最新号より100号前のメルマガ

  1. Home
  2. 最新号より100号前のメルマガ

2012-02-16 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.329 平成21年3月25日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次



  

1) 「たばこ規制枠組み条約」の目標は未達成

2) 顆粒(かりゅう)球コロニー刺激因子(G-CSF)の心筋への作用





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  

 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。



 

1】 「たばこ規制枠組み条約」の目標は未達成



 世界保健機関(WHO)が、保健分野で初の多国間条約である

「たばこ規制枠組み条約」の発効から2月末で5年が経過した

現状をまとめたところ、各国でさまざまな禁煙措置が導入されて

いるにもかかわらず「喫煙者を減らす」目標はほとんど成果を

あげていないことが分かりました。



 WHOは「世界的に喫煙者数が減少しているとは言えない。

途上国では増加傾向にあり、女性の喫煙者は増えている」と

認めています。喫煙は今なお、国・地域ごとの文化・風俗の要因

が強い傾向がうかがわれます。



 WHOはたばこを「法律で禁止されていない唯一の有害物質」

と位置づけ、世界の喫煙人口を13億人とし、年500万人が

喫煙が原因の病気で死亡していると推定しています。喫煙者は

2025年までに17億人に増えるとの推計もあります。



 地域別で比べると、規制強化と喫煙者数の因果関係は必ずしも

はっきりしません。喫煙制限が最も進んでいるヨーロッパでは、

男性喫煙者が減ったものの、女性喫煙者は16%と世界で最も多く、

最も少ない東地中海地域(4・5%)の3倍以上に上ります。



 また、東南アジアはたばこ税率が58・3%でヨーロッパの

50・2%より高いですが、男性喫煙者は43%と最も多くなって

います。逆に、喫煙規制があまり進まず税率も35・4%に

とどまるアフリカは、男性喫煙者が28%と一番少くなっています。



 WHOは条約に、たばこ税の強化、公共の場での喫煙制限などを

盛り込み、各国で多くの取り組みを進めています。



 また、WHOは、新たな規制作りに意欲的で、14日からの

政府間交渉では、たばこの不法貿易に関する規制原案をまとめます。

正規の輸入ルートを通らない安いたばこが若年層への喫煙を

広げているとして、たばこ1箱単位で追跡するシステムを導入する

構想です。11月にウルグアイで行われる第4回たばこ規制枠組み

条約会議での採択を目指しています。



 近縁の人から禁煙を勧めましょう。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



2】 顆粒(かりゅう)球コロニー刺激因子(G-CSF)の心筋への作用



 新型万能細胞(iPS細胞)や胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から

作った心筋細胞に、顆粒(かりゅう)球コロニー刺激因子(G-CSF)

という物質を加えると、心筋細胞が非常によく増殖するとの研究結果を、

慶応大の福田恵一(ふくだ・けいいち)教授と下地顕一郎

(しもじ・けんいちろう)助教らが3月5日付の米科学誌

「セル・ステム・セル」電子版に発表しました。



 心筋梗塞(こうそく)など重症心不全の患者に対する心筋細胞を使った

再生医療の実現に向けて一歩前進としています。



 福田教授らは、ES細胞に特定のタンパク質を加えると心筋細胞に

効率よく分化することを解明していましたが、その際によく働いている遺伝子

があることに注目しました。妊娠10日目のマウスの胎児を調べると、

心臓でこの遺伝子がよく働き、G-CSFが多く分泌されていました。



 G-CSFが胎児期の心筋細胞増殖に深く関与していると考え、サルの

ES細胞やヒトのiPS細胞から心筋細胞を作る際にG-CSFを加えると、

従来に比べ数十倍程度、心筋細胞を増やすことができました。



 G-CSFは、骨髄を刺激して白血球を多く作るようにする作用が知られ、

抗ガン剤治療で白血球が減少した場合などに使われています。



 福田教授は「薬の開発や病態の解析などに役立てたい。最終的には

再生医療に応用したい」と話しています。



 文化が変われば、分化の再生医療は進み、イルカ漁は

やり玉にあげられる。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 先日、俳優の藤田まことさんが解離性大動脈瘤で

お亡くなりになりました。藤田さんは、食道ガンと

COPD(慢性閉塞性呼吸器疾患)も患っておられ

ました。若い頃はヘビースモーカーだったようで、

この3つの病気は喫煙が原因だったのではないかと

言われています。先日厚生労働省が公共の機関や

飲食店での全面禁煙を打ち出しました。またたばこ税

も一本5円程度値上げされることが決まっています。

こうした措置は、世界的にみて禁煙が進んでいない

というWHOの焦りからきているようにも見えます。

いかんせんたばこが健康に良くないのは周知の事実

です。内服の禁煙薬や、ニコチンパッチを使って

禁煙の輪を広げましょう。アカデミー賞でイルカ漁

を題材にした映画が受賞されました。文化がちがう

からイルカ漁は正当な行為と日本人は考えている

ようですが、イルカやクジラなどの大型ほ乳類と

マグロなどの大型回遊魚類には、食物連鎖により水銀

がたくさん含まれています。毎日汗を流す肉体労働の

方以外は、食べるとデトックス(解毒)療法が必要に

なるでしょう。



 イルカなんか食品としてイルカ。笑



************************



このメールマガジンは以下の配信システムを利用して

発行しています。

  解除の手続きは下記ページよりお願い致します。

「まぐまぐ」http://www.mag2.com/m/0000121810.htm
(イジニイワト)



発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長 

藤田 亨

職業    医師の箸くれ(はしくれ)

運営サイト http://www.eitokukaisalanuma.or.jp/
ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。

sara2162@atlas.plala.or.jp

このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること

を禁じます。

ただしお友達への転送はご自由はご自由です。

このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。