美しい肌Vol.257

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2013-06-14 17:54:41

カテゴリー:女性の美容と健康

紫陽花5

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美肌の野菜&果物(各論:紫根、シコン)

 
 
紫根の正体

ムラサキ(紫根)はムラサキ科ムラサキ属で、

日本を始め、朝鮮半島や中国東北部、ロシア

のアムール川下流域に分布する植物です。

山地草原に自生する多年生の植物で、高さ

は約40〜70cmほど、主に使用される根の

部分は暗紅紫色で、6〜7月に白色の

小さな花をつけます。

 
 
紫根の歴史

ムラサキは、万葉時代から愛され、外用

漢方薬に使われる生薬ですが、染料としても

使われてきました。そのことは日本にも古く

から伝えられ、『続・東大寺正倉院文書』巻

43の豊後国正税帳に紫草園の経営が

記載されています。薬用としては、江戸期の

華岡青洲が作り出したとされる「紫雲膏

(しうんこう)」という外用薬や、漢方に湿疹や

皮膚炎、貧血、疲労倦怠、痔の痛みに効果が

あるとされる「紫根牡蛎湯(しこんぼれいとう)」が

有名です。

 
 
紫根の用途

ムラサキ(紫根)の主な効果は、解熱や解毒、

抗炎症薬、ひいてはお通じの改善など様々

です。そのため、火傷、凍傷、湿疹、水泡、

などの皮膚上に起きたトラブルの他、腫瘍

の治療に使われています。

 
 
紫雲膏について

紫雲膏は、「潤肌膏」取捨した華岡青洲が

工夫したもので、当帰、ムラサキ、ごま油、

ミツロウ、豚脂でつくられています。紫雲膏

には、熱傷の表皮再生を促進することが

分かっています。

紫根牡蛎湯は、当帰、芍薬、川芎、ムラサキ、

大黄、忍冬、升麻、黄耆、牡蛎、甘草から

作られています。こちらは湿疹や皮膚炎、

貧血、疲労倦怠感や痔の痛みなどの治療

に使われているようです。

紫雲膏には多くの臨床経験があり、近年では、

熱傷潰瘍に対して真皮深層まで損傷した

(Ⅱ~Ⅲ度熱傷といいます。かなり治療が

難しい)患者さんの患部に紫雲膏を塗った

ところ、10週で上皮形成が完了したということ

です。

 
 
紫根の種類

紫根には、硬紫根と軟紫根があります。

ムラサキ科 Lithospermum erythrorhizon
Siebold et Zuccariniの根を「硬紫根」
ムラサキ科 Macrotomia euchroma Pauls
の根を「軟紫根」と呼んでいます。

硬紫根は現在絶滅品種となっています。

栽培が難しく、生産しているところも大変少ない

そうです。

日本では一般的には硬紫根が用いられますが、

輸入される中国品の中には軟紫根もあります。

 
有効成分「シコニン」について

ラサキ科に属する植物のみが生合成すること

のできる赤色のナフトキノン系の化合物です。

この化合物の名前は、その原料植物の

ムラサキの根が漢名「紫根(しこん)」と呼ばれる

ことに由来しています。紫根は悪性腫瘍などの

治療に用いる漢方方剤に処方されるだけでなく、

火傷や傷、痔疾の特効薬とされる「紫雲膏」の

主剤として重要な生薬です。

シコニン自体には、殺菌・消炎・止血

作用が分かっていましたが、最近では抗腫瘍

活性や血管新生抑制作用等が報告され、

薬理学的に非常に脚光を浴びています。

薬用だけでなく、古くから紫根は、染料として

「紫根染」の原料とされてきました。その歴史

は古く、聖徳太子が冠位十二階を定めるに

当って官僚の順位を服飾の色に定めた所に

までさかのぼります。ちなみに、紫根染で布は

美しい紫色に染まりますが、紫は冠位

十二階の「最高位」ということです。上記の

ように、昔から有用性が広く知れ渡っている

シコニンですが、肝心のムラサキは今日では

絶滅寸前の状態で、野生品が見つかると

新聞に出るくらいまで個体数が激減して

しまいました。しかも栽培も難しく、シコニン

の化学合成も実用的なレベルにはほど遠い

と言われています。

そこで、培養細胞による生産が京大薬学部

の田端教授の研究室で始められ、最終的

には三井石油化学(現・三井化学)により工業

レベルでの生産系が確立されました。できた

シコニンは、最初化粧品(カネボウ化粧品・

バイオリップスティック)に応用されましたが、

これが植物培養細胞を用いた二次代謝生産

の工業化の世界最初の成功例になりました。

カネボウ化粧品は、現在クラシエ傘下ではなく、

花王傘下の子会社となっているようです。

その成功の鍵は、M9と名付けられたシコニン

生産培地にありました。ところが、この

培養細胞系は、工業的に有用なだけでなく、

植物二次代謝の研究モデルとしても最適である

ことが分かってきました。この好適培養細胞系を

モデルとして使い、シコニンの生合成経路の

解明と、その調節機構(特に光による負の調節)

の研究が盛んに行われています。

 
 
紫根の美肌効果

ムラサキの根を生薬とした紫根は、昔から患部

の熱をとる作用があるとされ抗炎症作用や解熱、

解毒作用を持つ生薬として外用に用いられ、

また、紫根には炎症を抑える、発疹を治める、

血行を改善する、傷の治りを良くするなどの

作用があるため、古くから軟膏や化粧品の材料

として広く使われてきました。幕末の医師で、

全身麻酔を日本で初めて成功させた華岡青洲

は、紫根を配合した外用の漢方薬「紫雲膏」を

愛用していたことが有名です。おかげで華岡青洲

の妻は、眼が見えなくなってしまいました。さて

傷の治りが早いのは、紫根の効果として、傷口、

患部の排膿をよくし、肉芽の発生を促進している

からといわれています。

犬夜叉では、紫根は、四魂の玉。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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