美しい肌Vol.330

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2013-08-26 20:44:39

カテゴリー:女性の美容と健康

トマト

写真はトマトです。

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美肌の野菜&果物(各論:トマト)

 
 
トマトの正体

トマトについては、「膨らむ果実」

としてameblo.jp/eitokukai51/
entry-11520171217.html
で解説いたしましたが、さらに詳細な情報を

加えてお届けします。

トマトは長らく独自の属

(トマト属 Lycopersicon)に分類されて
きましたが、1990年代ごろからの様々な

系統解析の結果、最近の分類ではナス属

(Solanum) に戻すようになっています。
元々リンネはトマトをナス属に含めて

lycopersicum(ギリシャ語lycos ‘狼’ +
persicos ‘桃’)という種小名を与えましたが、
1768年にフィリップミラーがトマト属を設立

して付けたLycopersicon esculentumが
学名として広く用いられてきました。

この学名は国際藻類・菌類・植物命名

規約上不適切な(種小名を変えずに

Lycopersicon lycopersicumとすべき)もの
でありましたが、広く普及していたため保存名

とされてきました。しかし系統解析によりトマト

属に分類されてきた植物がナス属の内部に

含まれることが明らかとなったため、ナス属を

分割するか、トマト属を解消してナス属に戻す

かの処置が必要になりました。したがってリンネ

のやり方に戻して、学名も

Solanum lycopersicumとするようになって
います。植物学において、近年トマトはナス科

のモデル植物として注目されています。

Micro Tom は矮性で実験室でも育成が可能

な系統として使われています。また、国際的

なゲノムプロジェクトも行われ、ゲノム

(約3万5千の位置・構造、7億8千万の

塩基配列)を解読しました。日本では冬に枯死

するため一年生植物でありますが、熱帯地方

などでは多年生であり適切な環境の下では

長年月にわたって生育し続け、延々と開花と

結実を続けることができます。1本仕立てで

1年間の長期栽培を行うとその生長量は

8m〜10mにも達します。通常の品種

(支柱に誘引するタイプ)では発芽後、本葉8葉

から9葉目に最初の花房(第一花房)が付き、

その後は3葉おきに花房( 房のようになって咲く

花のこと、ガクのことをいう場合もあるようです)

を付ける性質をもっています。地這栽培用の

品種では2葉おきに花房をつける品種も多い

そうです。 また、各節位からは側枝が発生

します。側枝では5葉目と6葉目に花房が付き、

その後は3葉おきに花房を付けますが、側枝は

栽培管理上、除去される事が多いそうです。

株がストレスを受けると正常な位置に花が

付かない(花飛び)現象が発生するため、株が

適切に生育しているかどうかを示す指針と

なります。適温は昼温20〜25度、夜温

10〜20度とされています。気温が30度を

超えた環境では花粉粘性の低下により

着果障害や不良果が増加し、最低気温が

5〜10度を下回ると障害を受けます。

適湿度は65〜85%でありこれ以下では

生育が劣り、これ以上では病気が発生

しやすくなります。潅水量(10aあたりの

降水量で作物一本あたり)が多すぎると

果実が割れ、少ないと障害果が発生

するため、高品質な果実を作るためには

潅水量の細かい制御を必要とする作物

です。潅水量を減らすことで高糖度な

果実を生産することができますが、

収穫量は減少します。水耕栽培では養液

の浸透圧を制御する事で高糖度化を行う

ことができます。水耕栽培は、トマトに

限らず、植物の成長能力を最大限にする

ことができます。トマトにはアルカロイド

配糖体(トマチン:トマチン(Tomatine)は、

トマトの茎や葉に含まれる毒性の

糖アルカロイドです。殺菌剤の効果を

持っています。純粋なトマチンは、常温

常圧では白色の結晶性固体です。トマチン

を分解し殺菌作用を無くすトマチナーゼ

という酵素を生産する微生物もいる

そうです)が含まれます。その含量は品種

や栽培方法によって異なりますが、かずさ

DNA研究所による測定例では、花

(1100mg/kg) 、葉 (975mg/kg) 、茎

(896mg/kg) 、未熟果実 (465mg/kg) 、

熟した青い果実・グリーントマト

(48mg/kg) 、完熟果実 (0.4mg/kg)

という報告がされています。

 
 
