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2020-05-22 23:58:50

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診療マル秘裏話  号外Vol.1545 令和1年7月20日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

 

 

 

 

 

目次

1)メチル水銀の低濃度曝露が心不全の病態を悪化
2)メタボリックシンドロームの未病を、科学的に検出と発表

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 

 

 

 

 

 

 

1】メチル水銀の低濃度曝露が心不全の病態を悪化

 

 

 

 

 

 

 

九州大学は6月26日、環境化
学物質のひとつであるメチル水
銀(MeHg)の低濃度曝露が心不
全の病態を悪化させる分子機構
を明らかにしたと発表しました。
この研究は、同大学院薬学研究
院の西田基宏教授(自然科学研
究機構生理学研究所(生命創成
探究センター)兼任)と西村明
幸講師が、筑波大学、東北大学、
国立医薬品食品衛生研究所と共
同で行ったものです。研究成果
は「Science Signaling 」に掲
載されています。疾患が起きる
原因には遺伝的要因と環境要因
があり、疫学調査の結果から、
環境要因が疾患の原因の90%を
占めることが示唆されています。
また、日々の生活の中で多くさ
らされている環境化学物質の蓄
積が、疾患発症リスクを高める
原因になると考えられています。
マグロやクジラ、カジキなどに
含まれる微量の有機水銀も環境
危険因子の一つであり、有機水
銀の過剰摂取・体内蓄積が疾患
リスクを高める原因となる可能
性が指摘されているものの、そ
の詳細な分子機構はよく分かっ
ていませんでした。

研究グループは、心不全を増悪
させる要因として心筋細胞の早
期老化現象に着目して、研究を
進めてきました。加齢とともに
増加する心筋細胞の老化は、心
臓の機能(収縮力)を低下させ
ることが分かっており、同グル
ープはこれまでに、心筋細胞の
早期老化が、ミトコンドリアの
異常分裂により引き起こされる
ことを報告しています。今回の
研究では、環境化学物質のひと
つであるMeHgが心筋細胞に与え
る影響を調べるために、極めて
低濃度ですが食事摂取で上昇し
得るレベルのMeHgを、マウスに
曝露させました。 その結果、
行動異常や体重減少などの変化
は全く認められないものの、大
動脈狭窄による圧負荷に対する
心臓のストレス抵抗性が著しく
減弱しており、心機能低下(心
不全)や死亡率の増加がみられ
ました。また、MeHg曝露マウス
の心筋組織では、ミトコンドリ
ア分裂促進分子Dynamin-relate
d protein1(Drp1)が異常に活
性化しており、それに伴ってミ
トコンドリアの異常分裂が誘導
されていることも明らかとなり
ました。

研究グループの以前の研究から、
Drp1異常活性化はアクチン結合
蛋白質である FilaminとDrp1が
複合体を形成することによって
誘導されること、既承認薬シル
ニジピン(ジヒドロピリジン系
カルシウム拮抗薬)は、Drp1-F
ilamin複合体形成を抑制するこ
とで、Drp1異常活性化を抑制す
ることが明らかになっています。
そこで今回、Drp1異常活性化を
起こしているMeHg曝露心筋細胞
にシルニジピンを投与したとこ
ろ、心筋細胞のストレス脆弱性
が解除されました。これらの結
果から、MeHg曝露によるDrp1異
常活性化は、Drp1-Ffilamin 蛋
白質間相互作用が強まることに
よって引き起こされていること
が示唆されました。

さらに分子メカニズムを詳細に
解析した所、Drp1蛋白質のC 末
端に存在するシステイン(Cys-
624 )の側鎖がポリイオウ鎖を
形成しており、MeHgは、このポ
リイオウ鎖と化学的に反応して
イオウを引き抜く(脱イオウ化
する)こと、そしてこの脱イオ
ウ化によってDrp1-filamin蛋白
質間相互作用が強まり、Drp1が
活性化することが明らかになり
ました。そこで、Drp1ポリイオ
ウ鎖を保護するために、硫化水
素ナトリウム(NaHS)などのイ
オウドナーを投与した所、MeHg
による心不全悪化を解除するこ
とに成功しました。今回の研究
成果は、蛋白質ポリイオウ量が
環境化学物質による疾患発症リ
スクを規定する重要な指標とな
ることを示すとともに、新たな
心不全の予防・治療法の開発に
も大きく貢献することが期待さ
れます。

水銀のリスクについて解説して

いる動画です。

 

 



 

 

 

保護する人々との約束を反故
にする。笑

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

2】 メタボリックシンドロームの未病を、科学的に検出と発表

 

 

 

 

 

 

 

富山大学は6月25日、生体信
号の揺らぎに着目した数学理論
(動的ネットワークバイオマ
ーカー理論)により、実用的に
簡易化したインデックスを用い
て実データを解析することで、
メタボリックシンドロームの未
病を科学的に検出したと発表し
ました。この研究は、同大和漢
医薬学総合研究所漢方診断学分
野の小泉桂一准教授、同情報科
学分野の奥牧人特命准教授、消
化管生理学分野の門脇真教授、
同大齋藤滋学長および東京大学
ニューロインテリジェンス国際
研究機構の合原一幸教授らのグ
ループによるものです。研究成
果は「Scientific Reports」に
掲載されています。中国最古の
医学書「黄帝内経(こうていだ
いけい)」には、未病の時期を
捉えて治すことが最高の医療で
あると記載されていますが「黄
帝内経」より2千数百年を経た
現在、未病の重要性が改めて認
識されています。

