかすを予防し、ハリのある

若々しい肌を保つ効果があります。

シミ・そばかすの原因となるメラニン色素

は、アミノ酸の一種であるチロシンから

生成されます。ビタミンCにはチロシンから

メラニンをつくり出す、チロシナーゼという

酵素の働きを抑制し、メラニン色素の沈着

を防ぐ働きも期待できます。クコの実は、

火傷や床ずれ、霜焼(しもやけ)、面疔

(めんちょう)など、皮膚に関連する疾患に

用いられて来た歴史を持っています。

同時に美肌効果を持つ事が経験的に

知られており、多くの人の健康と美容に

貢献してきた伝統的な果実と言えます。

この経験的に知られてきた美肌効果は、

皮膚でコラーゲンの原料となるアミノ酸

(ヒドロキシプロリン)量を増加させること

でまず実証され、美白作用(皮膚を

自然な白さに導く作用)、抗酸化作用

(紫外線から皮膚を守る作用)、

コラーゲン強化作用(コラーゲンの

新陳代謝を高める作用、コラゲナーゼ

阻害作用)が実証されています。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

九個のクコの実を食べた。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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