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2013-03-14 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.385 平成23年4月21日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) ガンの増殖や転移を抑える働きがある「マイクロRNA」

2) 肝臓ガン細胞の全遺伝情報の解読



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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。



 。

 

1】ガンの増殖や転移を抑える働きがある「マイクロRNA」



 細胞や血液などに含まれる「マイクロRNA」と呼ばれる物質

の一種に、乳ガンと子宮頸(けい)ガン細胞を「老化」させ、

ガンの増殖や転移を抑える働きがあることを広島大の田原栄俊

(たはら・ひでとし)教授(細胞分子生物学)らのチームが

突き止め、4月18日付の米科学誌に発表しました。



 田原教授は「マイクロRNAは生体内でつくられる物質で、

既存の抗ガン剤に比べ副作用のリスクが低い。次世代の抗ガン剤

としての活用が期待できる」と話しています。



 マイクロRNAは、細胞の増殖や分化などさまざまな生物現象

の調節に関係していると考えられています。田原教授は、通常の

細胞が分裂しなくなり老化するにつれて、いくつかのマイクロ

RNAが増加することを発見しました。このうち老化せずにガン化

した細胞で減少していた「miR22」に着目しました。



 培養された乳ガンと子宮頸(けい)ガンのガン細胞にmiR22

を加えると、老化が進み、増殖が抑えられることを確認しました。

マウスを使った実験でも乳ガンの転移を抑制することが分かりました。



 細胞の老化は、ガン化を防ぐための生体の防御機構とみられて

います。田原教授は「何らかの要因で、細胞内のマイクロRNAが

減少して老化が妨げられ、ガン化を促すと推定される。

miR22を投与することで老化のプログラムが再開され、ガン細胞

の増殖が抑えられた」と分析しています。



 廊下を走っていた子供が老化する。笑



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2】肝臓ガン細胞の全遺伝情報の解読



 肝臓ガン細胞の全遺伝情報(ゲノム)を世界で初めて解読し、

ガンを抑える遺伝子の機能喪失や働きの低下につながる変異を

多数発見したと、国立ガン研究センター研究所や東京大などの

研究チームが4月19日発表しました。新たな診断・治療法を

開発する手掛かりになると期待されています。

 解読対象は、日本人の肝臓ガン患者の8割を占めるC型肝炎

ウイルス(HCV)感染による肝臓ガンです。詳細に解析できた

のは70代の男性患者さん1人ですが、さらに多くの患者さん

について解析中とのことです。同研究所の中釜斉所長は

「肝臓ガンは複雑で、いろんなタイプが混在しているらしい

ことが分かった。研究が進めば、患者ごとに効果が高い

治療戦略を立てられるようになる」と話しています。

 この研究は主要国の研究機関が各種のガンを分担する

「国際ガンゲノムコンソーシアム」の活動の一環で、

成果報告は英国の乳ガンに続き2番目です。論文は米科学誌

ネイチャー・ジェネティクス電子版に掲載されました。



 文旦を分担する。笑 



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編集後記



 マイクロRNAについて、他のガンでも同様の働きの

ものが発見されれば、本当に画期的な発見といえ

ましょう。早く解析を進めてほしいものです。ガン

細胞も老化させることができるなんて以外です。

 C型肝炎由来の肝臓ガンの治療は、現状では、塞栓療法

やラジオ波による焼灼などが主流となっているようですが

いろんなタイプのそれぞれをきちんと把握できるように

なれば新しい治療法、特に遺伝子治療が有望になるのでは

ないでしょうか。



 会席から人物像を解析する。笑



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