疾患の発症前や超早期において
予防的・先制的医療介入を行う
ことで、その発症や重症化を未
然に防ぐ手段の確立が、社会的
に強く求められています。実際
に、平成29年2月に閣議決定さ
れた内閣府の「健康・医療戦略」
には、「健康か病気かという二
分論ではなく健康と病気を連続
的に捉える未病の考え方などが
重要になると予想され(中略)
新しいヘルスケア産業が創出さ
れるなどの動きも期待される」
と記載されており、未病研究は、
国としての重要な政策課題と位
置付けられています。 しかし、
これまで未病という考え方は、
経験値に基づく概念的なものと
され、科学的には証明されてい
ませんでした。研究グループは、
未病を科学的かつ定量的に検出
するため、生体信号の「揺らぎ」
に着目した数学理論である動的
ネットワークバイオマーカー理
論(DNB 理論)を用いて検証を
行いました。DNB 理論では、健
康な状態から病気の状態へと遷
移する直前において、一部の互
いに関連した生体信号の揺らぎ
が大幅に増加することが数理解
析によって予測されています。
したがって「揺らぎが大幅に増
加した時点=未病の状態」と考
えることができます。これに基
づき、未病を、生体信号データ
の解析を介して定量的に直接検
出することが可能となりました。

まず、メタボリックシンドロー
ムを自然発症するマウス(TSOD
マウス)を飼育し、3~7週齢ま
で1週間おきに、脂肪組織にお
ける遺伝子の発現量をマイクロ
アレイ法により網羅的に測定し
ました。次に、DNB 理論に基づ
くデータ解析を行い、測定期間
内で揺らぎの増加した時点の有
無を調べました。その結果、マ
ウスがメタボリックシンドロー
ムを発症する以前の5週齢の時
点において、147 個の遺伝子の
発現量の揺らぎが大きく増加し
ていることが明らかとなりまし
た。

同研究において、DNB 理論を用
いることにより、特にメタボリ
ックシンドロームへと至る過程
における未病を検出しました。
さらに、これまでDNB 理論が主
な対象としてきた急性疾患だけ
でなく、メタボリックシンドロ
ームのような緩やかな時間変化
をたどる疾患にもDNB 理論が応
用可能であることも明らかとな
りました。同研究成果により、
慢性疾患の予防・先制医療にも
タイミングが重要となる場合が
あることが判明しました。今後、
未病に対する効果的な予防・先
制医療介入を考える上で役に立
つと期待されます。

研究グループは、富山大学から
部局横断的に8部局と東京大学
合原教授グループが参加する重
点研究領域プロジェクトを立ち
上げ、未病に関する研究を推進、
また、未病に対する先制医療戦
略の構築を開始しました。同医
療戦略は、超高齢化社会を迎え
た日本においての重要な医療問
題の解決にも貢献することが期
待されるとしています。

メタボリックシンドロームにつ

いて解説している動画です。

 

 



 

 

 

怪傑ゾロが問題を解決する。


 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

編集後記

 

 

 

メチル水銀(MeHg)の低濃度
曝露が心不全の病態を悪化させ
る分子機構を明らかにしたと発
表したのは素晴らしい業績です。
マグロやクジラ、カジキなどに
含まれる微量の有機水銀も環境
危険因子の一つであり、有機水
銀の過剰摂取・体内蓄積が疾患
リスクを高める原因となる可能
性が指摘されているものの、そ
の詳細な分子機構はよく分かっ
ていなかったということですか
ら、どうしたら有機水銀の作用
を無効化できるかについても、
皆目分かりませんでした。研究
グループの以前の研究から、Dr
p1異常活性化は、アクチン結合
蛋白質である FilaminとDrp1が
複合体を形成することによって
誘導されること、既承認薬シル
ニジピン(ジヒドロピリジン系
カルシウム拮抗薬)は、Drp1-F
ilamin複合体形成を抑制するこ
とで、Drp1異常活性化を抑制す
ることが明らかとなったため、
有機水銀の実害を食い止めるた
めにシルニジピンを投与する事
に意味があることが示唆されま
した。
富山大学が6月25日、生体信
号の揺らぎに着目した数学理論
(動的ネットワークバイオマ
ーカー理論)により、実用的に
簡易化したインデックスを用い
て実データを解析することで、
メタボリックシンドロームの未
病を科学的に検出したと発表し
たのは偉大な業績です。医学書
「黄帝内経(こうていだいけい)」
には、未病の時期を捉えて治す
ことが最高の医療であると記載
されていますが「黄帝内経」よ
り2千数百年を経た現在、未病
の重要性が改めて認識されてい
ることは、現代の病気はいかに
深刻であり、病気になってしま
ってからの治療では十分な医療
効果を得ることが困難である事
を示していると言えるでしょう。
たばこの吸い殻の火を消すのは
容易でも、山火事になってしま
ってから消火するのは大変困難
であると言い換えることもでき
ます。未病に対する先制医療戦
略が超高齢化社会を迎えた日本
においての重要な医療問題の解
決に貢献することを期待して止
みません。

超高齢化社会での恒例行事を
開催する。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

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