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2020-06-29 23:57:10

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診療マル秘裏話  号外Vol.1578 令和1年8月27日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

 

 

 

 

 

目次

1)リゾホスファジン酸が血管形成に重要な役割を果たす
2)分子標的薬を先行投与後に肝動脈塞栓療法追加

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 

 

 

 

 

 

 

1】リゾホスファジン酸が血管形成に重要な役割を果たす

 

 

 

 

 

 

 

秋田大学は7月31日、血液中
に含まれる生理活性脂質のリゾ
ホスファジン酸(LPA )が血管
形成に重要な役割を果たすこと
をメカニズムとともに明らかに
したと発表しました。この研究
は、同大大学院医学系研究科の
石井聡教授と安田大恭助教らの
研究グループによるものです。
研究成果は「Journal of Clini
cal Investigation 」に掲載さ
れています。全身に広く分布す
る血管は、血液や酸素、栄養素
などを運ぶことに加え、さまざ
まな疾患の発症や増悪化に関わ
っています。既存の血管から新
たな管腔形成がおこる血管新生
では、さまざまな刺激に応じて
血管内皮細胞が他の細胞と協調
して、出芽・伸長・分岐を繰り
返しながら、特徴的な血管ネッ
トワークを作ります。成体にお
ける病的な血管新生には、腫瘍
や網膜の血管新生があります。
腫瘍の新生血管は、血液や酸素、
栄養素などを運ぶことで腫瘍の
増大や転移に寄与し、糖尿病網
膜症や加齢黄斑変性などの時に
現れる網膜の新生血管はもろい
ために容易に出血を起こして視
力低下や失明の原因になります。
病的な血管新生には、血管内皮
細胞増殖因子(VEGF)をはじめ
とした種々の分子が作用すると
考えられていますが、メカニズ
ムの全容は明らかになっていま
せん。LPA は、さまざまな細胞
の表面に存在する複数の受容体
を介して多彩な生理機能を発揮
します。今回の研究ではまず、
培養ヒト血管内皮細胞にLPA の
第4受容体(LPA4)と第6受容
体(LPA6)のメッセンジャーRN
A の発現があることを発見しま
した。そこでLPA でヒト血管内
皮細胞のLPA4とLPA6を刺激した
ところ、両受容体からの細胞内
シグナルは協調して働き、血管
新生に重要な役割を果たすこと
が知られる分子「DLL4」の発現
を抑制することを突き止めまし
た。このDLL4の発現制御メカニ
ズムは、今回初めて明らかにな
ったものです。

続いて、血管新生におけるLPA4
とLPA6の重要性を調べることを
目的として、特異的に血管内皮
細胞のLPA4とLPA6を二重に欠損
したマウスを樹立して解析しま
した。その結果、二重欠損マウ
スの網膜では新生血管形成の低
下が認められ、この異常がDLL4
の過剰発現に起因することも併
せて示されました。

今回の研究で、血管内皮細胞の
LPA4とLPA6は協調的にDLL4の発
現を制御し、血管新生を促進す
ることが明らかになりました。
今回の発見は、LPA の機能を妨
げることにより腫瘍や網膜にお
ける病的な血管新生を減らして、
がんの進展や失明のリスクを抑
える可能性を示すものだという
ことです。「このメカニズムを
基盤に、病的な血管新生を減ら
す方法を開発し「血管新生病」
の治療法の確立につなげていき
たい」と、研究グループは述べ
ています。

血管新生とがんのお話の動画で

す。

 

 



 

 

がん細胞にとって新生血管は、
神聖血管です。笑

 

 

 

 

 

 

 

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2】 分子標的薬を先行投与後に肝動脈塞栓療法追加

 

 

 

 

 

 

 

