美しい肌Vol.322

2013-08-18 22:37:34

カテゴリー:女性の美容と健康

梅の花

写真は、梅の花です。

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美肌の野菜&果物(各論:梅)

 
 
梅の正体

梅とはバラ科サクラ属の落葉高木に実る果実で、

その実は古くから漢方や民間薬として利用されて

きました。原産地は、中国の揚子江上流の山岳

地帯であるといわれており、紀元前3000年頃

から薫製にした青梅を薬用として使っていた

そうです。しかし、日本が原産であるという説もあり、

どちらが定かかははっきりしていません。しかし、

歴史的に古くから使われていたことから中国が

原産地であるという説が有力だそうです。梅と

いう名前の由来には諸説があり、一説には、

中国語の「梅」(マイあるいはメイ)が転じたと

いわれています。また、伝来当時の日本人が

鼻音の前に軽い鼻音を重ねていたため、meを

mme(ンメ)のように発音しており、これがムメの

ように表記され、梅へと変化したという説もあります。

それ以外にも「熟む実」、「うつくしくめずらしい」

から由来するとする説もあります。梅は日本人

の生活文化に深く関わっており、梅の花は万葉集

の122首にも読まれるほど親しまれてきた植物で、

庭木や盆栽としても鑑賞されてきました。果実は

「梅は三毒(食べ物、水、血の毒)を絶つ」などと

いわれており、民間薬や漢方としても使われて

きました。梅は強い抗菌力を持つため、胃腸の

調子を整え、食欲を増進させる効果にも優れて

います。梅の効用の中でも、最も有名なものが疲労

を回復する効果です。梅にはクエン酸をはじめ

とする豊富な有機酸が含まれており、ブドウ糖を

燃焼させ、エネルギーに変える働きがあります。

また、梅肉エキスには特有の成分ムメフラールが

含まれており、血流の改善に役立ちます。

 
 
梅の歴史

梅の歴史は古く、日本へは7世紀の奈良時代に

遣唐使・小野妹子が中国から持ち帰った薬用の

「烏梅(うばい)」がはじまりだそうです。

日本では塩に漬け込んだ柔らかい梅干しが

一般的ですが、中国では薫製・乾燥したものが

薬用に利用されることが一般的で、現在でも梅

は漢方生薬として使われています。烏梅は、

かまどの上に置いた未熟な梅の実を、藁の火の

煙でいぶして乾燥させてつくります。

黒い薫製梅の色がからすの羽のようであること

から、烏梅と呼ばれるようになったといわれて

います。日本での梅は、奈良・平安時代の貴族

が観賞用、薬用にと競って自邸に植樹して

いました。渡来当初、梅の実は生菓子にして

食べられていましたが、効用が知れるに従って

長期保存ができる塩漬法が考え出されました。

塩漬が梅干しとして書物に初めて登場したのは

平安中期で、村上天皇が梅干とコブ入り茶で

病が平癒されたことから、日本最古の医学書

「医心方」にもその名が記載されています。

鎌倉時代、梅干しは僧家の点心やおやつとして

食べられており、室町時代になりようやく武家の

食膳にものぼるようになりました。室町から

戦国時代にかけては、見るだけで唾液を催す

食欲増進剤としての役割や、戦場での息切れ

防止薬として使われていました。梅干しが一般

の家庭に普及したのは江戸に入ってからで、

幕府が梅を植えることを奨励し、江戸中期には

冬が近づくと梅干し売りが、豆腐売りと同じ

ように、街を呼び歩く姿が冬を告げる風物詩

となったといわれています。

明治10年から20年代にかけては、全国的に

流行したコレラや赤痢の予防・治療に梅干し

が用いられ、日清・日露戦争でも重要な軍糧

として活躍したそうです。

 
 
梅の産地

梅の生産地は様々ありますが、日本における

梅の生産量が最も多いのは南高梅で有名な

和歌山県です。日本の梅生産量の約70%は

和歌山で生産されています。次いで多いのが

群馬県です。生産量としては全体の約6%を

占めており、東日本で1位の生産量を誇ります。

群馬県では白加賀という品種を生産しています。

続いて福井県が多く、生産量は全体の約2%

です。福井県では紅映梅という品種を主に生産

しています。梅の収穫時期は6月が最盛期と

いわれており、この時期に収穫された梅は、

干して塩漬けにされ、各地へ配送されています。

 
 
