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2012-11-22 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.369 平成22年12月30日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 手の指の協調した動きに脊髄の神経が重要な役割

2) 白血病の治療の骨髄移植によりHIVウイルスが消滅





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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 手の指の協調した動きに脊髄の神経が重要な役割



コップをつかんだり、ペンを握ったりといった手の指の

協調した動きには、脳だけでなく脊髄の神経が重要な役割

を果たしていることを、国立精神・神経医療研究センター

(東京都小平市)などのチームが発見しました。12月

15日付の米科学誌に掲載されました。



 これまで指の筋肉の動きには、大脳皮質が直接関わって

いると考えられていましたが、脊髄は神経の活動を伝える

単なる中継点ではなく、複雑な役割を担っていることに

なります。



 同センターの関和彦(せき・かずひこ)部長は「脊髄損傷

や脳卒中などで手足の動きがまひした人の治療や、新たな

リハビリ法の開発に役立つ」と話しています。



 大脳皮質が発達していない赤ちゃんでも物をつかむ動作が

できることなどから、チームは脳と運動神経をつなぐ脊髄の

神経に着目しました。



 サルの脊髄に電極を固定し、親指と人さし指を使って実験

装置のつまみを動かした際の神経活動を記録することに成功

しました。脊髄の神経は一つ一つの筋肉を動かすのではなく、

複数の指のさまざまな筋肉をコントロールしていたということ

です。



 深頚部の神経。笑



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2】 白血病の治療の骨髄移植によりHIVウイルスが消滅



 白血病の治療のため、骨髄移植を受けたところ、感染

していたエイズウイルス(HIV)が体内から消えたと

いう珍しい患者さんの症例が、米国の医学誌に報告され

ました。12月15日米メディアが報じました。



 提供された骨髄の遺伝子がHIVに耐性を持っていた

ことから起きたと推測されています。専門家らは

「エイズ治療法として使うのは難しいが、新たな治療法

や薬の開発の手掛かりになる」と指摘しています。



 患者さんは40代の男性で、2007年にドイツの

病院で白血病治療のための骨髄移植を受けました。

移植から3年以上過ぎた時点で、白血病が治ったばかりか、

以前から感染していたHIVも検出されなくなったという

ことです。



 骨髄移植は、薬によって患者さんの骨髄中にある血液を

つくる細胞をいったん破壊し、提供者さんの骨髄液を点滴

して、造血細胞を置き換える治療法です。



 白血球の型が合う骨髄提供者さんが見つかった上に、

提供者さんが白人の1%にしかみられないHIVに耐性が

ある遺伝子を持っていたという二重の幸運に恵まれたこと

になります。



 耕耘機で二重の幸運。笑



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編集後記



 脊髄の神経の働きが手足の運動に精密に連動する

など考えも及びませんでした。大脳領域の支配図が

頭に浮かびながら、サルの神経活動の実験に思い

至るには、画期的な自由な発想が必要だと思います。

ドナー(提供者さん)のHIVウイルス耐性遺伝子を

解析して、遺伝子治療できるようになれば、素晴らしい

と考えています。



 懐石料理を二階席の会席の場で解析する。笑



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