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診療マル秘裏話 Vol.408 平成23年9月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

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目次

1) 再発しない膠芽腫(こうがしゅ)細胞に変化させる遺伝子
2) 人工的に合成した”細胞”を自己増殖させることに成功

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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

前回の407号は、誤って9/8に配信されてしまいました。今号こそ
9/22に配信予定です。

1】 再発しない膠芽腫(こうがしゅ)細胞に変化させる遺伝子

悪性脳腫瘍の中でも悪性度の高い膠芽腫(こうがしゅ)の再発原因
となる「ガン幹細胞」を、再発しないガン細胞に変化させる遺伝子を
発見したと、山形大と国立ガン研究センターのチームが9月7日
までに、米専門誌ステムセルズに発表しました。

膠芽腫は手術などで除去しても再発することが多いということです。
ガンの中には無限の増殖能力を持ち、放射線や抗ガン剤も効きにくい
ごく少数の「ガン幹細胞」と、増殖能力がなく治療しやすいその他大勢
のガン細胞とがあることが最近の研究で分かってきており、根治には
ガン幹細胞の根絶が必要と考えられています。

チームはガン幹細胞とその他のガン細胞を比較し、ガン幹細胞で
働いてない「FoxO3a」という遺伝子に着目しました。ガン幹細胞
でこの遺伝子を活性化させると、増殖能力のないガン細胞に変化しました。

山形大の北中千史(きたなか・ちふみ)教授(脳腫瘍学)は
「この発見で、脳腫瘍の根治が期待できる」と話しています。山形大は
遺伝子を活性化させる薬を開発しており、動物実験で効果を確認する
など実用化に向けた研究を進めています。

肝細胞の幹細胞。笑

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2】 人工的に合成した”細胞”を自己増殖させることに成功

化学物質を使って人工的に合成した”細胞”を、生きもののように
自己増殖させることに、菅原正(すがわら・ただし)東大名誉教授
らのチームが成功し、9月5日、英科学誌ネイチャーケミストリー
に発表しました。内部にはあらかじめDNAを入れており、DNAの
入った”人工細胞”を増殖させたのは世界初ということです。

チームは「無生物から生物が生まれたシナリオを再現したともいえ、
生命の起源に迫る知見となる可能性がある」と話しています。

チームは、有機化合物の分子を袋のように並べ、細胞膜にみたてた
直径数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の球状の
人工細胞を作製しました。内部に大腸菌由来のDNAと、DNAを
増幅させる酵素を入れました。

この細胞を、膜の材料と同じ化合物を溶かした水溶液に入れ、温度を
上げ下げしたところ、細胞が化合物を取り込んで膨らみ、やがて分裂
しました。内部のDNAも増えて、分裂した細胞に分配されたという
ことです。

この細胞には、生命活動に必須であるタンパク質などの生体高分子は
使われていませんが、チームは「単純な分子でも、細胞のような増殖
システムができることが証明できた」と話しています。

生命の起源の声明。笑

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編集後記

「FoxO3a」遺伝子は、膠芽腫特有の遺伝子と推察
しますが、他の悪性腫瘍、特に再発しやすい白血病などで
この種の遺伝子を発見してほしいと思います。さらにその
遺伝子を活性化する薬ができれば、白血病の治療は大いに
進歩するものと思われます。ヒ素が白血病幹細胞を普通の
白血病細胞に変えると言われていますが、毒物を患者さんに
投与するのは、難しいでしょう。人工細胞とはよく考えたもの
で、これだけ簡単な系でも増殖能力を有するとなると生命の
起源に一歩近づいたのではないでしょうか。

起源の期限。笑

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