トマトの歴史

ヨーロッパへは、1519年にメキシコへ上陸

したエルナン・コルテスがその種を持ち

帰ったのが始まりであるとされています。

当時トマトは有毒植物であるベラドンナに

似ていたため、毒であると信じる人も多く

最初は観賞用とされましたが、イタリアの

貧困層で食用にしようと考える人が現れ、

200年にも及ぶ開発を経て現在のかたち

となりました。これがヨーロッパへと広まり、

一般的に食用となったのは18世紀のこと

です。一方北アメリカではその後も

しばらくは食用としては認知されません

でした。1820年、ニュージャージー州の

ロバート・ギボン・ジョンソンは、町の

裁判所前の階段でトマトを食べて人々に

毒がないことを証明したとされますが、

詳しい資料は残っていません。1793年

当時アメリカは輸入の際、果物には関税

がかからず、野菜には関税が課せられて

いました。このため、トマトの輸入業者は、

税金がかからないようにと「果物」と主張

しました。これに対して農務省の役人は

「野菜」だと言い張りました。両者は一歩

も譲らず、さらに果物派には植物学者も

加わり、論争はエスカレートしました。

とうとう、1893年に米国最高裁判所の

判決を仰ぐことになってしまいました。

判決は「野菜」でした。裁判長はずいぶん

悩んだと思われ、判決文には「トマトは

キュウリやカボチャと同じように野菜畑

で育てられている野菜である。また、

食事中に出されるが、デザートには

ならない」と書かれていました。なお、

裁判当時の記録として

ローラ・インガルス・ワイルダーの小説

『大草原の小さな家』では、トマトに

クリームと砂糖をかけて食べる記載が

あります。税金を巡っての攻防、ものすごい

ものがあったようです。日本には江戸時代

の寛文年間頃に長崎へ伝わったのが最初

とされています。貝原益軒の『大和本草』

にはトマトについての記述があり、その頃

までには伝来していたものと考えられて

います。ただ、青臭く、また真っ赤な色が

敬遠され、当時は観賞用で「唐柿」と

呼ばれていました。中国では、現在も

「西紅柿」(xīhóngshì)と呼んでいます。

日本で食用として利用されるようになった

のは明治以降で、さらに日本人の味覚に

あった品種の育成が盛んになったのは

昭和に入ってからでした。トマトは米国

で最初に認可を受けた遺伝子組み換え

作物です。1994年5月、FDA

(連邦食品医薬品局)が承認した

Flavr Savrというトマトで、長期間の保存

に適した品種でした。ただし、開発費用

などを回収するために通常のトマトよりも

高い価格に設定されたため、商業的には

それほどの成功を収めませんでした。

 
 
トマトの雑学

日本では、千葉県、熊本県、茨城県などで

多く生産されています。夏は5~7月頃、

冬は12~3月頃に最も多く収獲されますが、

近年ではハウス栽培が盛んなため一年中

収獲することが可能です。中国が世界一の

トマトの生産量を誇り、全生産量の

約4分の1を占めています。続いてアメリカ、

トルコと続きます。トマトにはうまみ成分である

グルタミン酸が含まれています。

グルタミン酸はアミノ酸の一種で、肉や魚介

に多く含まれるイノシン酸との相性が抜群に

良い成分です。トマトが煮込み料理や炒め物

によく使われるのは、グルタミン酸の働き

により、肉や魚介のうま味がさらに引き出される

ためです。ホールトマトやケチャップなどに

加工される赤味の強い赤色系トマトの方が、

生食用の桃色系トマトより多くのまた、リコピン

を含んでいます。ホールトマトやケチャップ、

トマトジュースなどの加工品を上手に使うこと

で、効率よくリコピンを摂取できます。さらに、

油と一緒に摂取することで、リコピンや

β-カロテンが体内で吸収されやすくなります。

 
 
トマトの有効成分

トマトは、カロテノイドの一種であるリコピンと

β-カロテンを豊富に含んでいることで有名

です。トマトは抗酸化力の強いリコピンを

生成することにより、自分の体を活性酸素

から守っています。リコピンはトマトに特に

多く含まれる成分です。またトマトのリコピン

とβ-カロテンには、その強い抗酸化力から

生活習慣病の予防効果があることが証明

されています。トマトの酸味のもととなる

クエン酸には食欲を増進させる働きが

知られており、トマトは夏バテしやすい季節

に適した野菜といえます。また、美肌のため

に必要なコラーゲンの生成を助けるビタミンC

や、余分な塩分を排出し血圧を下げる作用

を持つカリウムも豊富に含まれています。

さらに、最近の研究によってトマトに含まれる

13-oxo-9,11-octadecadienoic acid

(略して13-oxo-ODA)と呼ばれる成分には

脂質代謝異常を改善する働きがあることが

証明されました。

 
 
トマトの美肌作用

トマトのリコピンがシミに効くといわれるのは、

皮膚の表皮部分で発生する活性酸素を

抑えて、シミの元であるメラニンの生成を

抑制してくれるからです。また、しわも皮膚の

真皮部分で発生した活性酸素が原因の

ひとつであるといわれています。リコピンと

ビタミンCがコラーゲンの健康維持を助ける

ことで肌のハリが保たれ、しわの予防や改善

にも役立ちます。また、ケルセチンには体内

のビタミンCの働きを高める作用があります。

リコピン、ビタミンC、ケルセチン、β-カロテン

の4つの成分が含まれるトマトには、

美肌効果が期待できます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

膨らむ果実に膨らむ美肌効果の期待。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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