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2013-06-14 19:05:26

カテゴリー:ブログ

エベレスト

診療マル秘裏話 Vol.397 平成23年7月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

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目次

1) ヤマブシタケの成分に抗認知症効果
2) 二つの難病の症状を併せ持つ病気

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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 ヤマブシタケの成分に抗認知症効果

「古くから認知症に効くと言われてきたヤマブシタケの
成分に抗認知症効果が認められた」–。佐久市内の
クリニック院長で信州大講師の水嶋丈雄医師と、キノコの
生産・販売などを手がけるホクト(長野市南堀)は共同で、
古くから認知症に効果があるとされていたヤマブシタケに
ついて研究を進め、このほど、日本東洋医学会学術総会で
結果を発表しました。研究では10人の認知症患者が
ヤマブシタケの錠剤を2年間服用し、「記憶障害に改善が
みられた」ということです。

同社のきのこ総合研究所などによると、患者さん10人
(平均73・2歳)に対し、認知症の度合いを調べる
ために、記憶力などを調べる「MMSE検査」を実施
しました。同検査は30点満点で、投与前の平均19・2
点から、2年後には23・1点に改善したということです。
水嶋医師は「かなりの改善と言える。食品由来であること
から副作用がないことも利点だ」と述べました。一方で
「重症の患者にはあまり効果がなく、予防として利用する
ことも良い」と話しました。研究結果は7月12日に
行われた同学術総会で発表され、今後論文がまとめられます。

古くから生薬として活用されてきたヤマブシタケには、
神経成長因子の分泌を促進する成分「ヘリセノン」が
多く含まれていることから抗認知症効果が高いといわれて
います。同社はその点に着目し、販売を開始しようと
しましたが、生のままでは保存が利かないことから、
錠剤に加工し、健康補助食品として06年から売り始めて
います。

同研究所の稲冨聡・開発研究部長は「認知症が大きな
社会問題になっているが、客観的な結果が出たことで、
予防などで多くの人に役立てたい」と話しています。

欠課という結果になった。笑

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2】 二つの難病の症状を併せ持つ病気

脊髄(せきずい)小脳変性症(SCA)と
筋委縮性側牽硬化症(ALS)の二つの難病の症状を
併せ持つ病気の存在を京都大学の小泉昭夫教授(遺伝疫学)
らの研究グループが初めて発見し、その原因遺伝子を
突き止めました。患者さんの人工多能性幹細胞(iPS細胞)
の作成を進め、発症メカニズム解明や治療薬開発に役立てる
ということです。米国人類遺伝学会雑誌に発表されました。

SCAは小脳の障害で、歩くときにふらついたり、
ろれつが回らなくなるなどする病気です。ALSは
運動ニューロンに障害が起こり、筋肉が委縮し、呼吸が困難
になるなどの症状が現れます。ともに患者さんは10万人に
数人とされ、有効な治療法はありません。

二つは別の病気ですが、小泉教授らは小脳障害に加え、
ALSに似た症状のある遺伝性の神経疾患を発見しました。
脊髄小脳変性症36型と名付け、遺伝子を調べたところ、
ある遺伝子で、特定の塩基配列の繰り返しが健康な人の
数百倍もあることが分かりました。これが分解されず
細胞内に蓄積し、障害を起こすとみられています。

研究グループは患者さん2人から皮膚細胞の提供を受けて
iPS細胞を作成し、これから神経細胞などを分化させる
ことを目指しています。

小泉教授は「分化の過程で病態が再現されれば発症の
プロセスが解明できる。また、治療薬の開発も加速できる」
と期待しています。

過疎区が加速的に増える。笑

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編集後記

以前よりヤマブシタケの効能は知っていましたが、
重度の認知症には効果がないと知ってちょっと
がっかりしました。メマンチンはじめ認知症薬の新薬
ラッシュが続いていますが、いずれも漸増が必要
だったり、根本的治療薬でなかったりして、まだ
使い勝手がよく切れ味が鋭く効果が長期持続する薬とは
言い難いという感じがします。神経難病は治療法
がなく、ただ人工呼吸器をつけて延命を図るしかない
のが現状です。何とかこの現状を打開すべく、病気の
メカニズムの解析から初めて、臨床につながる成果を
出してほしいものです。

会席から政策を解析する。笑

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