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2012-10-04 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.362 平成22年11月11日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) 精子を受け入れる役割を持つたんぱく質

2) 生殖細胞の形成に重要な働きをするタンパク質



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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 精子を受け入れる役割を持つたんぱく質



名古屋大学の松田幹(つかさ)教授(54)らの研究グループが、

脊椎(せきつい)動物の卵子の被膜にあり、精子を受け入れる

役割を持つたんぱく質(ZP3)の構造の解析に世界で初めて

成功したと発表しました。精子と結合する卵子側の領域が特定

できたことで、安全性の高い避妊薬の開発や不妊症の原因解明

など生殖医療の進展につながると期待されます。論文は10月

22日午前1時(日本時間)から米科学誌「セル」電子版に

掲載されました。



 松田教授によると、研究グループはニワトリの卵被膜から

ZP3を取り出し、集合(結晶化)させました。その上で、

このZP3と、構造の一部を遺伝子操作で変化させたZP3の

2種類を用意し、2種類の受精能力を比較する実験をしました。



 その結果、一部の構造を変化させたZP3は、受精能力が

5分の1に低下することが判明しました。構造を変化させた部分

が、精子を受け入れるのに重要なZP3の領域だと

突き止めました。



 幸三が構造解析した。笑



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2】 疲労を強く感じている人の心血管疾患のリスク



 疲労を強く感じている人は心臓発作や脳卒中などの心血管疾患

を発症するリスクがそうでない人の2倍以上高いことが、

大阪市立大チームの調査で分かりました。



 大学によると、疲労が心血管疾患の兆候となることをデータで

示したのは世界で初めてということです。チームの小山英則

(こやま・ひでのり)元大阪市大講師(現兵庫医大)は

「疲労を和らげることで心血管疾患のリスクを下げることが

できるかもしれない」と話しています。



 チームは「足もとがふらつく」「このごろ体が重く感じる」

など64項目を5段階で尋ねる問診票を使い、人工透析を

受けている患者さん788人を対象に疲労、うつ、過労、

睡眠障害などの程度をそれぞれ20点満点で調査しました。



 約2年間追跡したところ、疲労度が高かった14・7%の

患者さんでは、高くない患者さんよりも心血管疾患を発症する

リスクが2・17倍高いという結果がでました。自律神経失調

も兆候となる可能性があるということです。



 チームは、疲労によって心臓の働きを調節している自律神経の

バランスが崩れ、心血管疾患が発生しやすい状態になっている

とみています。



 小山元講師は「人工透析を受けている人は心血管疾患のリスク

が高いが、今回の結果では、透析とは関係なく疲労自体が兆候と

なっており、一般の人にもあてはまる可能性がある」と話して

います。



 将軍様の透析は、投石されかねない。笑



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編集後記



 生殖細胞の受精を担うタンパク質が発見された

のは、素晴らしい発見であると思います。長らく

神の領域とされた受精のメカニズムが解明されれば

不妊治療は飛躍的に進歩するのではと予想して

います。疲労感を訴えた人は循環器系の重大な

病気の予兆であったということですから、易疲労感

を訴える人には、できるだけ心電図その他の検査を

積極的に行いたいと考えています。





 疲労感を披露する。笑



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