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2013-01-24 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.378 平成23年3月3日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) アレルギー反応は、体内時計に制御されている

2) 軟骨やガン組織などを画像化する新装置の試作機





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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 アレルギー反応は、体内時計に制御されている



じんましんなどアレルギー反応は、体内時計に制御

されていることを、山梨大医学部の中尾篤人教授

(免疫学)の研究チームがマウスの実験で明らかに

しました。



 アレルギー性疾患の新たな予防や治療法の開発に

つながる可能性があるという。米国の学会誌に近く掲載

されます。



 中尾教授は、鼻炎やぜんそくの症状が朝方に悪化する

ことが多いなど、アレルギー反応が特定の時間帯に起き

やすいことに着目し、睡眠や血圧など一日のリズムを

制御する体内時計がアレルギー反応と関係しているとの

仮説を立てました。実験では、体内時計で中心的な役割

を果たす遺伝子を変異させてマウスの体内時計を乱し

ました。その結果、特定の時間帯だけでなく、一日中

アレルギー反応を示すようになったということです。



 体内時計の働きを強化するよう、患者さんに教化

することが必要。笑



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2】軟骨やガン組織などを画像化する新装置の試作機



 人体を透過するエックス線は体内の臓器などによって

進行方向がわずかにずれることを利用し、これまで撮影

が難しかった軟骨やガン組織などを画像化する新装置の

試作機を開発したと、百生敦(ももせ・あつし)東京大

准教授らが2月16日、発表しました。



 超音波診断装置や磁気共鳴画像装置(MRI)より

細かな画像を得ることができ、関節の軟骨が破壊される

リウマチや乳ガンの早期診断に応用できる可能性がある

ということです。



 従来は、エックス線の吸収率の違いを利用しており、

エックス線をよく吸収する骨はきれいに撮影できるが、

吸収しにくい軟骨などは写りませんでした。



 百生准教授らは、体内を透過するエックス線の進行方向

がずれ、そのずれ方は筋肉や骨、臓器など被写体の形や性質

によって違うことに着目しました。ずれ方の違いを画像化

する装置を開発しました。



 これによって、輪郭が分かりやすい画像と、ガン組織など

の微小構造が密集していることが分かる画像を新たに得る

ことができました。



 共同研究グループの埼玉医大は、膝や指の軟骨、腱(けん)

が識別できることを確認しました。国立病院機構名古屋医療

センターは、患者から切除された乳ガンの断片を撮影し、

微小なガンが従来よりはっきり写りました。コニカミノルタ

エムジーは、検診に使えるような装置の実用化を目指すと

話しています。



 MRIより細かな画像を簡単に得られるようになれば、

感嘆に値する。笑





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編集後記



 アレルギー反応自体副腎皮質ステロイドホルモンの

分泌と密接な関係があり、この結果は予想されて

いました。ただステロイドホルモン以外の因子が絡んで

いる可能性も否定できないので、今後の詳細なメカニズム

の研究が必要でしょう。軟骨や健が識別でき、ガン細胞

が従来よりはっきり写るようになったのは大きな収穫と

いえましょう。ただし、コストや機械のサイズでは、

すぐに実用化とはいかないと考えられます。しかし企業

努力で今の標準のX線の機械のサイズまでサイズダウン

され、なおかつ低コストになれば将来的には導入を

考えたいと思っています。



 実葉が実用。笑



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