梅の雑学

梅に含まれるクエン酸は、疲労を回復する効果に

優れています。クエン酸は、細胞のミトコンドリア内

でクエン酸回路というエネルギー代謝経路の中心

として働きます。エネルギーとは、人間が生きて

いく上で非常に重要で、必要不可欠なものです。

人間の体は、約60兆個の細胞からできており、

そのひとつひとつの細胞で、クエン酸回路を正常

に行うために、クエン酸は非常に重要な役割を

果たしています。クエン酸は、このクエン酸回路の

中で最初に生成される酸であるため、体内で不足

することはほとんどありませんが、不規則な食生活

などによって、クエン酸回路の働きが鈍くなって

しまうことがあります。クエン酸回路の働きが鈍く

なると、エネルギーがうまくつくり出せない状態となる

ため、摂取した糖質や脂質、たんぱく質が燃焼

されなくなり、いわゆる代謝が悪いという状態に

なってしまいます。梅などからクエン酸を摂取する

ことによって、クエン酸回路が活性化され、代謝が

向上されることでエネルギーを効率良くつくり出す

ことができます。梅は強い殺菌・抗菌力を持ち、

胃腸の機能を高める効果があります。これは梅に

含まれるクエン酸をはじめとする有機酸が、

胃や腸にすむ悪玉菌を殺菌する働きがあるため、

善玉菌が優勢の状態をつくり出し、胃腸の機能

を高めると推測されています。梅は様々な有機酸

を含んでいるため、唾液の分泌を促進し、胃を

刺激することで胃酸の分泌を促進する働きがある

ため、食欲を増進させる効果があるそうです。特に

食欲が落ち、疲れやすくなる夏バテには効果的

な食材であるといえます。肝臓は主に代謝や解毒

などの機能を担っており、肝臓が正常に働かなく

なることで、疲れやすくなるなど様々な症状が

現れます。梅に含まれるピクリン酸には、肝機能を

高める効果があります。また、この働きにより

二日酔いの防止にも効果的であるといわれて

います。

 
 
梅の有効成分

梅は、ミネラルを豊富に含んだ強アルカリ食品です。

梅の果肉には、クエン酸、リンゴ酸、ピクリン酸、

カテキン酸、コハク酸、酒石酸など、強い殺菌・抗菌

作用を持つ有機酸が含まれています。

中でも梅干しの酸味成分であるクエン酸は、疲労の

回復に効果がある成分として知られています。また、

カテキン酸は胃腸の働きを促し、ピクリン酸は肝臓

の機能を活性化することで、全身の新陳代謝を活発

にする働きがあります。それ以外にも、梅肉エキスに

含まれるムメフラールには、血流を改善する効果が

あるといわれています。ムメフラールは、梅の果肉を

煮詰めるときに加熱することで、クエン酸と糖の一部

が結合してできる梅肉エキス特有の成分です。

クエン酸との相性も良く、疲労回復や血流改善に

働きかけます。ムメフラールは、青梅や梅干しには

含まれていない有機酸です。ムメフラールという名前

は、梅の学名であるPrunus mume(プラムス・ムメ)

と新成分の構造上の特徴を表した「フラール」とを

組み合わせて「ムメフラール」と命名されました。

 
 
梅の美肌効果

梅に含まれるムメフラールは、血小板の凝集を

抑制する作用と赤血球の変形能を上げる作用

を持っており、血流改善をしながら血栓がつくら

れることを防ぎます。赤血球の形は、中央が

くぼんだドーナツ状で、直径は毛細血管よりも

大きいため、赤血球の形を変えなければ

毛細血管を通過することはできません。

ムメフラールは、この変形能を改善することで、

赤血球が毛細血管内を通過しやすいように

作用します。また、人間の体は通常、

弱アルカリ性に保たれていますが、食生活や

ストレスなどによって酸性に傾きます。

これによって血液の流れが悪くなり、動脈硬化

などを招いてしまいます。梅は強アルカリ性の

食材であるため、酸性に傾いた血液を

弱アルカリ性に戻るように働きかけ、血流を

改善する効果があります。梅干しにはビタミン

やミネラルや有機酸といった美肌成分が

たっぷり含まれ、アンチエイジング効果が期待

できます。また梅干しは肩凝りなどの凝りを

解消する効果もあるといわれますが、これは

血液循環を促し血液をサラサラにする作用に

よるものと考えられています。血管内が

きれいになることで必要な栄養素がお肌に

しっかり届けられるようになり、吹き出物の原因

となる冷え性の予防・改善や、体の中から美肌

を作る働きが容易に行えるようになります。梅は

様々な有機酸を含んでいるため、唾液の分泌

を促進します。そのため、唾液が大量に

分泌されると、若返りホルモンあるいは、

組織修復ホルモンといわれる、パロチンとEGF

が唾液腺から分泌されます。パロチンとEGFは、

肌のハリを回復させて、若さを保ってくれる

という素晴らしい働きがあるホルモンです。

パロチンは、白内障の治療にも薬として

使われることがあります。唾液が分泌されること

さえすれば、この二つのホルモンが分泌される

のですから、食事中はよく噛んで食べるように

しましょう。一口で30回以上噛んだ方が良い

というのは、理由があったわけです。梅干しを

食べ、よく噛んで食べれば、自ずと美肌に

導かれるものと考えられます。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

梅干しうめー。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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