美しい肌Vol.149
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2013-04-30 00:00:00
カテゴリー:女性の美容と健康

美肌の野菜&果物(各論:ビワ)
ビワは、バラ科ビワ属に属する常緑高木植物
です。
秋から冬にかけて5枚の花弁を持った白い花
を咲かせたあとに、実をつけます。薄い毛に
覆われた小ぶりの果実と比べ、非常に大きな
葉を持ちます。初夏に旬を迎えるビワは、
季節感を感じられる果物として広く親しまれて
います。これからが、旬の果物です。また、
ビワの葉や種は古くから漢方や中国伝統医学で
用いられていました。現在でも、ビワの葉温灸
などで治療効果をあげている鍼灸師の方も
おられます。
日本名のビワ(枇杷)は、果実あるいは葉の形
が楽器の「琵琶」の形に似ていることから命名
されました。
ビワの原産地は中国です。一説によると日本にも
野生種のビワが自生していたとされていますが、
現在日本で栽培されているビワは中国から輸入
された品種です。それは、植物のDNAを調べれば
分かります。温暖な気候を好んで育つ
ビワは、東アジアなどを中心に栽培されています。
日本の主なビワの生産地は「茂木ビワ」で知られる
長崎県と、「房州ビワ」で知られる千葉県です。
全国で生産されるビワの3分の1が長崎県で生産
されています。年間の平均気温が15℃以上で、
最低気温が-5℃以下にならない環境が適している
ため、日本国内では千葉県より北の地域では本格的
な生産はありません。
中国では6世紀頃からビワが栽培されていたと
いわれ、古くから葉や種が漢方として使われて
きました。
日本では江戸時代中期、千葉県富浦で本格的なビワの
生産が始められました。その頃のビワは小ぶりでした
が、天皇や皇族の方々へ贈る「献上ビワ」として主に
生産されました。その後、江戸時代末期になると、
現在のような大ぶりのビワの生産が盛んに行われる
ようになりました。
ビワの果実には、ビタミンB群やビタミンC、カリウム
などのミネラル類、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸、
ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸などが豊富
に含まれています。
ビワの果皮のオレンジ色は、豊富に含まれるβ-カロテン
やβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド色素に
よるもので、β-カロテンは、体内で必要な分だけ
ビタミンAに変換されて働きます。
ビワの葉には、ポリフェノールの一種であるタンニンや
アミグダリンなどが豊富に含まれています。アミグダリン
は、青酸化合物です。しかし、加温または酵素の存在下
でベンズアルデヒドに変化しこれが炎症を収めます。
ビタミンCや、β-カロテン、また、クロロゲン酸や
タンニンなどのポリフェノールには強い抗酸化作用が
あります。
抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど生活の
様々な場面で発生する活性酸素を除去し、体が酸化する
ことを防ぐ働きのことです。
人間の体内で酸化が起こると、病気や老化、肌トラブル
が引き起こされます。ビワの果実や葉に含まれる
これらの成分が体内で強い抗酸化作用を発揮して酸化
から体を守ることで、病気や老化、肌トラブルの予防
がなされます。健康な方は、ビタミンC、β-カロテン、
クロロゲン酸、タンニン、β-クリプトキサンチンなど
の抗酸化物質の作用で美肌効果が得られます。
ビワの果実や葉は漢方としても多用され、胃腸の働きを
整え夏バテを予防したり、咳や嘔吐を止める働きがある
とされています。
他にも、ビワの種には肝臓の働きを高める効果があること
が研究によって確認されています。
ビワの葉に含まれているタンニンやアミグダリンには殺菌
作用があります。ビワの葉を入浴時に湯船に入れたり、
煎じた液を湿布などの外用薬として使用すると細菌の増殖
が抑制され、あせもや湿疹、肌の炎症の予防・改善に効果
があるといわれています。当然、これらのポリフェノール
は健康な人には、美肌を与え、肌トラブルの予防をも与え
ます。今回はここまでとさせて頂きます。
琵琶湖でびわを食べる。笑
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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