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2012-06-27 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.347 平成21年7月29日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





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目次



  

1) ガン細胞周辺の血管の修復で抗ガン剤の効果を高める

2) 「Gタンパク質」の働きを、特定の化合物が阻害する仕組み







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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。





 

1】 ガン細胞周辺の血管の修復で抗ガン剤の効果を高める



 骨髄中の白血球の一種を移植して、膵臓(すいぞう)の

ガン細胞周辺にできる異常な血管を修復することに、

旭川医大の水上裕輔(みずかみ・ゆうすけ)講師

(腫瘍(しゅよう)学)らがマウス実験で成功し、

7月13日付の米医学誌キャンサーリサーチ電子版

に発表しました。



 膵臓ガンなどは周りに不完全な血管が多くできて内部に

血流が届かないようになり、抗ガン剤が効きにくくなります。

今回の手法を応用すれば、血流を改善させて抗ガン剤の効果

を高める新たな治療法につながると期待されます。



 水上さんらは健康なマウスの骨髄から単核球を取り出し、

血管ができるのを促す物質などを加えて体外で約4週間培養

しました。これを膵臓ガンを発症したマウスの静脈に投与する

と、ガン組織内の血流が改善しました。



 このマウスに抗ガン剤を投与すると治療効果の改善がみられ

ました。水上さんは「さらに効果や安全性を確認し、臨床応用

につなげたい」と話しています。



 高価な治療で効果が出現した。笑



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2】 「Gタンパク質」の働きを、特定の化合物が阻害する仕組み



 生命の維持機能を調節する体内の「Gタンパク質」の働きを、

特定の化合物が阻害する仕組みを奈良先端科学技術大学院大と

アステラス製薬のチームが突き止め、7月12日付の

米科学アカデミー紀要電子版に発表しました。



 Gタンパクは細胞にあり、光やにおい、ホルモンの感知や、

筋肉、心臓の動作などの機能に関与しています。過剰になる

などの異常があると、ガンや心筋梗塞(こうそく)につながり、

奈良先端大の伊東広(いとう・ひろし)教授は「働きを邪

魔すれば治療薬の開発が可能」と話しています。



 細胞では、表面で分子レベルの信号を受け取るとGタンパクが

“開いた”構造に変化します。GDPという物質を放出し活発に

働きだし、血管収縮や神経系の興奮も起きます。



 チームは、土壌細菌が作り、血液の凝固を防ぐ化合物が

Gタンパクを阻害するのに注目しました。大型放射光施設

「スプリング8」(兵庫県)で構造を調べた結果、化合物が

Gタンパクのくぼみに入り込み、開いた構造になるのを

妨げていました。



 Gタンパクは人で約20種あり、くぼみの形が異なっています。

各くぼみに合う化合物を作れば、さまざまな病気の薬を開発できる

可能性があるということです。



 昨日の帰農から作物の機能が良くなった。笑



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編集後記



 抗ガン剤が効きにくくなるのは、ガン細胞周囲の

不完全な血管のためというのは初耳です。しかし、

血流を復活させてからの抗ガン剤の投与で治療効果の

改善が認められたことは非常に大きな成果と考えても

差し支えないでしょう。恥ずかしながら私はG蛋白の存在

すら認識していませんでした。しかし阻害する物質まで

特定されているので、臨床試験の結果が待たれる所

です。



 欠課から悪い結果が生まれた。笑



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