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2013-01-03 00:00:00
カテゴリー:ブログ
診療マル秘裏話 Vol.375 平成23年2月10日作成作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
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目次
1) ガン細胞だけを選択し、死滅させる遺伝子
2) 心房細動は飲酒量の増加に伴い高まる
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。
1】 ガン細胞だけを選択し、死滅させる遺伝子
岡山大病院(北区)は25日、ガン細胞だけを選択し、
死滅させる遺伝子「REIC」を用いた前立腺ガンの
臨床研究を開始しました。REICを使った臨床研究
は初めてということです。治療を受けるのは前立腺ガン
を患っている県内在住の70歳代男性です。人体への
効果と安全性を確かめ、将来的に他のガン、アスベスト
(石綿)が原因で発症する悪性胸膜中皮腫の治療にも
応用する方針です。
REICは同大が00年に発見したガン抑制遺伝子
です。マウスなどの動物実験で、アデノウイルスを
REIC遺伝子の“運搬役”に仕立て注入し、前立腺
ガンの消滅、縮小の効果が確認されました。免疫機能
を高め、転移を抑制する効果もありました。同大は
米国の大学と共同で人への臨床研究を進めています。
人への投薬は今回が世界初となり、効果が注目され
ています。
研究では手術のみでは再発の可能性が高いと判断
された患者など24人~36人を対象にします。
この日、前立腺ガンを患う70代男性患者さんのガン
部分にREICが入った薬が直接注入されました。
患者さんに2週間後に再度、薬を注入し、効果や影響
を見ながら3月下旬ごろに前立腺の除去手術を予定
しています。研究責任者を務める那須保友教授は
「ガンの縮小効果に期待している。再発リスクの軽減
にも効果があるのではないか」と話しています。
祝勝ムードは縮小。笑
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2】心房細動は飲酒量の増加に伴い高まる
心臓の脈拍が乱れる不整脈を起こす危険性が、飲酒量
の増加に伴い高まることが、筑波大の児玉暁(さとる)
研究員らのチームの解析で明らかになりました。1月
25日、米国心臓病学会誌に発表しました。
「酒は百薬の長」といわれ、適度な飲酒は健康によいと
されるが、不整脈との関係が明らかになったのは初めて
です。
研究チームは、1980年代以降の欧米の14本の
論文に掲載された、飲酒習慣と代表的な不整脈である
「心房細動」に関するデータを統合し、解析しました。
その結果、飲酒量が最も多いグループが心房細動を発症
する危険性は、最も少ないグループの約1・5倍になり
ました。最も多いグループの飲酒量は、エタノール換算
で1日18グラムから72グラム(ビール中瓶1本で
約20グラム)でした。
さらに、あまり飲まない人の飲酒量について、
エタノール換算の数値が明記された9研究を解析した
ところ、飲酒量の増加によって、心房細動の危険性が
一方的に高まることが分かりました。1日の飲酒量が
エタノール換算で10グラム増えると、心房細動の
危険性は約8%高まりました。
心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血の
かたまりができやすくなり、それが脳の血管に詰まると
重症の脳梗塞(こうそく)につながります。
曽根博仁・筑波大教授(内科)は「心房細動は高齢に
なると増える。一般に、適量の飲酒は心筋梗塞や死亡率
の低下に役立つと知られるが、心房細動に関しては
異なることが分かった。過去に不整脈を起こしたことが
ある人は、禁酒によって再発の危険性を減らせる可能性
がある」と話しています。
金主の禁酒。笑
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編集後記
2000年の岡山大学のREICの発見はしりません
でした。こんな都合の良い(ガン細胞だけ死滅させる)
働きをもった遺伝子があるとは、夢にも考えて
いませんでした。臨床試験で良い結果がでて早く
中皮腫にも応用して欲しいものです。心房細動が
アルコールの摂取量に比例しておこるとは百薬の長
と考えていたのに残念です。仏教やイスラム教で禁酒を
課しているのは、砂漠での命を守るためと解釈して
きましたが、心房細動が頻発するとなおのこと
正しかったということでしょうか。
理性を奪うアルコール禁酒は利生かも。笑
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