近畿大学は7月31日、これま
で治療法が存在しなかった多発・
大型肝がんでも特に進行した肝
がん患者さんに対して分子標的
薬・レンバチニブを先行投与し
た後に肝動脈塞栓療法(TACE)
を追加するという新規治療法(
LEN-TACE sequential 治療)を
考案し、1970年代に確立された
標準治療法TACEと比較して生存
期間を約2倍近く延長させるこ
とを世界で初めて証明したと発
表しました。この研究は、同大
医学部内科学教室消化器内科部
門の工藤正俊主任教授らの研究
グループによるものです。研究
成果は腫瘍学専門誌「Cancers」
にオンライン掲載されています。
分子標的薬レンバチニブは、以
前は唯一の進行肝がん治療薬と
されていたソラフェニブに対し、
初めて生存延長効果が非劣勢で
あることを示した唯一の分子標
的薬です。また、レンバチニブ
は進行肝がんに対して生存延長
効果を示したうえ、腫瘍縮小・
壊死効果にも優れ、奏効率(OR
R )は40.6%と極めて高く、抗
腫瘍効果が優れていると分かっ
ていました。また、進行肝がん
になる手前の脈管浸潤・遠隔転
移のない多発・大型肝がんにお
いて、進行期に対する標準治療
法TACEの効果が悪く、TACEを行
っても再発の繰り返しで肝機能
を悪化させ死亡時期を早め、進
行がん、末期がんに移行してい
く症例が多く見られました。こ
のステージは全世界において治
療に難渋する病態であり、いわ
ば標準治療の存在しない未開の
難治がんであるのが現状です。
研究グループは、レンバチニブ
の腫瘍縮小・壊死効果が高いこ
とに着目し、脈管浸潤や遠隔転
移のない進行がんになる前の多
発・大型肝がんのステージにお
いてあえてTACEを行わず、レン
バチニブを先行投与した後TACE
を行うことで、TACEの効果を高
めるのではないかと仮説を立て
ました。検証のため、2008~20
18年の期間、このステージの患
者さんに初回治療としてレンバ
チニブを投与した37例を解析し
ました。同時期にTACEを施行し
た患者さん139 例と治療効果に
ついて比較検討しました。また
患者背景を均一にする統計手法
である傾向スコアマッチングを
用いた結果、30例のレンバチニ
ブ投与先行TACE群と60例のTACE
単独治療群を抽出し、奏効率(
ORR )、肝機能悪化の推移(AL
BI score)、無増悪生存期間(
PFS )、生存期間(OS)につい
て比較検討を行いました。

その結果、レンバチニブ先行投
与群のORR は73.3%、TACE単独
群のORR は33.3%。先行投与群
では驚異的に高く、肝機能の悪
化も有意に低く、またPFS も劇
的にレンバチニブ先行群が優っ
ていました(16.0 か月: 3.0か
月、ハザード比0.19, p<0.001)。
OS延長効果はレンバチニブ先行
群37.9か月、TACE単独群は21.3
か月だった(ハザード比0.48,
p<0.01)。また、レンバチニブ
先行群の4例が完全奏効を示し、
がん細胞が全て消失して治癒し
現在、全く無治療で元気に経過
観察している患者さんも出現し
ました。ある程度進行した多発・
大型肝がんでも完全治癒が期待
できるということです。

研究グループは、「これまで標
準治療が存在しなかった領域に
おける世界初の画期的な治療法
の開発と位置付けられる」と、
述べており、この新しい治療法
は生存延長効果を証明したこと
により世界の肝がんの治療体系
を大きく変えることが予測され
ます。

肝動脈塞栓療法について解説し

ている動画です。

 

 



 

 

画期的な治療法で診療に活気
がでる。笑

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

編集後記

 

 

秋田大学が7月31日、血液中
に含まれる生理活性脂質のリゾ
ホスファジン酸(LPA )が血管
形成に重要な役割を果たすこと
をメカニズムとともに明らかに
したと発表したのは、素晴らし
い業績です。成体における病的
な血管新生には、腫瘍や網膜の
血管新生があります。腫瘍の新
生血管は血液や酸素、栄養素な
どを運ぶ事で腫瘍の増大や転移
に寄与し、糖尿病網膜症や加齢
黄斑変性などの時に現れる網膜
の新生血管はもろいため容易に
出血を起こして視力低下や失明
の原因になるということですか
ら、今回の発見は、LPA の機能
を妨げることにより腫瘍や網膜
における病的な血管新生を減ら
して、がんの進展や失明のリス
クを抑える可能性を示すものと
して期待したいと思います。
近畿大学が7月31日、これま
で治療法が存在しなかった多発・
大型肝がんでも特に進行した肝
がん患者さんに対して分子標的
薬・レンバチニブを先行投与し
た後に肝動脈塞栓療法(TACE)
を追加するという新規治療法(
LEN-TACE sequential 治療)を
考案し、1970年代に確立された
標準治療法TACEと比較して生存
期間を約2倍近く延長させるこ
とを世界で初めて証明したと発
表したのは、偉大な業績です。
また、レンバチニブ先行群の4
例が完全奏効を示し、がん細胞
が全て消失して治癒し現在、全
く無治療で元気に経過観察して
いる患者さんも出現したという
のは驚天動地の結果だと思いま
す。ある程度進行した多発・大
型肝がんでも完全治癒が期待で
きるということになり、世界の
肝がんの治療体系を大きく変え
ることが予測されるそうですの
でスケールの大きな話ですね。

照明の良い効果が証明された。


 

 

 

 

 

 

 

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